「もうおもしろくないから…」マツコ TBS恩人Pの「お別れの会」で語ったテレビ界への危機感

2024年4月15日(月)11時0分 女性自身

「数々の番組を手掛けたプロデューサーのお別れの会とあって、会場は同窓会のような雰囲気でもありました。吉﨑さんが多くの人に慕われていたことが改めてわかりましたね」(制作関係者)


今年1月に亡くなったTBSの元プロデューサー・吉﨑隆さん(享年67)の「お別れの会」が、4月10日に都内で開かれた。吉﨑さんは『サンデーモーニング』『みのもんたの朝ズバッ!』『news23』をはじめ、多くの報道番組や情報番組に携わった敏腕プロデューサーだった。


「すっかりおなじみになった『サンモニ』のスポーツコーナーの『あっぱれ!』『喝!』という演出も吉﨑さんのアイデアです。また、『朝ズバッ!』を人気番組に育て上げたことにより、TBSにとって“不毛地帯”と言われていた平日朝の時間帯を盛り上げた功績が高く評価されています」(前出・制作関係者)


150人ほどが出席したお別れの会には関口宏(80)、みのもんた(79)という“TBS朝の顔”だった大御所2人が姿を見せ、故人を偲んだ。そして、吉﨑さんとゆかりの深い芸能人がもう1人駆けつけていた。マツコ・デラックス(51)だ。


会の途中で披露した弔辞では、“マツコ節”が全開に。


「吉﨑さんについて『こんなオカマをテレビのど真ん中に引っ張り込んだ張本人』と語りました。『MXで自由に勝手にやっていたのに、こんなところに出されて迷惑しているのよ』とまくしたてると、会場がドッと沸きました。


さらに、仕事熱心で発想豊かな吉﨑さんのことを“常軌を逸した人”のことを意味する“放送禁止用語”で呼び、それを連発したのです。スピーチからは吉﨑さんとマツコさんの強い信頼関係がうかがえました。


出席したご遺族にも『アンタたちのお父さんはねぇ〜』と語りかけ、笑いを誘っていましたね」(前出・制作関係者)


■マツコにとって、吉﨑さんは“テレビ界の恩人”だ。


「05年からTOKYO MXの『5時に夢中!』でコメンテーターを務めていたマツコさんを、キー局で初めてレギュラーに抜てきしたのが吉﨑さんでした。お昼の情報番組『ピンポン!』の金曜コメンテーターに起用したのです。


出演にあたってマツコさんが提示した条件は『ギャラは安くてもかまわないから、衣装だけは毎週用意してちょうだい』というものだったそうです」(スポーツ紙記者)


このときのオファーについて、マツコは雑誌のインタビューで次のように振り返っている。


《私は気を遣えないわけじゃないんですけど、わかっていても暴言を吐いてしまう人間なので(笑)、お昼のワイドショーなんてやれるわけないと思って<略>ただ、私のような人間を出すって言う危険を冒すのはすごいと思って、週一回のコメンテーターだったら心意気に応えましょうと》(『週刊文春』‘10年9月9日号)


歯に衣着せぬコメントは全国ネットでも好評を博したのだった。その後、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍の場を広げていったマツコは、いまやテレビ界に欠かせない存在に。『マツコの知らない世界』(TBS系)『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)をはじめ、現在のレギュラー番組は5本を数える。


そのポテンシャルにいち早く注目していたのが吉﨑さんだったのだ。マツコはスピーチの中で、次のような秘話も明かしたという。


「ある日、(吉﨑さんに)そば屋に呼び出されて。深刻な顔で相談があるっていうから、何かと思ったら“マツコを『news23』のキャスターにしようと思っている”って(笑)。なに言ってんだコイツは、と。


もちろん断ったし実現しなかったけれど、本当にやろうとしていた節があるのよ。ヘタしたら私が(現在出演している)トラウデン直美の代わりに出ていたかも」


なんと“報道のTBS”の看板番組に起用するという構想もあったというのだ。このときの吉﨑さんの仰天オファーについても、マツコは前出の“放送禁止用語”を叫びながら振り返っていたそうだ。


「吉﨑さんはTBSを定年退職する数年前に事故に遭い、後遺症のため車いす生活を送っていました。マツコさんはそんな吉﨑さんを励まそうと、退職時に『吉﨑さんを送る会』を率先して企画したのです。その後もお見舞いに行くなど、交流が続いていたと聞いています」(前出・スポーツ紙記者)


“○禁ワード満載の弔辞”も、故人を明るく送ろうというマツコ流の心遣いだったのだろう。


「スピーチの最中、マツコさんが常にご遺族と目線を合わせて語りかけていたのが印象的でした。故人への思いにあふれたエピソードに、ご遺族の方は笑いながら時折涙も見せていました」(前出・制作関係者)


お別れの会が終了するころ、マツコはこう言い放ったという。


「もうテレビはおもしろくないから、YouTubeでもやろうかしら……」


前出の制作関係者は、この発言について次のように語る。


「優秀なテレビマンを失ってしまったことからくる、テレビ界への危機感もあるのでしょう。マツコさんほどテレビを愛している人はいませんから。それでも、テレビをおもしろくしたい、という強い思いに変わりはないはずです」


恩人に導かれたテレビの世界で、マツコの毒舌はまだまださえわたっていくに違いない。

女性自身

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