「収入さえ増えれば貯金も増えるのに」それって本当?年金月5万円・73歳の紫苑が考える<お金が貯まる人>の特徴とは

2024年4月16日(火)6時30分 婦人公論.jp


紫苑さん「お金が貯まる人と貯まらない人の一番大きな違いは、収入の多寡ではありません」(写真:『73歳、月5万円でますます快適! 「ちょうどいい」を自分で創る ごきげんプチプラ生活』より)

2024年1月に、年金額が昨年度から2.7%引き上げられましたが、物価高もあり、将来に備えてお金を貯めたくてもなかなか貯まらない…と悩む方も多いことでしょう。そこで今回は、年金月5万円でも楽しく暮らすブロガー・紫苑さんに、節約術やお金との向き合い方を教えていただきました。紫苑さんは「お金が貯まる人と貯まらない人の一番大きな違いは、収入の多寡ではない」と言っていて——。

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「収入が増えれば貯金も増える」は本当?


お金が貯まる人と貯まらない人の一番大きな違いは、収入の多寡ではありません。

収入が増えればもっと貯金できるはずと思いがちですが、実はほとんどの人が「もう少し収入が増えればなあ」と思っています。

「支出は収入の額にまで膨らんでいく」という法則があります。

今、あなたが15万円の年金をもらっていて「15万円で暮らすのはキツいなあ」と感じていたとします。

でも、実は年金20万円の人も同じように「月20万円はキツイなあ」と感じています。

「あと*万円あれば助かるんだけど……」

収入の多い少ないにかかわらず、多くの人がこう感じているんですね。人はもらった収入に合わせて生活する、収入なりにお金を使う傾向があるからです。

「支出の額は収入の額に達するまで膨張する」

これを「パーキンソンの法則」と言います。

人は収入が多いと、その収入の限度額まで使う、使ってもいい、使わなきゃと思い、実際使ってしまうということです。

自分へのご褒美


わたし自身覚えがあります。フリーで仕事をしているので、月によって収入に増減があります。

多くいただいた月には「よく働いたので自分へのご褒美」と称して急かされるように使っていた覚えがあります。


『73歳、月5万円でますます快適! 「ちょうどいい」を自分で創る ごきげんプチプラ生活』(著:紫苑/廣済堂出版)

ギャラが多いということはよく頑張った証しでもある反面、それだけストレスが溜まっていたはずという思い込みがあったからです。

「思い込み」と言ったのは、不労所得が入ったときでも同じ気持ちになるからですが、ともかく収入が多ければ多いで、その分使ってしまっていたということです。

お金が貯まる人


20万円の収入があれば、たとえば家賃8万円の賃貸マンションに住む。

15万円の人は6万円の部屋を選ぶかもしれませんが、その一方で、20万の人は10万円の部屋を、15万円の人は8万円の部屋を見て、このくらいの広さ、便利さだといいなと感じ、ちょっとぐらい無理しても……と思う人が多いようです。

逆に、1万円でも安い部屋に越せばその分余裕が持てるのに、それを実行する人は滅多にいません。

実は、これを気軽に実行できる人こそ、お金が貯まる人です。

月収15万円の人が10万円しかもらっていないと初期設定し、その範囲内で暮らせば、毎月5万円もの余裕が生まれるわけです。

一種の創造


収入より支出を少なくすれば、当然赤字は出ません。

わたしのケースでは、決まって入ってくるお金は月5万円、この金額内で生活すれば、赤字は出ない→不安はない、となります。

この原則はどんな家庭でも会社でも同じです。

工夫で生まれる余裕は不安を払拭するだけでなく、自己肯定感を高めてくれます。

なぜなら、自分の生活を自分で作ることは大きな仕事、一種の創造だからです。

※本稿は、『73歳、月5万円でますます快適! 「ちょうどいい」を自分で創る ごきげんプチプラ生活』(廣済堂出版)の一部を再編集したものです。

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