元アンジュルム勝田里奈、POP UPで売上1,000万円超えの快挙に「信じられない」 ブランド立ち上げ3年目の近況

2024年3月23日(土)11時0分 マイナビニュース

●お客さまの熱い思いに感動
2011年から8年間、アイドルグループ・アンジュルムで活動した勝田里奈が、2021年4月にローンチしたオリジナルアパレルブランド「PoFF(ポーフ)」。3月27日〜4月2日には、東京・伊勢丹新宿で「PoFF 2024 SPRING SUMMER POP UP STORE」を開催する。
インタビュー前編ではこれまでの活動やグループを卒業した仲間たちへの思いを聞いたが、後編では、ファッションディレクターを務める勝田が、2024SSコレクションのこだわりポイントやおすすめアイテムをアピール。昨年7月に開催された伊勢丹新宿でのPOP UPについて話を聞くと、一週間で1,000万円を売り上げたという驚きのエピソードが。「本当にびっくりして、自分のことのように思えなかった」という当時の心境も振り返ってもらった。
○誕生から3年、アパレルブランド「PoFF」とは
——まずは、「PoFF」について教えてください。
PoFFは、“強さをまとう女性”というコンセプトのもと、アイテムを展開しているブランドです。自然と生まれてくる感情から表現した世界観を、私の好きな“服”を中心に発信しています。2021年にローンチして、今年の夏で丸3年になります。
——今は「2024 SPRING SUMMER」のアイテムが展開されていますが、今シーズンのテーマはありますか。
シーズンごとにテーマを掲げるのではなく、あくまで強さをまとう女性というブランドコンセプトをベースに、そのとき私が作りたいアイテム、着たい服を作っています。今シーズンはカラーバリエーションが豊富で、女性の“優しさ”や“柔らかさ”にフォーカスした春らしいラインナップになっています。サテンなど、光沢感のあるキラキラとした素材に、“強さ”も垣間見えるような。
——こんなアイテムが作りたい、こんな服が着たいというアイデアはどこから浮かぶのでしょうか。
日々を過ごしていく中で、経験したことや感じたことを全部書き留めるようにしています。それはデザイン面だけでなく「すごく暑いからなるべく身軽でいたい」「着脱が楽なのがいい」「室内に入るとめちゃくちゃ寒い」などの自然と感じる面でも。あとは、日頃のスタッフとのコミュニケーションはもちろん、POP UP STOREでは私が店頭に立っているので、お客さんとの会話の中で、「次はこの機能性を取り入れてみよう」とヒントをいただくこともあります。
——そのアイデアをもとに、どんなアイテムを作るか打ち合わせをしていくんですね。
「こういうイメージの、こういうアイテムが作りたいです」とチーム全体に共有し、まずは素材を大量に集めていくんですけど、とにかく膨大な中から「生地は良くても、いい色がないな」「この色とこの色は似ているけどちょっと明るさが違う」と見比べて、アイテムに使う素材を選んでいくので、楽しくもあり、すごく大変な作業でもあります。そのあと縫製されたサンプルが上がってくるので、実際に着て、サイズのチェックをしたり、動いたらどうなるかを確認します。よくあるのは、スカートが想像より歩きづらくて、でも歩きやすいように裾を広げると、もともとイメージしていたシルエットと変わってしまう、という悩み。デザインやシルエットを守りながら機能性を実現させていくのが、毎回の挑戦です。
○今シーズンのオススメはセットアップ
——今シーズンはカラーバリエーションが豊富ということですが、ディレクターとして、色展開で苦労する点を教えてください。
「このカラーも作りたい」という願望が果てしなく生まれてしまうことですね。カラーがありすぎるとお客さまも選ぶのが大変なので、多くても三色ぐらいになっていますが、商品になったのは「渾身の三色!」という感じで。春って、お花がどんどん咲いて、世界がカラフルで、にぎやかになっていく季節なので、そんなイメージで色を選ぶのは楽しかったです。カラフルだけど、コレクション全体では統一感があるので、上下でどのアイテムを組み合わせても、合うんです。ルックのスタイリングを私が組んでいるんですけど、無限に組めちゃって(笑)。
——特にオススメのアイテムは。
もちろん全部ですが、シャツ(Point logo over shirt)とキュロット(Point logo culotte)のセットアップはイチオシです。お客さまとお話しする中でも、私個人も、同素材で上下セットで着られるセットアップって、かわいいよね、皆好きだよねって、感じていて。シャツはオーバーシルエットで、男性も着られるぐらいゆとりがあるので、ラフにさらっと着ていただけます。ありそうでなかなかないニュアンスカラーで展開していて、袖のオリジナルマークがアクセントになっています。
キュロットはとにかく軽やかで着ていて何のストレスもなく、ウエストに一周ゴムが入っていて、紐で縛ってはくタイプなので、それぞれのウエストにフィットした形で着ていただけます。シャツもキュロットも、いろいろなアイテムと組み合わせられるところがポイントです。
○お客さまの真剣な姿に感謝
——今日、勝田さんはその、セットアップのシャツにスカートを合わせているんですね。かわいいです! 3月9日・10日には「PoFF 2024 SPRING SUMMER POP UP」が大阪で開催されました。感想を教えてください。
昨年初めて阪急梅田さんでPOP UP STOREを開催させていただいたときは、大阪のお客さまに、“百貨店さんの中にあるPoFF”を初めて見ていただけてうれしかったです。今回は自分たちで会場をお借りしたので、実店舗のような世界観を作り込めて、また昨年と違う喜びがありました。ルック撮影のときに使用したスタジオのような会場が見つかったので、お客さまに、コレクションの世界観をそのまま体感していただけたんじゃないかなと思います。POP UPでは、皆さん熱い思いを持って駆けつけてくださって、毎度感動するというか。真剣にお洋服を本当に見てくださる姿がありがたいと感じた二日間でした。
●目標大幅超えの売上を記録
○直接アイテム選びの相談に乗ることも
——POP UPでは、お客さまからアイテム選びの相談をされることもあるんでしょうか。
されます! 私は即決めであまり悩まないタイプなのですが、「自分が普段着ない色に挑戦するか、いつも選んでいる色にするか」というお悩みが一番多いですね。
——めちゃくちゃ分かります! そんなとき、勝田さんはどんなアドバイスを。
私は直感ってあると思っていて、頭でどっちがいいか考える前に、最初に心が動いたものが、本当にときめいているほうなんじゃないかなって。そう伝えると、すんなり「じゃあこっちです」と決めてくださったりします。普段買わない色に惹かれたなら、私のブランドでぜひ挑戦していただけきたいという思いもありつつ、やっぱり日常でたくさん着ていただきたいので、お話しして少しずつ心を紐解きながら、どっちがいいか一緒に考えています。あとは、スタッフたちに投票してもらって、票が多かったほうを買っていかれる方も。そういうラフなコミュニケーションも含めて、POP UPは楽しいです。
○POP UPの売上に「本当にびっくり」
——そして、3月27日から4月2日には、東京・伊勢丹新宿(本館2階 イーストパーク)でもPOP UPが開催されます。伊勢丹新宿では、昨年に続く開催ですね。
PoFF初の百貨店さんでのPOP UPは、昨年7月の伊勢丹新宿さんでした。昨年は、一週間で1,000万円以上の売り上げを上げることができまして。
——すごい! 1,000万円!
本当にびっくりしました。誰もが予想していなかったことでしたし、自分のことのように思えなかったというか。
——「一週間で1,000万円を売り上げたファッションディレクター」になった感想を言葉にするなら。
えぇー!?(笑)。いや、本当に全く実感がありません。今でもあまり信じられないような感覚なのですが、自分がこだわり抜いたものを展開している自信はもちろんあるので、たくさんの方に届けられたことがすごくうれしいです。もっともっと成長していきたいという向上心が生まれて、この先も頑張っていくぞと前向きな気持ちになれました。
——POP UP開催にあたって、それぐらいの目標を掲げていたんですか。
「このくらいたくさんの人が来てくれたらうれしいよね」とそれでも夢のようなイメージを思い浮かべていた目標を、はるかに上回る結果でした。どこで知ってくれたの!? というくらいたくさんの方が来てくださって、すごく感動しました。
——お客さまはどんな反応でしたか。
私も毎日店頭にフルで立って、一人ずつとコミュニケーションを取らせていただいたのですが、熱い思いを持って服を見にきたことが伝わってきました。私と話しに来てくれるだけでもうれしいなと思っていたんですけど、皆さん、私と一言二言会話したら「じゃ、試着してくるんで」「実物ちゃんと見たいんで」と真剣に服を見てくださっていて。今回も私が朝から夜まで店頭に立たせていただく予定なので、ぜひお越しいただけたらうれしいです。
○これからも自分の自然な感情を第一に
——最後に、勝田さんはこの先どんな女性として生きていきたいか、展望を教えてください。
「何が楽しくて何が好きでどう感じるか」という自分の自然な感情を柔軟に、自由に、楽しく考えていきたいです。「こうしなきゃいけない」ではなく、“自然さ”や“自由さ”を第一に、ありのままの自分を大事に生きていきたいです。
——まさに“強さをまとう女性”の一つのアンサーですね。これからのご活躍も楽しみにしています!
■勝田里奈
1998年4月6日生まれ、東京都出身。オリジナルアパレルブランド「PoFF(ポーフ)」ファッションディレクター。2011年から2019年までハロー! プロジェクト「アンジュルム」(加入当時は「スマイレージ」)に在籍。2017年に文化学園短期大学部へ入学し、アイドル業と並行してかつてより興味のあったファッションを学ぶ。グループ卒業後、2021年4月にオリジナルアパレルブランド「PoFF(ポーフ)」を立ち上げ、ファッションディレクターに就任。同年8月、2021 FALL WINTER COLLECTIONにてデビューを果たした。3月27日〜4月2日に東京・伊勢丹新宿で「PoFF 2024 SPRING SUMMER POP UP STORE」開催。

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