「オーディションで落ちて涙」国民的ヒロインに成長の今田美桜、“福岡で1番かわいい子”の下積み時代

2025年4月21日(月)6時0分 週刊女性PRIME

NHK連続テレビ小説『あんぱん』ヒロインの今田美桜



「マンガ読みながらノロノロ歩きよったら遅刻するで、ボケェ!」

 今田美桜が、そう荒々しく言い放つのはNHK朝ドラ『あんぱん』第10話のラストシーン。3月31日の放送開始から3週目に入り、ヒロインの今田が登場している。

 ドラマは、アンパンマンの生みの親・やなせたかしさんとその妻である暢さん夫婦がモデル。ふたりがさまざまな苦難を乗り越え、アンパンマンを生み出すまでの歩みを描く。

「妻役である朝田のぶを演じるのが今田さんです。今田さんは福岡県出身で“福岡一かわいい女の子”のキャッチコピーで売り出されました」(スポーツ紙記者)

 ドラマは、やなせさんの地元・高知で総合視聴率が40%を超えるなど、日本中から熱い視線が注がれている。

 そんな期待を背負う今田が、朝ドラヒロインの座をつかむまでの歩みとは─。

高2時に福岡の新天町でスカウト

「美桜さんがウチの店に初めて来たのは、彼女が17歳のときでした。店の広告を作るにあたって、当時所属していた芸能事務所から紹介してもらったんです。まだスカウトされたばかりだったと思います。最初は人見知りな部分もありましたが、打ち解けるとよく笑うんです」

 福岡市内にある美容院『blues』のオーナー・古賀友博さんは、そう振り返る。今田は、今もこの美容室でカットしてもらっているという。

 高校2年生のころ、福岡市内にある新天町でスカウトされて芸能界入りした今田。

「彼女は、すごく謙虚なんです。あれだけ売れっ子になっても、まったく天狗になっていません。なにより礼儀正しい子で、ご両親の教育の賜物だと思います」(古賀さん、以下同)





 地元の芸能事務所に所属した今田は、少しずつ活躍の場を広げていった。福岡ローカルの情報番組に出演したほか、2015年にはNHK BSのドラマ『私は父が嫌いです』や、映画『罪の余白』などに出演している。

「そのときにはもう“東京へ行って女優になりたい”と話していましたね。大学に進学しようかと迷うことなく、心のしっかりした子だなと思いました」

 だが、当時の今田は思い悩んでいた。過去の雑誌インタビューでこう語っている。

《なかなか上京のビジョンが見えなくて。本当は東京に行きたいけど、勢いに任せて行ったところで頼れる人もいないし……》

 そんなとき、JR小倉駅に張られていた今田のポスターを見た男性がいた。

この子、売れると思うんだよ

「それが弊社の代表でした」

 と言うのは、今田が上京した当時から、彼女のマネジメントを担当していた所属事務所『コンテンツ・スリー』の小川真吾さんだ。

「弊社の代表が、その後に取り寄せた写真を見せて私に言うんです。“この子、どう思う? 売れると思うんだよ”って。当時の弊社は映像制作会社でしたから、私はポカーンという感じで。でも代表は“マネジメントをやる”と言い、今田をスカウトしたんです」(小川さん、以下同)

 同社の代表は福岡に通い、熱心にスカウトを続けた。しかし、今田の両親が反対。大学への進学を望んでいたのだ。そこで大学卒業時の年齢と同じ22歳までに芽が出なかったら諦めるという約束のもと、今田は2016年に上京する。





「当初はさまざまなオーディションを受けましたが、ことごとく落ちました。それはもう、いくつ受けたか覚えていないぐらい。今田も悔しくて、涙を流すこともありました。だけど、絶対に諦めるとは言いませんでした。大学進学を望んだ両親を説得して、女優を目指して上京したわけですから、何の結果もなしでは帰れないと思っていたはずです」

 普段は明るく、笑い上戸だという今田だが、その裏では人知れず努力を重ねた。

「彼女は私たちにも、あまり努力を見せないんです。ただ、オーディションに落ちた後には“受かった子と比べて、私に足りなかったものは何だろう”と考え続けたり、休みの日にはドラマを見続けて、映画館に行ったら2〜3本の作品を見たりしていました。ドラマや映画は、そうとう詳しいと思います」

私を太らせるつもりだったでしょ

『あんぱん』では“はちきんおのぶ”を演じる今田。“はちきん”とは土佐弁で、男勝りな女性を表す言葉。下積み時代には“はちきん”とは真逆の、ある苦悩を抱えていた。

「今田とふたりでオーディションや仕事に行って、その合間にお昼ごはんを食べるんです。私が“何食べる?”と聞くと、彼女は“小川さんが好きなものでいいですよ”と言うので、いつもラーメンを選んでいたんです。実は私、ラーメンが大好きで……。後になって今田に聞くと“あのとき小川さんは、私を太らせるつもりだったでしょ”って言われてしまって(苦笑)。マネジメントの経験がなかったので、まったく考えが及びませんでした……。彼女も遠慮して言えなかったんだと思います。反省しています」

 そんな苦労もあったが、2018年にTBS系の連続ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』に出演してブレイクする。

「『花のち晴れ』に出演して、インスタグラムのフォロワーが10万人から100万人超に急増したんです。通知が止まらず、今田が“コレ、壊れたのかな……”と話していたのを覚えています」

 その後も着実に仕事をこなし、飛躍していく。





「3つ目の主演作となった2024年の日本テレビ系ドラマ『花咲舞が黙ってない』では、共演の山本耕史さんから“監督に聞いてもいいんだよ”“座長は気になったことは言ってもいいんだよ”と、いろいろとアドバイスをもらっていました。それ以外にも中井貴一さん、米倉涼子さん、江口のりこさんなど共演したさまざまな先輩たちに育てていただいたと思っています」

自作おつまみでの宅飲みが楽しみ

 朝ドラのオーディションは17歳から受け続けていた今田。実力をつけ、今回ヒロインの座をつかんだのだ。

「今田は朝ドラの現場をとにかく楽しんでいます。現場には和気あいあいとした空気が流れる中で、笑い上戸な今田の笑い声が響いています」

 ただ、オンオフはメリハリをつけているという。

「友人関係は深く狭くというタイプで、インドア派。翌日がお休みの前夜は、自分でおつまみを作って自宅で飲むのを楽しみにしているようです」

 気分転換もバッチリのよう。ちなみに“福岡で一番かわいい女の子”という評価について、本人はどう思ってる?

「代表が考え作ったキャッチコピーです。今田も少し照れくさかったのかもしれません。最近はインタビューでこの質問が出ると“おこがましいのですが、そうつけていただきました”と、はにかみながら話しています」

 苦難の歩みの末に勝ち取った今田の演技に注目だ!

週刊女性PRIME

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