京都発、地すべり対策の国際合意「KLC2020」とは?

2023年12月12日(火)11時17分 PR TIMES

2023年11月、イタリア・フィレンツェで「京都地すべりコミットメント」調印式が開催

 中央開発株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:田中誠)は、2023年11月15日に実施された6th World Landslide Forum(第6回斜面防災世界フォーラム)に参画し、 地すべりリスク軽減のための世界的な枠組みであるKLC2020に調印したことを発表しました。

新たに始まった「new KLC2020」の取り組み


2023年11月14日に、イタリアのフィレンツェにて第6回斜面防災世界フォーラム(WLF6)の中で、新しいKLC2020の調印式が開催されました。
調印式には、IUGC(国際地質科学連合)会長のJohn Ludden氏、FAO(国連食糧農業機関)森林局長のZhimin Wu氏、UNDRR (国連国際防災戦略事務局)駐日事務所代表の松岡 由季氏、IUGG (国際測地学・地球物理学連合)事務局長のAlexander Rudloff氏、ICL (地すべりに関する国際コンソーシアム) 会長のNicola Casagli氏など世界各国から24名の組織代表が登壇しました。
24名のうち、民間企業からは中央開発株式会社の瀬古亮介執行役員を含む2名の代表者が登壇し、新しいKLC2020の取り組みとして、以下の内容について賛同することを確認しました。

1.世界中で土砂災害への理解を促進し、リスクを低減する。
2.情報と最良の実践を共有し、新技術の研究開発を支援し、土砂災害への備えと対応改善のための能力を構築する。
3.土砂災害によってもたらされるリスクに対する意識を高め、早期警戒システム、安全な土地利用計画、リスク教育と意識向上等を含む効果的な適応策の促進に協力する。
4.KLC2020で定義されている土砂災害リスク削減行動を加速・奨励するために中長期的な世界的同盟を結集することにより、2026年のWLF7開催に向けたプロセスを開始・推進する。
5.世界の土砂災害コミュニティからのリスク低減に関する2023年フィレンツェ宣言を“市民のための仙台防災枠組(Sendai Framework for Disaster Risk Reduction) 2015-2030”に提出する。
[画像1: https://prtimes.jp/i/93454/15/resize/d93454-15-4ddedfab1b91058d357d-2.jpg ]

「KLC2020」のこれまでの取り組み


KLC2020は、「京都地すべりコミットメント(Kyoto Landslide Commitment)2020」の略称です。
地すべり災害リスクの理解と低減を世界的に推進するための枠組みとして、2020年11月、オンラインで世界90
機関の賛同を得て発行されました。

KLC2020は、2006年の東京アクションプランに基づき、地すべりに関する国際コンソーシアム(ICL)によって提唱されました。2006年にICLとその支援機関(UNESCO、WMO、FAO、UNDRR、UNU、ISC、WFEO)との間でアクションプラン推進のための覚書が交わされました。
その後ICLは、2015年に仙台で開催された第3回国連防災世界会議(WCDRR)において、「地すべり災害リスクの理解と低減をグローバルに推進するための「仙台防災枠組(仙台地すべりパートナーシップ2015-2025)」の締結を提案しました。
「仙台防災枠組」には、22の国連、世界各国のステークホルダーの賛同を集め、2015年から2020年にかけて、活動の具体的な成果は、雑誌・書籍の出版物や会議録で紹介されています。2017年リュブリャナ(スロベニア)でにおいて、グローバル・パートナーシップを2030年以降にも拡充していくことについて合意されました。

これらの背景から、2019年フランス・パリにおいて、地すべり災害リスクの理解と低減の世界的推進のための「京都地すべりコミットメント(KLC2020)」が提唱され、57名の組織代表によって署名されました。

会場となった「第6回斜面防災世界フォーラム」とは?


WLF6は、第6回斜面防災世界フォーラム(6th World Landslide Forum)の略称です。
斜面防災世界フォーラムは、斜面災害とその他の地球システム災害の軽減に貢献しようとするすべてのタイプの大学・研究所、国連機関、政府組織、民間、個人の地球規模での分野・機関を横断する情報交換と協力の場です。

2008年に日本の東京で第一回フォーラムが開催されて以降、3年に一度の頻度でイタリア、中国、スロベニアなど世界各国の都市を会場に開催されています。
第6回目となった2023年大会は、イタリア・フィレンツェの国際会議場パラッツォ デイ コングレッシ(Palazzo Dei Congressi)において開催されました。

WLF6では、5つの国連機関(UNESCO、WMO、FAO、UNDRR、UNU)と4つの国際科学機関(ISC、WFEO、IUGS、IUGG)の支援によって開催され、2023年11月14日〜17日にかけて、世界60カ国以上から1,100名が集まり、640の口頭発表+210のポスター発表が行われました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/93454/15/resize/d93454-15-4451b3565302c1aa2d7e-3.jpg ]

参考文献


■6th World Landslide Forum
https://wlf6.org/
■「仙台防災枠組」推進に向けた取り組み,仙台市
https://sendai-resilience.jp/sfdrr/
■The Kyoto Landslide Commitment 2020: launched
https://link.springer.com/article/10.1007/s10346-020-01575-4

中央開発株式会社について


 中央開発(株)は1946(昭和21)年、日本初の地盤コンサルティングカンパニーとして、戦後復興を目的にスタートした会社です。以来、国内における標準貫入試験の実用化を行うなど、地質調査業界のパイオニアとして、国内外のインフラ整備に関わるビッグプロジェクトに携わりながら、土木設計、情報解析、IoT機器を用いた防災コンサルティングなど建設コンサルタントへ事業領域を拡大して参りました。

 近年では”地質DX”と銘打ったデジタルトランスフォーメーションを推進しています。点群データ活用やSfM処理技術、保有するボーリングデータを活用したAI分野での研究開発に取り組み、建設コンサルタント業界における新たな価値の創造に努めています。

 詳しくは、中央開発(株)のWEBサイトをご覧ください。
  https://www.ckcnet.co.jp/
[画像3: https://prtimes.jp/i/93454/15/resize/d93454-15-33678ce5240ab222797d-0.jpg ]

土と水ホールディングスグループについて


 土と水ホールディングスグループは、大地に残る仕事、人々の心に残る仕事、そして、豊かな未来へつないでいく仕事に実践的に関わっています。
 私たち土と水ホールディングスグループがテーマにしている「土と水」はわかっているようで、まだまだわからない未知の部分が多く残っています。大地の造山活動によって地域毎にも異なっており、その時々によっても千差万別の条件や環境になり、画一的にこうとは決められない性格のものです。
 私たちは自然の現場を重視し、実務経験に基づいて、時には新たに必要な技術を開発し、正確な調査に基づいて的確な判断を導くように努めてまいります。

【土と水ホールディングスグループ構成企業】
 中央開発グループ
 ・中央開発(株)
 ・(株)ホクスイ設計コンサル
 ・新和ボーリング工業(株)
 ・(株)地域環境研究所
 ・日本計測調査(株)
 ・成都東中防災減災環境技術有限公司

 日建商事グループ
 ・日建商事(株)
 ・西部ポンプ機工(株)
 ・ワインきのこ(株)
[画像4: https://prtimes.jp/i/93454/15/resize/d93454-15-cfc788c67b313d29c402-1.jpg ]

【本件に関するお問合せ先】
 中央開発株式会社 経営企画センター 03-6228-0861

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