超高齢社会の住まいを考える集団ケアリングデザイン創立10周年、1月には記念シンポジウムを開催

2023年12月26日(火)9時0分 PR TIMES STORY

一般社団法人ケアリングデザインは、2024年に創立10周年を迎えます。

デザイン、建築、医療、看護、福祉、ことばの専門家の有志が集い、「Good Over 50'sⓇ」、「Design for CareⓇ」のコンセプトを掲げて、超高齢社会の住まいの在り方を提唱してきました。

私たちは、超高齢社会における大人世代の住まいを健やかで心地よいものにすること、医療・看護・ヘルス&ケアの場をより快適にすることを目指しています。

しかし創立当時は、高齢者の住まいの話などに関心のない方がほとんどでした。10年の歳月を経て、ようやく時代が私たちの考えに近づいてきた気がします。

代表理事の小野由記子が、これまでのケアリングデザインの活動を振り返って、超高齢社会の住まいの大切さについてお話いたします。

代表理事 小野由記子

一般社団法人ケアリングデザイン代表理事、インテリアデザイナー、株式会社小野意匠計画代表。住宅からコマーシャルスペース、ヘルス&ケア空間まで。独自のテーマ、コンセプトを設定することから導くデザインを行う。デザイン展の企画、執筆も多い。

「Good Over 50'sⓇ」—私たちが歳を重ねた先にある100年人生の住まいを見据えて

私たちが掲げるコンセプトのひとつ、「Good Over 50’sⓇ」とは、50代以上の大人世代が、いつまでも自分らしくあることのできる、心豊かなくらし方のことです。

年齢を重ねても、機能性に優れた美しい空間、家具、道具、サービスを活用しながら、自己表現としてのこだわりを大切にした住まいであれば、そこには心豊かな時間が流れます。

ケアリングデザインは、身体の変化、五感・記憶の変化に配慮した、大人時代の住まいや家具・道具を考え、誰にでも役立つ情報の提供につとめています。

「Good Over 50's®」は、もちろん50代以上に限ったことではありません。30〜40代のうちから、年齢を重ねると、心身や五感の機能はどんな風に変化していくのか。あらかじめ知っておくことで、加齢による変化に備えた住まいづくりを考えることができます。

歳を重ねても、最期まで元気に自分の家に住み続けたいというのは、誰もが願うこと。

だからこそ50代以上の大人世代が、これから家づくりやリノベーションをするならば、バリアフリー、目に優しい照明計画、浴室や洗面所のヒートショック対策など、シニアの視点で配慮されたデザイン計画が必要です。

10年前には、誰もそこまで先の将来を見据えて住まいの計画を考えることはありませんでした。住まいづくりは趣味や楽しみの実現が優先されて、シニア期の安全性や利便性については「年をとったら、そのときに考える」「まだそこまで考えなくても大丈夫」、そんな意識が大多数だったようです。

しかし、いまや人生100年時代。私たちが歳を重ねた先にある100年人生を見据えて、50代以上のくらしと住まいを考えることは欠かせないものとなってきました。

家具メーカーのkarimokuとケアリングデザインで作成した冊子『みつける ここちよい くらし Good Over 50!s

ケアリングデザインがコンセプト&デザインを手がけた、シニア向け分譲マンション「デュオセーヌ国立」(株式会社フージャースコーポレーション)のラウンジ。

「Design for CareⓇ」—ケアのためにデザインができること

「Design for CareⓇ」とは、ケアが必要な時間や場所を、デザインの力でもっと心地よくすること。住まいであっても療養中であっても、そこはくらしの場です。気持ちよく、心豊かに過ごすための空間づくりを心がけ、美しく効率化された場として、質の向上をめざす必要があります。

私たちは、加齢による五感の変化をデザインの力でサポートする、住まいやプロダクツを提案しています。これらは、11年間毎年開催してきた「くらしのデザイン展」(於:西武池袋本店)や展示会、セミナーなどの機会があるごとに、「Design for CareⓇ」のコンセプトとともにご紹介してきました。

10年前は「Care」という言葉を説明すると、医療や福祉の現場のことだけだと誤解されがちでした。最近ではもっと広範囲な意味で、他者との関わりを考える「Care」という概念がようやく浸透しつつあります。

五感の変化をデザインでサポートする「Design for CareⓇ」という視点で、住まいやくらしづくりを考えていくことは、これからの時代に必要不可欠なことではないでしょうか。

「商空間・住空間NEXT 2018 」で行った招待展示「五感アプローチ」

12年間、毎年「くらしのデザイン展」を開催

私たちが提唱するGood Over 50'sⓇ、Design for CareⓇのコンセプトを、広く一般の方々に紹介するために、毎年秋に「くらしのデザイン展」というイベントを西武池袋本店で開催してきました。2012年からスタートした「くらしのデザイン展」は、おかげさまで2023年「くらしのデザイン展 2023 Good Design Good Over 50’s」で12回目を迎えました。その年ごとにさまざまな角度からテーマを設けて展示を行い、皆様から好評を得てまいりました。

西武池袋本店での「くらしのデザイン展」開催は2023年で一旦終了しましたが、今後はさまざまな場やかたちで「くらしのデザイン展」を続けていきたいと考えています。

2012年 「ケアは、美しい道具を探していた。」

2013年 「つくる時、汗を流したのは心です。」

2014年 「歩いているのに、走っていた。」

2015年 「ちょっと、ゆれる。大人の、ゆりかごです。

2016年  「食のデザイン」

2017年  「もう一度、巣づくりを。」

2018年 「いまどき、方丈」

2019年  「五感でくらそう。」

2020年 「あたらしいくらし心地」

2021年 「日々是カンドウ」

2022年 「ケアとアートとデザインと」

2023年 「Good Design Good Over 50’s」

2012〜2023年くらしのデザイン展のフライヤー

「くらしのデザイン展2023 Good Design Good Over 50’s」より

セレブレイト Over 50'sと題して、50〜100歳代の節目の誕生日を祝う特別なギフトを提案しました。

「くらしのデザイン展2023 Good Design Good Over 50’s」より

テキスタイルデザイナー須藤玲子さんのデザインによるリサイクルウールなど、日本の布を纏ったkarimoku家具が、初お目見えした。

超高齢社会のくらしのデザインと知識を総合的に学ぶための場—CDLL設立

日本の総人口に占める65歳以上の割合は、過去最高の「29.1%」(人口推計 2022年9月15日現在)です。シニア人口が増えているにも関わらず、シニアが本当に住まいに求めているものを知り、くらしを設計する上で必要な知識・情報を学ぶ場は、まだありません。

そこで私たちは、蓄積した知見と専門家ネットワークをベースに、超高齢社会のくらしのデザインと知識を総合的に学ぶための場として、2022年にCDLL(Caring Design Learning Lab)を設立しました。

CDLLの活動の一環として、2022年春よりCaring Design EXPERT講座・検定をスタート。このオンライン講座+ワークショップでは、Over 50’s のシニアを取り巻く社会状況、 心身と五感の変化、ヘルス&ケア環境などについて 総合的な知識を身につけ、デザイン手法を学びます。講座・検定終了者には、Caring Design EXPERTの認定証が授与されます。

今後は、Caring Design EXPERT講座・検定以外にも、さまざまなネットワークを駆使して、誰もが学ぶことができる講座やワークショップの開催も検討しています。

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「Caring Design EXPERT講座・検定」紹介動画(ケアリングデザインYou Tubeチャンネルより)

2024年1月18日に、創立10周年記念シンポジウム「Think 超高齢社会のくらしとデザイン」を開催

設立10周年を記念して、2024年1月18日(木)に特別シンポジウム「Think 超高齢社会のくらしとデザイン」を開催いたします。

シンポジウムでは、料理家の有元 葉子氏、建築家の中村 好文氏、東北工業大学の石井 敏氏をゲストに招き、「超高齢社会のくらしとデザイン」について多面的に考えます。

本イベントは、オンラインと会場のハイブリッド開催となります。どちらもPeatixで販売中です。会場参加の方は、シンポジウム後に登壇者やケアリングデザイン関係者との交流会にご参加いただけます。

プレスの方々はシンポジウムにご招待させていただきますので、ぜひご参加ください。

Peatixでのチケットの申し込み方法 https://caring-design240118.peatix.com

【社団法人概要】

一般社団法人ケアリングデザイン Caring Design Association

〒107-0062 東京都港区南青山6-1-32 #110

TEL:03-6805-6270

MAIL:info@caring-design.or.jp


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