伊藤匠七段「早い段階で前例の少ない将棋になって...一手一手、手探り」藤井叡王から待望の1勝も表情変えず

2024年4月20日(土)19時22分 スポーツニッポン

 藤井聡太叡王(21)=王将など8冠=が挑戦者に同学年の伊藤匠七段(21)を迎える第9期叡王戦5番勝負第2局は20日、石川県加賀市「アパリゾート佳水郷」で行われ、伊藤匠七段が87手で藤井叡王にプロ入り後初勝利を飾った。藤井叡王はこの敗戦でタイトル戦連勝が「16」でストップ。大山康晴15世名人が1961〜62年度に達成した歴代最多記録「17」に並ぶことはできなかった。これで対戦成績は1勝1敗の五分に。互いに勝てば王手がかかる第3局は5月2日、愛知県名古屋市中区「名古屋東急ホテル」で行われる。

 ついについに、藤井から勝利をつかんだ。伊藤の87手に藤井が投了。伊藤の初勝利で1勝1敗とし、終局後「(今まで藤井8冠に)勝つことがなかったので、一つ結果が出たのは良かった」と、少し頬が紅潮しているようにも見えたが、表情は変えずに語った。

 伊藤は「早い段階で前例の少ない将棋になって…一手一手、手探りで指していました」と序盤を回想。「まあ一手一手、難しい将棋だなあと思っていました」「(中盤は)お互いに選択肢が広いのかなと思っていて、よく分からないまま指していました」と素直な感想を述べた。勝利が見えたのは最後の最後だったと明かした伊藤は、勝てばタイトルに王手をかけることができる第3局に向けて「引き続き頑張りたい」と静かに語った。

 待望の初勝利で、藤井戦通算成績を1勝11敗1持将棋(引き分け)に。2002年生まれ同士の同学年頂上対決は、来月2日に勝負の第3局を迎える。

スポーツニッポン

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