二階堂ふみ、ハリウッドデビュー作で“大切な気づき”「自分がいかに受け身だったか」 芝居の楽しさも改めて実感

2024年3月9日(土)10時0分 マイナビニュース

●『SHOGUN 将軍』でハリウッドデビュー
ディズニープラスの「スター」で2月27日より配信がスタートした『SHOGUN 将軍』でハリウッドデビューを果たした二階堂ふみにインタビュー。本作の現場で役者として大事な学びを得ることができたそうで、「お芝居って楽しいなと改めて感じることができました」と充実した表情で語ってくれた。
ジェームズ・クラベルの小説『SHOGUN』を原作とする本作は、徳川家康にインスパイアされた戦国一の武将・虎永を主人公に、将軍の座をかけた陰謀と策略渦巻く戦国時代を描いたドラマ。ハリウッドと日本のスタッフ・キャストがタッグを組み、真田広之が主演&プロデューサーを務めた。
壮大なセットや撮影機材、衣装や小道具、さらにCG技術まで徹底的にこだわり、ハリウッドならではの壮大なスケールで“本物の日本”を忠実に再現。そこが本作の大きな魅力だと二階堂は語る。
「日本を描く海外作品は、日本人からすると少し違和感を抱くことがあると思います。それは着物の柄とか髪型とかセットとか、ちょっとしたことだと思いますが、そういったところを真田さんが一番こだわられていたようで、時代考証も含め忠実に再現されているというのがまず大きな魅力だと思います」
○真田広之らから大切な学び「結局は自分次第なのだ」
二階堂は、虎永の権力に終止符を打つためなら手段を選ばずに突き進む落葉の方役として出演。ハリウッドデビューとなった本作で、自分がこれまでの現場で受け身になっていたことに気づけたという。
「言語の壁や文化の違いもあり、日本の現場で経験してきたこととは全然違うやり方やルールがある中で、時代劇を撮っているというすごく不思議なバランスで作品に携わらせていただきましたが、自分がいかに、ここ数年お仕事をさせていただく中で受け身だったのか気づくことができました。自分では受け身になっているつもりは全くなかったのですが」
そう気づけたのは真田の影響が大きかったようだ。
「今回の現場で私がちょっとしたミスをして混乱してしまった時に、真田さんが隣に来てくださって、宝物のような言葉と気付きをくださいました。自分では能動的に動いているつもりだったけど全然動けてなかったんだなと感じました」
真田の話から、そして、実際に真田をはじめハリウッドで活躍している人たちの姿を見て、「結局は自分次第なのだ」と大切なことを学んだと語る。
「最初は日本と海外の違いに戸惑い、生活環境も全然違って、日本は晴れの日が多いですが、バンクーバーは9月、10月ぐらいからずっと雨季なんです。雨の中を着物で移動したり、いろいろ大変なことがありましたが、その大変さすらも自分のマインド次第で楽しくなっていき、演じるということにすごく向き合う時間になりました。これからはもっと自分から動いていこうと思うきっかけにもなり、いろいろなことを学び直す機会でもあったので、本当に貴重な経験になりました」
実際、本作の現場で早速、能動的に動くことを意識し、その大切さを身をもって感じることができたという。
「スタッフの方々とのコミュニケーションなど、自分が能動的に変わっていくと周りがどんどん変わっていくような体験をして、これはすごく大事なことだなと。どの国でも、どの現場でも、結局は自分次第なんだなと感じましたし、お芝居って楽しいなと改めて感じることができました」
●淀(茶々)にインスパイアされた落葉の方を熱演
二階堂が演じた落葉の方は、淀(茶々)にインスパイアされたキャラクター。二階堂は大河ドラマ『軍師官兵衛』(2014)でも淀を演じており、「10年経ってまた同じ役を演じさせていただくというのはすごく面白い経験でした」と語る。
また、本作で演じた落葉の方は、今までの淀とは違った描かれ方をしていると感じたという。
「今回は女性のキャラクターたちが違う解釈で描かれ、海外の方から見た日本女性という視点が大きかったように感じます。淀はこれまで、力を持っている女性という偏った描かれ方が多かった印象ですが、強さや権力という言葉に引っ張られすぎないように、その時代を強く生きた1人の女性として、いろいろな方々と相談しながら作り上げていきました」
自身と役が重なる部分は「あまりない」と言い、「私は意志も弱いですし、ダメな人間なので(笑)。ストイックに何か大事なものを守ろうとする方は素敵だなとは思いますけど」と話した。
二階堂といえば吸い込まれるような目が大きな魅力で、本作でも力強い目で役に説得力を与えている。演じる際に目をどれくらい意識しているのか本人に尋ねると、「自分ではあまり意識したことはないですが、そういう風に言ってもらえるのはうれしいです」とほほ笑んだ。
現在放送中のTBS系火曜ドラマ『Eye Love You』では、目が合うと相手の心の声が聞こえてしまう“テレパス”の能力を持つ主人公を演じており、二階堂の目の魅力が際立っているが、「目がフィーチャーされる作品なので、モニターを見て自分の目ってこうなっているんだと感じています」と笑った。
○「現場が大好き」だと改めて実感
そして、『SHOGUN 将軍』でも『Eye Love You』でも、「現場が大好き」という思いを改めて感じたとうれしそうに話す二階堂。
「今のドラマの現場も本当に大好きで、スタッフの皆さんの写真などを見ながら毎日寝ているんですけど、各部署のプロフェッショナルな方が集まって、その中で俳優部として参加するのがすごく好きなんです。素晴らしいスタッフの方々と一緒に作品を作り上げていくことが好きなんだなと改めて感じているので、今後もそういう思いで作品作りに参加していけたらと思います」
さらに、「国や言語が異なり、バックボーンや見てきたものが全然違う方々とお仕事するのはすごく楽しいなと感じました。共通認識を探すところから始めるという経験も楽しかったですし、それがピタッとハマった時の感動がすごく大きくて。今回の『SHOGUN 将軍』もオーディションでしたが、機会があったらまたオーディションを受けて違った経験をしてみたいなと思います」と語っていた。
■二階堂ふみ
1994年9月21日生まれ、沖縄県出身。2009年、映画『ガマの油』でスクリーンデビュー。以降数々の映画、ドラマに出演。2020年には、NHK連続テレビ小説『エール』でヒロイン・関内音役を演じ、歌唱力も話題に。そのほか、近年の主な出演作はドラマ『プロミス・シンデレラ』(21)、『VIVANT』(21)、映画『翔んで埼玉』シリーズ(19、23)、『大怪獣のあとしまつ』(22)、『月』(23)など。ディズニープラスの「スター」で配信中の『SHOGUN 将軍』でハリウッドデビュー。現在放送中のTBS火曜ドラマ『Eye Love You』では主人公・本宮侑里を演じている。

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