紫綬褒章に原田美枝子、段田安則ら「肩の力が抜けた気がする」「まさに望外の喜び」

2024年4月28日(日)5時0分 スポーツニッポン

 政府は2024年春の褒章受章者を28日付で発表した。受章者は651人(うち女性181人)と14団体で、29日に発令される。学問や芸術分野で功績を残した人に贈る紫綬褒章には、映画「愛を乞うひと」で主演を務めた女優の原田美枝子(65)、NHK大河ドラマ「光る君へ」に出演の段田安則(67)らが選ばれた。

 原田は1974年のスクリーンデビューから半世紀、映画を中心に活躍を続けてきた。紫綬褒章の知らせに「これまでは一つ一つの作品に対する評価をいただきましたが、この長い道のりを、生き方を含めて評価していただいたようで、ふっと、肩の力が抜けた気がします」とコメントを寄せた。

 早くから主要な役を多く担い、実力を認められた。76年の「大地の子守歌」と「青春の殺人者」で、キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞を受賞。98年の「愛を乞うひと」では母と娘の2役を演じ、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた。

 「乱」で黒澤明監督、「火宅の人」で深作欣二監督など名匠の下で演じ、近年は石井裕也監督ら中堅・若手の作品に奥行きを持たせる。舞台でも蜷川幸雄さんや宮本亜門氏らの作品に出演。「かくも長く続けてこられたのは、出会ってきた方々と、巡り合ってきた作品のおかげです」と穏やかに感謝をつづった。

 「米一粒作れず、世間のお役に立っているとは思えない私が紫綬褒章を賜るとは、まさに望外の喜びです」。変幻自在の演技で、舞台と映像の垣根を越えて活躍する段田だが、コメントににじむ人柄はいたって謙虚だ。

 81年に野田秀樹氏主宰の劇団「夢の遊眠社」に入団。野田作品をはじめとする数々の舞台で、人生の機微を巧みに表現してきた。「女の一生」などでは出演とともに演出も手がけた。

 精力的に舞台に取り組みながら、ドラマや映画にも出演。NHK連続テレビ小説「ふたりっ子」で双子の主人公の父親を好演し、大河ドラマ「光る君へ」では冷徹な政治家の顔を見せた。

 幅広い活躍を続けながらも、俳優の力だけでは「何も生み出せません」と、作り手への敬意を忘れない。「舞台の上、カメラの前に立たせていただいた方々、一緒に仕事をさせていただいた方々のお力添えに感謝いたします」とつづった。

スポーツニッポン

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