「2度目の終幕も考えた」 河村隆一が凱旋公演で吐露

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　歌手の河村隆一（54）が16日、全国の教会を巡るコンサートを、地元・神奈川県内で開いた。

　2019年に肺がん手術、22年には声帯の手術を受け、2年ほど前からは、ジストニアによる発声障害があることを公表。

　終盤のMCでは、ボーカルを務めるロックバンド「LUNA　SEA」が2月に、東京ドームで行った結成35周年記念ライブで「不甲斐ない出来だったら、活動休止や、ボーカル脱退とか、2度目の幕を下ろすこともあったかもしれない」と苦しかった胸の内を明かす場面もあった。

　コンサートは、15年から継続している、マイクや音響機材を使わない企画「No　Mic　One　Speaker　Concert」で、ことし10年目を迎えた。

　この日の舞台は、ステンドグラスが輝く横浜市内の教会。荘厳な空間の中、アコースティックギターの伴奏に合わせ、フランク・シナトラの「マイ・ウェイ」や、映画「ティファニーで朝食を」の主題歌「ムーン・リバー」などを伸びやかに歌い上げ、観客を酔わせた。

　バンド史上最長の41公演を展開したツアー中は、思うように声を出せず「もうこれは、（2月の）ドームが最後かな。ドームを最後にステージを降りなくちゃいけないのかなと思っていた」と闇の中にいたことを告白。

　“覚悟の夜”と定めた2日間のライブを、大成功で終え、「いま歌えていて良かった」と笑顔を見せた。

　教会コンサートは、埼玉、愛知、宮城、京都、福岡、広島でも展開。26年まで各地に歌を届けにいく。