20歳で投資デビュー、30代前半で3000万円の資産形成に成功した「素人投資家」の投資遍歴とは?

2024年3月29日(金)6時30分 婦人公論.jp


ちーさん「最初から順風満帆だったわけではなく、失敗を繰り返しながらここまで来た」(写真提供:Photo AC)

今年1月から新NISAがスタートし、投資に興味が出たものの、「何から始めていいのか」「本当に素人でも利益が出せるのか」と不安な方は多いはず。今回は、30代前半で3000万円の資産形成に成功し、「素人投資家」を自称しながらも、セミリタイア生活をしている元OLのちーさんに、iDeCoの活用法や投資の基本を教えていただきました。ちーさんいわく、「最初から順風満帆だったわけではなく、失敗を繰り返しながらここまで来た」そうで——。

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私が個別株投資からインデックス投資に至るまで


私の投資遍歴について紹介したいと思います。

私自身、最初から順風満帆だったわけではなく、失敗を繰り返しながらここまで来ましたよ。

20歳/投資デビュー! ビギナーズラックでいきなり利益を得る

当時、インターネット上で取引ができるネット証券が普及し始め、株取引のハードルが下がったことから、メディアでも投資が取り上げられることが多くなっていました。

同時にホリエモンこと堀江貴文氏の登場で市場も盛り上がっていたため、私もメディアの情報に踊らされて口座を開設し、いきなり100万円を入金しました。

なぜ100万円も入金できた?

20歳の記念に両親から「預かっていたお年玉貯金、返すね」と渡された通帳に、ちょうど100万円が入っていたから。

お年玉の元本は30〜40万円ほどでしたが、母がすべて年利5〜7%のゆうちょの定期預金に入れてくれていたため、ここまで増えていたのです。

そのため、20歳という若さでまとまった資金を用意できたのも、マネーリテラシーの高い母のおかげ。というか、貧乏性で財テク好きな性格は、完全に母譲りです。

当時の私には株の知識はほとんどなく、勉強もそんなにすることなく始めたため、何を買ったらいいかわからずにいました。

そんな中で、メディアで話題だった、今思えばかなりバクチ的な新興銘柄を2、3購入したんですが、最初の2カ月くらいで20万円プラスとなり、天才か? と勘違いをし始めます。

当時は今に似た状況で、誰でも利益が出しやすい地合いだっただけなんですがね……。

20〜25歳
2つのショックとともに、資産を半分以下にする


そんな順調なスタートを切って間もなく、まず起きたのがライブドアショック。この頃勢いのあった新興系の銘柄が、一斉に値下がり始めました。

私の持っている銘柄も例外なく下がり、利益は一瞬で消え、元本割れを起こします。

当時の私はどうすることもできず、塩漬け状態に。

売れば損が確定してしまいますので、それが怖くてできませんでした。


『自由に生きるためにお金にも働いてもらうことにしました。 お金持ちでも投資の天才でもない私たちの新NISA、iDeCo戦略』(著:アラサーdeリタイア管理人 ちー/かんき出版)

その後、リーマンショックにも襲われ、持っていた銘柄のうち、2銘柄が倒産により上場廃止という事態になります。

そのときひとつは最後まで売らなかったので、紙切れとなった株券が郵送で送られてきたのを覚えています。そのときに初めて実物の株券というものを見ましたが、ある意味貴重な体験でしたね。

これによって、最初の100万円と追加で投資していた資金は半分以下になってしまいました。

25〜30歳
一念発起し、勉強をしながらいろいろなものに投資を始める


子どもの頃からコツコツと親が貯めてくれた100万円を半分以下にしてしまったことへの懺悔の気持ちもあり、絶対に取り返してやる! という強い決意が生まれました。

ここからさらに下がる可能性もありましたが、長期で見れば勝つ可能性が高いということも学んでいたので、私は買いに向かうことに。

その頃は、なるべく投資にお金を回したくて、貯金はほとんどせず、銀行口座にある程度お金が貯まると、すぐに証券会社の口座に移していました。

当時、日本の個別株だけではなく、毎月分配型投資信託、外国債券、REITなどいろいろな商品を買ってみました。それぞれプラスになったりマイナスになったりしましたが、やはり実際に買ってみるのが一番勉強になりますね。

そして、投資を始めて約6年後、やっとプラスマイナスゼロの地点まで戻ってくることができました。長かった……(笑)。

さらに2014年、米国株の売買手数料が大幅に引き下げられたことをきっかけに、私もついに米国株デビュー!

ここからやっと、私の投資人生は軌道に乗り始めたのです。

30歳〜現在
セミリタイアとともにインデックス投資を開始


その後も余剰資金をほぼ株式に投入し続けていたら、33歳の時点で資産は3000万円に到達しました。

私の場合、本格的に資金を投入し始めたのがリーマンショック後という幸運もあって、一気に3000万円まで駆け上がることができました。

その後、私は会社員を辞め自営業となりましたが、この頃に三菱UFJ国際投信からeMAXIS Slim(イーマクシススリム)シリーズが出たりと、各社で手数料競争が激しくなり、良質で低価格のインデックス型の投資信託がたくさん出てきたため、私も個別株からインデックス投資に乗り換え始めました。

そして、さらに楽天証券やSBI証券でクレジットカード決済の投資信託積立ができるようになったことで、現在の新規の購入分はすべてインデックス投資となっています。

私の現在のポートフォリオについて


私の場合、株式投資を始めてから10年ほどは日本株を中心に売買をし、その後、米国株→インデックス投資へと移った感じです。

私は売却はほとんどせずに新規でどんどん購入してきたため、今は日本株も米国株も投資信託もごちゃ混ぜの状態になっております。

普段のブログやYouTubeでは3000万円のセミリタイア資金の詳細しか公開していませんが、私の個人資産全体のアセットアロケーション(資産分配)は下図の通り。


2023年9月末時点のアセットアロケーション<『自由に生きるためにお金にも働いてもらうことにしました。 お金持ちでも投資の天才でもない私たちの新NISA、iDeCo戦略』より>

そして、ポートフォリオ(資産内訳)は、下表の通りです。

ただ、これが全部S&P500だったとしたら、現在私の資産はすでに億に到達しているんですよね。

途中で配当金や株主優待がもらえて、それはそれで楽しくいい思い出ですが、S&P500だったらすでに億り人だったのです……。

これが私のような素人投資家の現実でございます……。

※本稿は、『自由に生きるためにお金にも働いてもらうことにしました。 お金持ちでも投資の天才でもない私たちの新NISA、iDeCo戦略』(かんき出版)の一部を再編集したものであり、2023年11月時点の情報です。

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