赤楚衛二、30代は“がむしゃら”から“クレバー”に 上京10年、遠回りも「無駄は全くなかった」

2024年4月8日(月)6時0分 マイナビニュース

●GP帯連ドラ主演2作目で“リベンジ”
フジテレビ系ドラマ『Re:リベンジ-欲望の果てに-』(11日スタート、毎週木曜22:00〜)に主演する赤楚衛二。欲望の塊で食い尽くされた巨大病院から父親が築き上げてきた大切なモノを取り返すため、愛する人を守るため、権力争いと闘うことを決意するという役柄に挑む。
上京から10年、そして30歳という節目の年に挑む今作に「このタイミングでやらせていただけるのは本当にうれしいです」という赤楚。これまでの役者人生を振り返りながら、30代への意気込みなども語ってくれた——。
○復讐劇の魅力「どっちに転ぶか分からない面白さ」
——今回はオリジナル作品ですが、ならではの楽しさというのは、どう感じていますか?
やっぱりキャラクターを作り上げていくというところに関しては、原作があるとある程度参考になるのですが、それがないのですごく自由度が高いなと思います。役の解釈というのも、原作があるものに比べたら自分でより考えていかなければならないので、そこが楽しさでもありますし、全部責任がかかってくるなと。自分が一番このキャラクターのことを理解していないといけないという思いは、原作がある作品以上に持ってないといけないなと思います。そうした中で監督も、役の動機やどう見せたいかといったことを、めちゃくちゃ丁寧に話し合ってくれるので、すごく安心しています。
——復讐劇は好きなテーマだと伺いましたが、どんなところに魅力を感じますか?
何かを失ったものに対しての思いというのに、僕は「幸せなもの」よりも「共感しやすさ」を感じるんです。そこから、良くも悪くもどっちに転ぶか分からない面白さがありますよね。ポジティブな作品だと「やっぱり結局幸せになるんだろうな」と思われるけど、復讐劇だと本当にどっちか分からないから、好きなんです。
——演じる面でも好きですか?
演じるのは、やっぱりラブストーリーが好きですね(笑)。ただ、負のエネルギーを感じるほうがやりがいも感じますし、今回の作品のように変化していくキャラクターというのは、どうやって演じていこうかなと悩みつつ、絶対楽しいなとも思います。
○「この役者で良かったな」と思ってもらえるように
——座長としてどんな現場にしていきたいという考えはありますか?
引っ張っていくようなキャラクターではないので、こうしていこうなんて言うことはおこがましです(笑)。でも、全部撮り終わった後に「この役者で良かったな」と思ってもらえるように、なるべく周りの人とコミュニケーションを取りたいですね。錦戸(亮)さんが、すごく周りを見られているので、学ばせていただくことが多いです。それで、笑いの起きる楽しい現場にできたらなと思います。現時点でも普通に楽しく、やらせていただいてますね。
——緊迫感のあるシーンでも。
皆さん比較的オン・オフはっきりしてるタイプなので、締めるところは締めるみたいな感じですね。
——GP帯連ドラ主演が『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ)に続き2作目になりますが、前回の座長という経験を今回に生かすことはありますか?
前回は結局いろんな人に助けてもらったなということがすごく大きかったので、今回も助けてもらいつつ、やっぱり「赤楚がいることでいい現場になったな」と思っていただけるようにするにはどうしたらいいかというのは、考えていきたいと思います。今余裕があるわけじゃないんですけど、『向井くん』のときは本当に余裕がなかったので。
——そこは、まさに「リベンジ」したいところですね。
前回は、周りがほぼ見えてなかったんです。セリフ量が多いというのもそうなんですけど、今回は自分から能動的に考えて戦おうと思います。
——共演の芳根京子さんとは『表参道高校合唱部!』(TBS)以来、9年ぶりになります。
僕がドラマデビューした作品で、その時ご一緒してた女優さんとまたできるというのはうれしいです。びっくりするぐらい透明感があって、演じられる陽月というキャラクターの説得力が半端ないなと思いながら接しているので、ちょっと緊張しちゃいます(笑)
——そうなんですか?(笑)
女優さんってみなさんきれいじゃないですか。だから、いつも慣れるまで緊張しちゃうんです。
●『チェリまほ』で強くなった「楽しんでいただけたらという思い」
——名古屋から上京して10年になり、夢だったというGP帯ドラマの主演もかなえられた状況ですが、改めてこれまでを振り返ってみていかがですか?
僕はデビューが遅いんですよ。みんな10代からやられている中、自分にはお芝居の感覚だったり、人に見られる感覚というのがなくて、本当に苦しくて。まず「お芝居って何?」みたいなところから始めていっぱい苦しんで、何となく分かってくるようになって、ちょっとずつ広がっていった感じなんです。20代を振り返ると、めちゃくちゃ遠回りした気がするんですけど、「あのときこうすればよかったな」という悔いはなく、がむしゃらに生きてきたなと思います。
——遠回りしつつも、無駄なことはなかったと。
全くなかったんじゃないかなと思いますね。全部が糧になっています。
——そうした中で、ご自身のターニングポイントを挙げるとどこでしょうか?
作品は人を幸せにしてエンタテイメントって素敵だなと思わせてもらったのは、『チェリまほ』(『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』)ですね。国内外関係なく届くんだって思ったのもそうですし、すごく楽しみに待ってくれている人たちがリアルタイムでSNSを通じて感じられたのもその作品だったので。
——そこから仕事への向き合い方や、心境の変化などはありましたか?
仕事との向き合い方は変わらないんですけど、見ている人たちに楽しんでいただけたらなという思いが、さらに強くなったような感じですね。ただ、皆さんから「これをやる赤楚が見たい」というものと、自分のやりたいものが違ったりするときもあるので、そういう環境の中でみんなそれぞれ考えながら仕事に臨んでいるんだなと考えたりしますね。
——今回の足立遼太朗プロデューサーはGP帯初プロデュース、前回の日テレの鈴木将大さんもGP帯初プロデュースでした。そういったフレッシュなプロデューサーと一緒に仕事するのは、刺激を受ける部分もありますか?
初めてだからこそ、仕事に対する本気度やクリエイティブ精神がすごく強い方が、ありがたいことに多いですね。僕自身も「この作品で失敗したら次はない」と毎回思いながら頑張って生きているつもりなので、熱量が同じだとホッとするところがあります。大人になればなるほど、熱量とはまた別の生き方があって、それもまた素敵ではあるんですけど、やっぱり2人とも若さゆえの力をすごく感じたので、僕もいい意味で引っ張られて、頑張ろうという気持ちになります。
○欲望しているものは…「物欲にまみれてますね(笑)」
——3月で30歳を迎えられて、節目の作品になると思います。30代の抱負はいかがですか?
この役自体が、振り回されるところから振り回していくところまで結構幅広く演じられるポジションであり、若すぎても年を重ねすぎてもできなくて、今の年齢が本当にぴったりだと思うので、このタイミングでやらせていただけるのは本当にうれしいです。20代のがむしゃら感というものはなくなりつつあると思うんですけど、その分ちょっとクレバーにもなった気がするので、お仕事もプライベートも、頭を使いつつ、深く広く楽しんでいけたらなと思います。
——クレバーになってきたというのは、どこで感じますか?
人のことを見るようになったし、周りのことも見えるようになったと思います。これまでは相手がどう思っているかより自分がこうしたいって思いが強かったりするときがあったりしたんです。去年が結構ハードで、余裕がないときは目の前のことしか見えなかったのですが、そこを乗り越えて一気にガーッと開いた感じがあります。
——今回の作品で新しい赤楚さんが見られそうですね。
そうですね。作品自体もそうなんですけど、結構エグみのある役なので、これを表現するのはちょっとプレッシャーでもあるんですけども、これを乗り越えたらまた幅が広がるなという楽しみもあります。
——ちなみに、30歳になった今「欲望しているもの」は何ですか?
何もないんですよ。何か欲しいもの……あっウソです。全然あった、ガンプラです(笑)。映画(『劇場版機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』)に出てくるMETAL BUILDっていうデスティニーガンダムのシリーズのフィギュアが欲しくて買いまして、届くのが7月なんです。だからずっと欲してる状態です。めちゃくちゃ欲しいものあった。物欲にまみれてますね(笑)
●赤楚衛二1994年3月1日生まれ、愛知県出身。2015年、『ヒロイン失格』で映画デビュー。その後、「仮面ライダービルド」で万丈龍我/仮面ライダークローズ役を務め話題に。主な出演作はドラマ『チェリまほ〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(20)、『石子と羽男-そんなことで訴えます?-』(22)、『舞いあがれ!』(22〜23)、『ペンディングトレイン—8時23分、明日 君と』(23)、『こっち向いてよ向井くん』(23)、映画『思い、思われ、ふり、ふられ』(20)、『チェリまほ THE MOVIE〜30歳まで道程だと魔法使いになれるらしい〜』(22)、Netflix映画『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』(23)など。今年は4月11日にドラマ『Re:リベンジ-欲望の果てに-』がスタートするほか、映画『もしも徳川家康が総理大臣になったら』が7月26日、『六人の嘘つきな大学生』が11月22日に公開予定。
ヘアメイク:箙あおい
スタイリスト:根岸豪

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