山田尚子監督『きみの色』アヌシー国際アニメーション映画祭長編コンペ出品決定 色鮮やかで瑞々しい場面カット公開

2024年4月26日(金)12時8分 オリコン

オリジナル長編アニメーション映画『きみの色』(8月30日公開) (C)2024「きみの色」製作委員会

写真を拡大

 『映画けいおん!』(2011年)、『映画 聲の形』(16年)の監督を務めた山田尚子の最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画『きみの色』が8月30日より全国公開される。これに先駆け、本作が、世界最大規模のアニメーション映画祭として知られる、フランス南東部の都市アヌシーで開催される「アヌシー国際アニメーション映画祭2024」長編コンペティション部門に出品されることが決定した。

 山田監督にとって同映画祭への出品は17年の『聲の形』、18年の『リズの青い鳥』(18年)での長編部門への出品に続いて、今作が3度目の出品作品。昨年は、短編アニメ映画『Garden of Remembrance』の特別上映も実施された。今年は、現地時間6月9日〜15日に開催。

 今回の出品決定を受けて山田監督は「ひとつの色やことばでは収まりきらない、カテゴライズしてしまってはあふれてしまうようなひとりひとりの存在、その尊さを描いたこの物語を世界中の方々にも届けることができるのはこの上ないしあわせです」と喜びのコメントを寄せている。なお、本作はすでに日本を含む210の国と地域で配給が決定している。

 今作で脚本を務めるのは、スタジオジブリや、京都アニメーションの数々の大ヒット作品を手がけ、山田監督とは「けいおん!」シリーズ以降、幾度となくタッグを組む吉田玲子。音楽は『映画 聲の形」『リズと青い鳥』など山田監督作品のほか、話題作『チェンソーマン』(22年)のサウンドトラックを担当する作曲家・牛尾憲輔。

 主演声優を務めるのは、日暮トツ子役・鈴川紗由、作永きみ役・高石あかり(※高=はしごだか)、影平ルイ役・木戸大聖の3人。1600人に及ぶオーディションから選ばれた若手俳優たちが『きみの色』に魂を吹き込む。そして、3人を導くシスター・日吉子役を新垣結衣が務める。

 あわせて、“音楽×青春”をテーマとして描かれた本作の、山田監督による繊細な表現力が惜しみなく詰まった場面写真も一挙に解禁。子どもの頃から人が「色」で見えるトツ子が、綺麗な「色」を見てうっとりしているカット。トツ子と同じ学校に通っていたが突然中退してしまったきみがギターを弾いている姿。音楽好きで物静かな少年のルイがレコードを手にした姿。そしてとあるきっかけでバンドを組むこととなった3人が並んでアイスを食べている一幕など、物語の中心となる3人の性格が見えてくるような画像が公開された。

 そのほかにも、3人を導く物語のキーパーソン・シスター日吉子が聖堂でトツ子と話しているカットや朗らかな表情で踊るトツ子。色とりどりに花が咲く庭の中、軽やかな足元だけを写した山田監督作品らしい、繊細な色遣いへのこだわりを感じさせる印象的なカットも。青春の日々を色彩豊かに、そして瑞々しいタッチで映し出している。

 3月に実施された本作の製作報告会において、劇場で観てもらえるための映画づくりをしたかったという山田監督は、「映像で観ていただくために言語化するということをしないようにと。時間と色と動きと、何か感覚的なものを受け取っていただける映画にしたかったんです」と製作に込めた想いを明かしている。

■山田尚子監督のコメント(全文)

 きみの色は「好きなものを好きと言えるつよさ」を3人の少年少女がそれぞれの想いで歩いていくお話です。

 この思いは、私自身も作品を作っていく上でとても大切にしたい事だと改めてつよく感じたことでした。

 ひとつの色やことばでは収まりきらない、カテゴライズしてしまってはあふれてしまうようなひとりひとりの存在、その尊さを描いたこの物語を世界中の方々にも届けることができるのはこの上ないしあわせです。どうぞきみの色をよろしくお願いします!

オリコン

「映画」をもっと詳しく

「映画」のニュース

「映画」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ