帝国劇場、新宿アルタが歴史に幕 惜しむ声続々「“青春”です」「思い出の場所」
2025年2月28日(金)15時24分 スポーツニッポン
ミュージカルの聖地として愛された東京都千代田区の帝国劇場と東京・新宿駅東口前の待ち合わせ場所の定番だった商業施設「新宿アルタ」が28日、それぞれ節目の日を迎えた。帝劇は建て替えのために一時休館。アルタは閉館となる。シンボルとして長年親しまれた2つの施設との別れを惜しむ声が続々と上がっている。
帝劇はこの日は最終公演「THE BEST New HISTORY COMING」の千秋楽。開場1時間前から多くのファンが列を作った。50代女性は、「この帝劇はずっと見てきたからこそ、私にとっては“青春”ですね」と熱弁。「新しい帝劇でのミュージカルをこの目で見てみたい」とリニューアルを待ちわびた。
帝劇は1911年、日本初の本格的な西洋式大劇場として誕生した。64年に閉館し、66年に2代目がオープン。開場披露公演は二代目中村吉右衛門さんの襲名披露公演だった。その後、「風と共に去りぬ」の世界初の舞台化、「レ・ミゼラブル」の日本初演など数々の名作ミュージカルを上演。半世紀以上にわたって演劇やミュージカルの上演で親しまれてきた。今後は複数のビルを一体的に建て替え、再開発を行う予定。30年度までの完成を目指す。
1980年4月にJR新宿駅東口にオープンした新宿アルタは、三越伊勢丹が運営するファッションビル。かつての人気バラエティー番組「笑っていいとも!」の撮影スタジオがあったことでも知られ、建物の壁面には大型街頭ビジョン「アルタビジョン」が設置され、多くの人が待ち合わせ場所としても「アルタ前」を利用した。
SNSでは「思い出の場所がなくなるのは寂しい」「学生時代にアルタ前で待ち合わせしたなー」「青春時代の思い出」「時代の流れを感じる」などの声が上がった。