篠原涼子、撮影現場でバカリズムをニコニコ凝視「本当に目が離せない」「癒やされます」

2024年3月15日(金)7時0分 マイナビニュース

●従来のミステリーにない驚きと新鮮さ
フジテレビ系ドラマ『イップス』(4月12日スタート、毎週金曜21:00〜)にW主演する篠原涼子バカリズム。小説を“書けなくなってしまった”おしゃべりなベストセラーミステリー作家・黒羽ミコ(篠原)と、事件を“解けなくなった”自己評価高めのエリート刑事・森野徹(バカリズム)という互いにイップス(※)を抱えた2人が、事件を解決していくミステリーコメディーだ。
この絶不調なバディを演じる2人がこのほど取材に応じ、互いのリスペクトの姿勢や、長セリフへの小さな反抗、「イップス」への共感などを語った——。
(※)…心の葛藤により、筋肉や神経細胞、脳細胞にまで影響を及ぼし、「できていたことができなくなってしまう」心理的症状のこと
○「こういうふうに謎が解けていくの!?」
——台本を読んで、どのような印象を受けましたか?
バカリズム:珍しいパターンだなって思ったんですよ。ミステリーって、見せ方が何パターンかあるじゃないですか。最初から犯人が分かってる状態で進んでいくものとか、登場人物が推移していくのを追って見てたら最終的に犯人が分かるみたいなパターンとか。でも今回は、「だいたいこのパターンのときって、普通はこっち目線で追っていくよな」と思うところが、今までに見たことのない形だったので、ちょっと驚きがあったのとすごく新鮮でした。
篠原:ミステリーとしての謎が解けていく過程が、面白いなと思いました。自分たちが想像してないようなところをちゃんと描いてくれるので、見ている方々も「こういうふうに謎が解けていくの!?」みたいな感じになると思います。それと、犯人の心のドアを開いて、その部分をちゃんと描いているので、見ていて嫌な思いで終わらない感じがしたんですよね。そこが、このドラマのいいところだなと思いました。
 そういう部分がある一方で、“コメディ”の部分ではヘンテコリンな面白い言葉たちがいっぱいあるので、そういうのも私は好きです。ただ、セリフが多い! 台本を読みながら、「次のページには(自分のセリフが)ありませんように!」ってめくると、「あった〜」みたいな(笑)。あとワンシーンがめっちゃ長いんです。
バカリズム:「森野」って書いてあるセリフのところに赤の蛍光ペンで印をつけるんですけど、赤だらけなんですよ。「またここにある!」ってなります。自分が(脚本を)書いて自分が出るときって、長ったらしいセリフとか説明セリフを、相手の人に任せるんです(笑)。今回はそれができないんですけど、自分が書いてたら、ほとんどのセリフを篠原さんに言わせてたと思います。まどろっこしい言葉とか、覚えづらいフレーズとか。
篠原:嫌だ! もう(笑)
○いかに気づかれずセリフを省略するかに腐心
——どうやってセリフを覚えているのですか?
バカリズム:もう繰り返し読むんですけど、頭の中では覚えていても、いざ現場で相手がいる中でやったときに、「あれ、なんだっけ?」ってなるんですよ。だから、ちゃんとセリフが入るのは、実際に掛け合ったときですよね。
篠原:そうですね。私も同じ感じです。
バカリズム:でも説明のセリフがめっちゃ多くて大変だから、2人で「どうやって気づかれないようにこっそりセリフを短くするか」という話をしてます(笑)
篠原:「なんかうまいことできないですかね」ってね(笑)
バカリズム:そしたら篠原さんが、1回ごっそりセリフを飛ばしたんですよ。「結構いくなぁ〜」と思ってたら、そこは普通に忘れただけなんですよね(笑)
篠原:早口でしゃべって噛み噛みになっちゃったときも、ちょっとしらばっくれて待ってたら、(スタッフの間で)会議みたいなのが始まっちゃって、結局バレちゃいました(笑)
●「東京パフォーマンスドールって知ってます?」
——映画『ウェディング・ハイ』(22年)では篠原さん主演、バカリズムさん脚本というタッグでしたが、今回はW主演です。
篠原:本当にバカリズムさんの作品大好きで、どうしてこんなに才能がいっぱいあるんだろうって不思議でならないんです。だからいつも現場で、バカリズムさんを観察してます。
バカリズム:なんか、すっげぇ見られてるんですよ(笑)。ちょっと離れたところでニコニコしながら。
篠原:ニコニコしちゃうぐらい面白いんですよ。待ち時間に石をほじくってて「何やってるんだろう?」と思ったり。本当にいろいろと目が離せない感じで、日々楽しませていただいて、癒やされます。
——バカリズムさんは篠原さんについて、「自分が高校生の頃からずっと第一線で活躍されている方」とコメントされていました。
バカリズム:年は2つしか変わらなくて、ほぼ同世代なんですけどね。
篠原:(デビュー時に所属していたアイドルグループ)東京パフォーマンスドールって知ってます?
バカリズム:めちゃめちゃ知ってますよ! アーティストさんとしても活躍されて、全部できる方っていう印象だから、最初はすごい緊張してたんですけど、めちゃくちゃ温かい目で見ていただいて。
篠原:東京パフォーマンスドールの中で、誰が良かったですか?(笑)
バカリズム:そういう話って、あんま触れちゃいけないのかなとか思うじゃないですか(笑)
篠原:もう喜んで!
バカリズム:『ごっつ(ダウンタウンのごっつええ感じ)』も見てたし、ちょうど僕がデビューするかしないかぐらいのときに、歌(「恋しさと せつなさと 心強さと」)もダブルミリオンで、ずっとスターですから。
篠原:何も考えてないで生きてきたんですけどね。本当に運だけが良かったから。
バカリズム:いやいやいや。そんな方とご一緒できるなんて、本当に光栄です。
○“脚本・バカリズム!”は「ものすごいプレッシャー」
——バカリズムさんは、脚本家と俳優でのドラマに臨む心境の違いは、改めてどのように感じていますか?
バカリズム:気が楽と言いますか(笑)。もちろん演じる側としての責任はあるんですけど、僕が書いてるときって、ここ最近「脚本・バカリズム!」って言われるんですよ。ものすごいプレッシャーなんです(笑)。「全部お前の責任だ」みたいな印象があるので、今回はそこまでのプレッシャーはないです。
——篠原さんから見て、「俳優・バカリズム」の印象はいかがですか?
篠原:バカリズムさんが出てる作品を見たいなと思って検索すると、たくさん出てくるじゃないですか。でも、それもほとんど見てしまい、「もっとバカリズムさんがお芝居してる姿が見たい!」って思っていたときに今回のお話が来たんで、今まで画面越しに見ていたのが、目の前で味わえるなんて「こんなに貴重なことない!」と思いました。だからもう毎日見逃せないんですよ。ずっと見てて、怖い人みたいな感じになっちゃって(笑)。でも、本当に興味津々な方とこうやって一緒に共演できると、自分自身もスパイスを頂いて頑張りたいなと思いますし、私もちゃんとスパイスを与えられたらいいなと思いながら演じてますね。
バカリズム:光栄です…。
●「イップス」への共感「当てはまるところはなくはない」
——「イップス」という心理的症状への共感はありますか?
篠原:「イップス」という言葉を知らなかったときに、今まで自分のできていたものが、「あれ? なんかちょっとうまくできないな」という感じになることがあったんじゃないかと思うと、私にも当てはまるところはなくはないのかなと思いました。
バカリズム:「イップス」はわりとスポーツの世界でよく聞くんですけど、高校時代に野球をやっていたときに、僕自身もそうですし、チームメートとかでも、ある失敗がきっかけですごく苦手なプレーになるとか、よくあったものだったんです。当時はまだ「イップス」っていう言葉がメジャーじゃなくて自覚してなかったんですけど、そういうことは経験としてあったので、そこから大人になって「あれはイップスって言うんだ」という形で認識して、共感はできていると思います。
——性格の部分での共感は、いかがですか?
バカリズム:実際の自分の性格よりもだいぶ嫌な人だなと思って演じてます(笑)。イップスの部分はある程度共感できて、理解できるんですけど、「なんでそんな言い方するんだろう?」と思って共感できないですね。だいぶ嫌なやつです(笑)
○リサーチして役作りも…
——役作りはどのようにしていったのですか?
篠原:結構いろいろ調べたんですよ。ミステリー作家の人はどんな洋服を着てるのかといった見た目から、発言の仕方とかを調べて、どういうニュアンスでやろうかなって思いながらいろいろ考えて試したんですけど、結果的に全部消えました(笑)
バカリズム:えっ! なんで消えたんですか!?
篠原:(いろいろなものを参考にして)どっちつかずみたいな感じで見せるのは、すごく中途半端だなと思ったんです。
——その結果どういうキャラクターになったのですか?
篠原:自分の中でまだ分かってないので、すごく探ってます(笑)
バカリズム:でも、調べたことは無駄にはなってないですもんね。
篠原:吸収はしてると思うんですけど、何も出てきてないです(笑)
バカリズム:僕からフォローすると、黒羽ミコという人物はちゃんと出来上がってますんで大丈夫です。
篠原:ありがとうございます(笑)

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