リウマチに腰痛、疲労回復…温泉の効果は誰が決めているの?温泉オタク会社員「注意すべきは全泉質に当てはまる適応症もあるということ」

2024年2月24日(土)9時0分 婦人公論.jp


いろいろ書いてあっても、その本当の効果とはーー(写真提供:Photo AC)

訪れた温泉は約500湯、女ひとりで温泉を巡りまくっているという永井千晴さん。旅行情報誌編集部で働いた経験を活かし、現在は「温泉オタク会社員」としてブログなどで温泉情報を発信しています。その「温泉オタク会社員」こと永井さんが温泉の楽しみ方を紹介する当連載。今回のテーマは「信じていい効果」です。

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ずらりと書かれている“効果”は信じていい


脱衣所でふと壁に掛けてあるパネルを見上げると、滔々(とうとう)と温泉の効果について書かれていることが多々あります。

私が温泉オタクになる前は、「いろいろ書いているけれど、本当に効果あるのかな?」と半信半疑でした。

しかしまあ、この“効果”、信じていいものなのです。

実は、科学的見地によって環境省が定めているもの。

適応症


ほとんど「施設が勝手に」書いているわけではありません(ほとんど、と書いているのは、古くからその地域でいい伝えられている効果もあり、それを掲げている可能性があるためです)。

温泉の効果は、「効能」とは呼びません。

「適応症」といわれていて、それぞれの泉質にあわせて効果が定められています。

知っておいてもらいたいのは、「泉質ごと」だけでなく、「すべての泉質に当てはまる」適応症があるということ。

一般的適応症


一般的適応症と呼ばれるそれは、このように定められています。

筋肉若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)、軽症高血圧、耐糖能異常(糖尿病)、軽い高コレステロール血症、軽い喘息又は肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)、病後回復期、疲労回復、健康増進(日本温泉協会ホームページより)


温泉の効果を「効能」とは呼びません(写真提供:Photo AC)

泉質がついている温泉であれば、この効果がデフォルトで備わっているのです。

まさかこんなに効果があるとは、にわかに信じがたいじゃないですか。

すごいぜ温泉……! と思いたくなります。

お風呂に浸かる習慣


ただし、「入浴そのもので得られる効果」も含まれています。

つまり、自宅のお風呂に浸かっても、関節の痛みや冷え性の改善などが期待されるということ。

そういわれると確かに、お風呂に浸かるだけで温まるし元気になるなあ……って思いますよね。

温泉の成分も大事でおもしろいのですが、まずはお風呂に浸かる習慣を身につけるのが健康への第一歩かもしれません。

※本稿は、『女ひとり温泉をサイコーにする53の方法』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。

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