最上もが、3歳長女が原動力に「娘に生かされている」 母親になってからの変化や仕事との両立を語る

2025年2月8日(土)8時10分 マイナビニュース


●“生きていくためにお金を稼がないといけない”と娘に説明
2017年8月にアイドルグループ・でんぱ組.incを脱退後、個人事務所を設立し、マルチに活動している最上もが。プライベートでは2021年に第1子となる長女を出産し、シングルマザーとして子育てに励んでいる最上が、3月7日に開幕する舞台『聖剣伝説3 TRIALS of MANA THE STAGE』で出産後初の女優業に挑む。最上にインタビューし、本作への意気込みや母親になってからの変化、子育てと仕事の両立など話を聞いた。
「出産してから育児に時間を取られ、お芝居はやってこなかったんです。ドラマや映画は長期間必要で、朝から晩までかかるので無理だろうなと。でも今回はずっと出ている役でもなく、スケジュール調整もしてくださるということで、さらに、お友達の飯窪春菜ちゃんと親子役だと聞いて、すごくやりたいという気持ちになりました。母も娘の面倒を見てくれるので、いけるかなと。久しぶりのお芝居になるのでとても楽しみです」
3歳の娘はおばあちゃんにすっかり懐いており、最上と離れている時間もいい子に過ごせているようだ。
「1歳半頃から保育園に通っていて、仕事で遅くなる日は家族に協力してもらっているので、いろいろ慣れてきたと思います。出かける時に『寂しい』と言われることもありますが、私がいなくなるとケロッとしてすぐ切り替えているそうです(笑)。基本的に娘とずっと2人で生活していますが、『あなたの味方はたくさんいるよ』ということを少しずつ教えていたので、ちょうどいいなと思っています」
娘には「生きていくためにはお金が必要で、仕事をしないといけない」と説明しているという。
「『ママお仕事行かないで』と言われた時に、『あなたがおいしいご飯やお菓子を食べられて、おもちゃで遊べるのは、ママが働いてお金を稼いでいるからだよ』って。『これがほしい』ってなるんだったら、ママがお仕事に行かなきゃいけないけどいい?』と聞くと、『お仕事頑張って』と言ってくれるので、少しずつ理解してもらえているのかなと思います」
最上自身は子供時代にそういった説明は受けてなかったそうで、早く知りたかったという思いから娘に説明するように。
「私は『何でこれ買えないの?』と聞いた時に『ダメなの』としか言われなくて、親が稼いだお金で買ってきたものという認識がありませんでした。早い段階で知っていたら、お父さんお母さんに反抗しないでよかったなという場面もあったので、どういう仕組みなのか、ちゃんと理解できなくても説明しておこうというのがうちの方針です」
●出産後初の女優業で母親役に初挑戦
娘の理解も得て挑む、出産後初の女優復帰作となる『聖剣伝説3 TRIALS of MANA THE STAGE』は、マナの力を利用し世界征服をたくらむ勢力の争いに巻き込まれながら、必死に運命に抗う若者たちの旅立と試練の物語を描いた人気ゲームの舞台化作。最上は、飯窪春菜演じるアンジェラの母で魔法王国アルテナの理の女王役を務める。
ゲーム好きで知られる最上だが、『聖剣伝説』シリーズはやってなかったそうで、出演が決まってから始め、ゲームを通じて理の女王の理解を深めているという。
「理の女王は、ある事情から、ざっくり2つのキャラクターがあって、後半は母親としての気持ち、前半は自分のために、国ために生きるという、その違いをどういう風に出していこうかなと。後半の母親としての気持ちは、今の私と重なる部分があるので、そっちの方が演じやすいのかなと思います」
母親役は今回が初めて。「私自身が母親になったということもあって、今回お話をいただけたのかなと。産んだからこそわかる親の気持ちがあるし、それまではこんなに大変ということもわかってなかったので、娘に合わせるために私生活や自分の考え方まで、かなり変化したと思います」と自身の変化の大きさを語った。
母親になってどのように変化したのか尋ねると、「切り替えがすごく早くなりました」と答えた。
「1人だった時はめちゃくちゃ切り替えが遅くて、嫌なことがあるとなかなか寝られないし、寝て起きても全然すっきりしなかったんですけど、今は次の日になったら後悔や罪悪感を捨てて新たな自分としてスタートするようにしていて、私が笑顔でいると、娘も笑ってくれるし、不機嫌になるとすぐ伝わってしまうから、切り替えはすごく大事にしています」
娘のイヤイヤ期には、疲れすぎて冷たい態度を取ってしまうこともあったが、子供のことをよく知ることで、うまく向き合えるように。
「私は人と住むのが苦手だと思っていましたが、子供と生活するとなった時に攻略法を考え、子供の脳についても勉強して、どういうことが本人の中で不安になり、どう対応したら安心してもらえるか、日々研究してます。娘も3歳になり共に成長をしていると、前よりできることが増えて、娘に期待してしまうのですが、まだ3歳、ということを常に意識しなきゃなと思います。どんなに理不尽な扱いをされても(笑)、まだまだ赤ちゃんのような存在なのだと。赤ちゃん扱いはしませんが、そのくらいの気持ちでいることを心がけています」
そうやって娘と向き合うことで、娘以外の人に対しても心を広く持てるようになったという。
「周りからも『変わったね』って。アイドル時代は忙しくて余裕がなく、『当時のもがは怖すぎて話しかけられなかったけど、今はめちゃくちゃ丸くなって、話しかけやすくなった』と言われます」
●娘が生まれてから「仕事が楽しい」と思えるように
2011年12月にデビューしてから13年が過ぎた。最上は「仕事に関してすごく波がありますが、今はめちゃくちゃやる気もあって楽しいです」と言うと、「デビューしてからざっくり3フェーズぐらいあるんです」とこれまでを振り返る。
「アイドル時代はグループを大きくすることをずっと考え、グループのためだけに頑張ろうと生きていて、それで心身ともに疲れ果ててうつ病になってしまい、限界だと思って辞めて。その後、個人事務所で活動を始めましたが、自分の意志ではなく周りの人に『続けてほしい』と言われて、それぐらいの方がやりやすいと思って続けていました。でも何年かして冷静に考えた時に、『何のために働いているんだっけ?』と思うフェーズが来て、目標も消えて何がやりたいのかもわからなくなっていました」
働く意味がわからず、もがいていた最上を助けたのも娘の存在だった。
「娘が生まれてから、しんどいと思っていた仕事が気分転換になったんです。保育園に通い出してからお昼の時間に仕事をしたり、母に協力してもらって夜も仕事ができるようになり、日常が育児なので、仕事は特別感があって楽しいと思うように。今までは仕事としてやらなきゃと思っていたものが、いろんな人に会えて楽しいと思えるようになったのは大きな変化でした。ずっと娘と一緒にいると疲れてしまうこともあって、離れている時間がある分、家に戻った時に娘に優しくできる瞬間が増え、娘も優しくなっていたり。もちろん物理的には大変ですが、私は両方ある方が合っているなと思います」
そして今は、娘のためにお金を稼ぐというのが、仕事の大きなモチベーションになっている。
「1人の時は、1人で生活できる分だけ稼げばいいと思っていましたが、今後の娘の学費などを考えると、少しでも稼いでいたいなと。個人事務所だと全部自分で考えないといけないので、一時期パンクしていた時期がありましたが、それも乗り越え、頑張ろうという気持ちに。最近スキンケアブランドを立ち上げ、それを軌道に乗せたいという思いもあり、すごく前向きに仕事と向き合えています」
また、昨年精神的につらい時期があったものの、落ちすぎずに乗り越えることができたと明かす。
「ブランドの立ち上げがあったり、娘の夜泣きがひどかったり、年々仕事の量が減ってきて『私、必要とされてないのかも』と思ったり、いろんなことが不安になる時期があって、1人だったらずっと引きずってブランドの立ち上げもできてなかったと思いますが、どんなにへこんでも朝7時には娘が起きるから、私も起きなきゃいけないんです。ご飯も私1人だったら食べないけど、娘に食べさせなきゃいけないから自分の分も作って食べるし、保育園に連れていくには自分が動かないといけない。そうなった時に、私、娘に生かされているなと。娘がいるから落ちすぎないで保てたし、何もやめられないじゃんって」
そして、「娘がいるからやらなきゃいけない。自分からやるというより使命感ですが、そういう風に縛られている方が私は動くんだなと思いましたし、娘の存在に助けられているなと感じます」と、自身の大きな原動力になっている娘のことを愛おしそうに話していた。
■最上もが
1989年2月25日生まれ、東京都出身。2011年アイドルグループ「でんぱ組.inc」に加入し芸能界デビュー。2017年8月にグループ脱退後、個人事務所を設立。ドラマや映画、バラエティ、ファッション誌、ナレーション業などマルチに活動し、2024年にスキンケアブランド「mrum's」(モルムズ)を立ち上げた。2021年に第1子となる長女を出産し、育児にも奮闘している。
■『聖剣伝説3 TRIALS of MANA THE STAGE』
3月7日〜16日に東京・サンシャイン劇場、4月4日〜6日に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて全17公演を予定。チケット一般発売中。

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