《ハワイ25億円別荘》「大谷選手と年に1度の食事会」リゾート開発会社がMLB開幕便乗でささやいたセールストーク

2025年3月19日(水)7時0分 文春オンライン

 昨年4月、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平(30)がハワイ島の高級リゾートに別荘を購入したと報じられてから早くも1年が経とうとしている。



ハワイ島に別荘を建設中の大谷翔平選手 ©︎時事通信社


 折しも3月13日からは25年ぶりのMLB開幕戦日本開催にあわせ、大谷を筆頭にドジャースに所属する日本人選手が凱旋帰国。日本中が沸き立っていた。しかしその裏では“もうひとつのチーム”が密かに来日していたのだ。


〈MVP受賞の大谷翔平選手がウィンターホームをハワイ島 ザ・ヴィスタ・アット・マウナケア・リゾートに建設中です〉


 そう謳うのは、ハワイ島でリゾート開発を手がける不動産会社「ハプナ・レアリティ」のウェブサイトだ。今年1月には、大谷がリゾートの着工式に出席したことでも話題になった。不動産関係者が語る。


「3月15日から18日まで、ハプナ社の開発チームによる東京説明会が行われました。プレ開幕戦は15日からでしたので、まさしくMLBの盛り上がりに乗じるようなタイミング。商魂たくましい」


五つ星高級ホテルでの“大谷営業”


 大谷がこの別荘地の第1号の契約者となったことが報じられると、リゾートの知名度は飛躍的にあがった。


 ハワイ島マウナケアに位置し、ハプナビーチを眺望できる丘の上を贅沢にもわずか14区画に分譲。ひと区画およそ4000㎡の敷地の上には一流建築デザイナーが設計する平均床面積は650㎡の建物が立つ。販売価格は平均約25億円と、超高級別荘地といって差し支えない。


 現在、すでに6区画が売却済みだが、残る8区画はまだ販売中。大谷の2年ぶりとなる日本でのプレーという得難い機会に乗じて“大谷営業”をかけているというのだ。説明会の参加者によれば、


「会場は都内の五つ星高級ホテルでした。オンライン上での説明と対面での説明の2通りを選択することができました」


「週刊文春」は今回、オンラインで個別説明会に参加した女性に話を聞いた。以下にそのやりとりを再現する。説明会は初球からデッドボールすれすれの“牽制球”のようなやりとりから始まったという。


参加者を値踏みするかのように目を光らせ…


「ハワイには実際にいらっしゃったことはありますか」


——「そうですね。過去に◯度ほど訪れました」


「宿泊はどこでしたか」


——「えーっと……◯◯ホテルでした」


 ハワイを頻繁に訪ねているか、高級ホテルに宿泊できるのか、参加者を値踏みするかのように、担当者は目を光らせていたという。ラグジュアリーホテルに泊まっていたことが奏功したのか、担当者は回答に頷くと、「じゃあちょっとスライド画面をお見せしますね」と告げ参加者のPCと画面を共有しはじめた。


 そこに映ったのは、遠くにビーチを望む丘に立つ大谷の姿だった——。 


 担当者は地図を指しながら言葉を継いだ。


「これが、大谷選手が一番最初にいらしたときの写真なんです。マウナケア山の方ですね。大谷選手のリゾートはビーチ側にあるんですね」


 広大なリゾート内にはいくつかの開発地がある。無関係の別荘地の説明の最中でも大谷の別荘との距離感について抜かりなく説明が挟まれる。


「大谷選手のリゾートのすぐ隣にも別のもう少し小さくてお安い土地があるんです。こちらが大谷選手のいらっしゃる土地なんですけど、ここであれば大谷選手と同じコミュニティではないけど、すぐ近くで、だけど土地のサイズは少しコンパクトなので、もう少しリーズナブルなお値段で邸宅を建設できます」


「こちらのお安い地区でも大谷選手を見かけることがあるんでしょうか?」参加者は思わず聞いたという。するとすかさずこんな切り返しが。


「同じリゾート内なのでもしかしたら会えるかもしれないですよね。こちらのアメニティセンターですが、大谷選手のコミュニティも同じセンターを使うことができるんです」


 さらには、「オアフ島だと短期での物件貸出は禁止されているのですが、こちらのリゾートは長期でも短期でも自由に貸出をすることができるんですね。オフシーズンは人に貸し出して利益を得ることもできますよ」と投資物件としての側面も強調。


 以前「 週刊文春 」は、大谷がこの物件を「投資用にどうか」と侍ジャパンのメンバーに勧めていたことを報じている。購入者には大谷同様「冬用の住居」と「投資用物件」の二刀流を推奨するようだ。


あっさり大谷の住所まで洩らされ…


 大谷の別荘に関する説明がなお続く。


「大谷選手は、リゾートの一番上のところ、景色がひろーく270度くらいみえるところですね。この遠くに見えている島、これ実はマウイ島なんですけども、この風景が望めるところに大谷選手はお家を建設中です。区割りでいえば、この×番ですね」


 あっさり大谷の住所まで洩らすのだ。さらに建設中の邸宅情報についても問わず語りし続ける。


「今はトレーニングセンターを建設中です。オフシーズンにハワイ島にきてトレーニングしてリラックスされる予定でいらっしゃるので、バスケットコートくらいの大きさのバッティング練習ができる施設や、その上にはプールが、さらに野球のピッチングができる施設がこちらにあって、2階建ての住居も併設されます」


 熱に当てられた参加者が大谷トークに関心を持つ素振りをみせると、身を乗り出す担当者。


——「大谷選手がいらっしゃるから購入される方も多いんですか?」


「そうですね。例えば購入されるのはファンの方が多い。だから、家が建設されてからの4年間は、年に1回のお食事会のようなイベントをしてくださるとお約束してくださっています」


——「大谷選手が?」


「最低でも4回は、近所の方たちと何かしらお顔を合わせる機会をつくるとお約束してくださいました。もしここに(土地を)買っていただけると、大谷選手と会えることになっています」


「別荘を買えば大谷と会える」。不動産会社はとんでもない隠し玉を持っていたのだ。ご近所づきあいはそれだけにとどまらず、


「すでにご購入された方の中には、ドジャースの試合を観戦された際に、大谷選手のマネージャーさんに『お会いできないか』と伝えたところ許可が出まして、試合前に15分ほど面会をされて、サイン入りのボールをいただいたそうですよ」


話題は“あの流出事件”にまで及び…


 今年1月、リゾートの着工式に立ち会った大谷夫妻が、ほかの購入者たちと歓談している様を物語る写真が不動産会社のHPに流出した“事件”の顛末についても解説があったという。


「それ以外の方々も、大谷選手がハワイ島にいらっしゃったときに、大谷選手と真美子夫人とデコピンちゃんと、ディナーする機会もあったんです。あれ、本当は表に出しちゃいけない写真だったんですけども、手違いで出てしまって」


 ビッグなエピソードを立て続けに浴びた参加者は聞いた。


——「大谷選手と1年に1度お会いできるのは同じエリア内の土地を購入された方だけですか?」


 担当者は口の端に笑みを浮かべこう言ったそうだ。


「いまのところはまだよくわからない。今確実なのはヴィスタだけ。ただ、もしかしたら同じリゾート内の他の物件も大丈夫になるかもしれない」


 別荘を買いさえすれば、会いに行けるスタープレーヤー大谷翔平。


——「ちなみに一番安いリゾートのお値段は?」


「建物付きで5.5ミリオンドル(※約8億円)です」


(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)

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