買った時に高かったからいつまでも処分できない…「冬の大物」コートとブーツを断然手放しやすくする<2つの考え方>とは

2024年2月23日(金)12時30分 婦人公論.jp


(写真提供:Photo AC)

着なくなった服が押し込まれたクローゼット、本がぎっしり詰まった本棚、使わないお皿だらけの食器棚……。モノで溢れた家にうんざり、という読者も多いのでは。一方、これまでに7000人以上の受講生へアドバイスをしてきた人気整理収納アドバイザー・阿部静子さんは「何があるかわからない時代だからこそ、人生の折り返し地点を過ぎたら片づけたもの勝ち」と断言します。その阿部さんが50代以上に向けて、お手軽片づけ術を伝授。今回は「コートとブーツを手放すべきベストシーズン到来」です。

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コートを何着お持ちですか?


今回は“冬のアイテム”と片づけの関係について考えてみたいと思います。

まずは「コート」から。

皆さんは、2月の今の時点で冬用のコートを何着くらいお持ちですか?

片づけ講座の受講生では「5着ほど」という方が多く、中には「10着以上」という方も結構いらっしゃいました。

「持っているコートは、シーズン中にしっかりと全部着ている」という方もいますが、ほとんどの方は「いつも同じコートばかり着ている」と言っていました。つまりその他のコートは着ていない、ということでしょうか。

では、なぜ着ていないのに、手放せないのでしょうか? 

その感想を聞いてみると、「買ったときに高かったから」という理由を挙げる方がほとんどでした。高価だったのに加え、あまり着ていないので傷みもない、とくれば、なかなか手放しにくいのも仕方ないかもしれません。

コートは「大物」だから…


ではどうして着る機会がなかったのでしょうか? 

そのことをあらためて考えてみれば…

●流行りが変わったために古く感じるから

●今の年齢に色やデザインが合わない気がするから

●以前は好きだったけど飽きた、好みが変わったから

●そもそもあまり着心地が良くなかったから

想定される理由はこの辺りなのではないでしょうか。そしてもし上記のどれかに当てはまるものがあったとしたら、それはこの先も着る見込みがほとんどない、ということ。つまりは「手放し時」だとも言えます。

なおコートはご家庭の服の中で、占めているスペースとしても、印象としても「大物」のはず。なので、もし一着でも手放すことができれば、服の中でも「大物を手放せた!」と自信がつくはず。チャンスがあれば手放す検討をする価値「大」のアイテムです。

やはり手放しにくいブーツ


つぎに手放せないかどうか、考えてみたいアイテムの代表格が“ブーツ”です。

ブーツというと、やはり冬の定番アイテムだと思いますが、あなたは何足持っていらっしゃいますか? そしてコートと同様、最近履いていないものはありませんか?

講座の生徒さんに聞けば少なくとも1足以上、お持ちの方がほとんどで、中には3足以上、まったく履いていないブーツを持っている、なんて方も。著者の周辺だと、特に「年を重ねてロングブーツを履かなくなった」という声をよく耳にします。

なおブーツを手放しにくい理由をたずねると、こちらもコート同様、「高かったから」という方がたくさん。そのうえで、履かない理由として、

●合わせやすいファッション(たとえば短めの丈のスカート)をしなくなった

●履くのが面倒だから

●汚れと傷みが目立つから

といった声を多く聞きました。

そして使用頻度の減ったブーツについて、今後の予定をたずねれば、多くの方が「おそらくこの先も履かない」と口をそろえて答えていました。

使っていないという「事実」と使わなくなった「理由」


それを踏まえてあらためてアドバイスをすれば、なかなか捨てられないアイテムも、「現実として使っていない」という事実、そして使わなくなった理由という二点をはっきりさせれば、案外手放せるようになるはずです。

私自身「気づいたらロングブーツをこの冬、履いていなかった。その理由は、脱いだり履いたりに時間がかかるから」ということを確認できた途端、どこか気持ちが軽くなって、すっと手放せた覚えがあります。

そのことを伝えた方々の多くも「コートとブーツは手放せないもの」という呪縛から解放されたようで、「何年も着ていないコートを手放せたら、クローゼットにぽっかりと空間ができました!」「下駄箱からロングブーツがなくなったら、空いたスペースに非常用持ち出し袋を入れられました!」など、その喜びを伝えてくださいました。

どちらも、持ち物の中での「大物」だからこそ、特に達成感があり、ことさら嬉しいのかもしれませんね。

ほとんどのお宅で、クローゼットや玄関に割くことができるスペースは限られています。

その狭い場所から、着ていないコートを一着、もしくは履いていないブーツを一足なくすことができれば、それがどれだけのスペースを占めていたのか、そしてなくなることでどれだけすっきりするのか、といった事実に気づくはずです。


阿部さんが昨シーズン終わりに手放したブーツ(写真:著者)

コートもブーツも手放すベストシーズン


さて2月ももうすぐ終わり。そして冬も終盤です。

コートやブーツを手放すにしても、リユースショップやフリマアプリを通じて「次も誰かに使ってもらいたい」「お金に代えたい」といった方なら、もうしばらく家に置いておき、「次のベストシーズン到来前に必ず手放す」という決意を固めるのも良いかもしれません。

でも、そうでない方であれば、手放すにはぴったりのベストシーズンがまもなく到来します。

コートもブーツも、これからますます使わなくなるであろう時期を前に、使わないものは思いきって手放すことで家の中をスッキリさせ、新しい季節を迎える準備をしてはいかがでしょうか?

婦人公論.jp

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