奈緒「『演じ屋』は自分のホームグラウンド」磯村勇斗とダブル主演を務めるヒューマンストーリーへの思い 連続ドラマW-30「演じ屋 Re:act」【インタビュー】

2024年5月24日(金)8時0分 エンタメOVO

奈緒(C)エンタメOVO

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 2021年7月からWOWOWで放送・配信され、大好評を博したオリジナルドラマ「演じ屋」に続く第2弾「演じ屋 Re:act」(全7話)が5月24日から放送・配信スタートとなる。依頼された役になり切る仕事を生業とする演じ屋ファミリーが、演じることを通して、人を救おうとする姿を、さまざまな社会問題を絡めて描いたヒューマンストーリーだ。

 前作に続き、演じ屋ファミリーの松田アイカを演じて、磯村勇斗と共にダブル主演を務めるのが、数々の映画やテレビドラマで大活躍中の奈緒。「自分のホームグラウンド」と語る「演じ屋」への思いを聞いた。



−続編の制作が決まった時のお気持ちは?

 前作の直後から、「続編ができたらいいね」と話していたので、演じ屋ファミリーの皆さんと再会できることがうれしかったです。しかも、私はWOWOWさんでドラマシリーズになる以前の『演じ屋 reDESIGN』(19)から参加させていただいているので、3度も同じチームで作品を撮れるなんて、まるで奇跡のようで。願っていても、めったに実現することではありませんから。もちろんそれは、「演じ屋」を応援してくださるファンの皆さんのおかげですし、皆さんにまた「演じ屋」をお届けできることがとてもうれしいです。

−「演じ屋」には特別な思いがあるのでしょうか。

 「演じ屋」の現場に入ると、初心を思い出すことができるんです。私はこれまで、お芝居をするに当たっては、初めてお芝居をしたときの「楽しい!」という気持ちを忘れないように心掛けてきました。今でもそれは変わりません。ただ、お仕事として結果を出さなければいけない責任感やプレッシャーから、その気持ちを見失いそうになった時期もあって。でも、お芝居をする以上は、初心と向き合い続けていきたい。その点、現場のあちこちに昔の自分がいるような気がして、純粋にお芝居ができる幸せを感じていた頃の気持ちを思い出すことができるのが、「演じ屋」なんです。

−その頃の「演じ屋」の現場はどんな様子だったのでしょうか。

 『演じ屋 reDESIGN』の頃は、みんなで合宿のような形で撮っていました。もちろん、お仕事ではありましたが、まるで自主制作のように、熱意だけでつらいこともみんな一緒に乗り越えて。衣装も自前のものが多かったのですが、「もしかしたら、また使うかも」と思い、その後もずっと手放せなかったですし。そういういろんな思い出の詰まった「演じ屋」の現場が、自分のホームグラウンドのように感じられ、毎回、「帰ってきた!」という気持ちになるんです。そういう作品に出合えたことが、とても幸せです。







−初心を大切にしているとのことですが、最初にお芝居を始めたきっかけは?

 私が地元の福岡の事務所に所属していたとき、ワークショップを受講する機会がありました。そこでモデルかお芝居、どちらかのコースを選択することになり、未経験だったお芝居に挑戦してみたら、わからないことだらけで。でもそれが、「面白い!もっと追求したい!」という気持ちにつながったんです。それまで、自分の中でこれほど胸を突き動かされるものに出合ったことはありませんでした。今もその気持ちは変わりませんし、お芝居をしている時間はすごくわくわくします。

−それから俳優の道へ進み、『演じ屋 reDESIGN』への出演はどのように?

 きっかけは、私がテレビドラマ「FINAL FANTASY XIV 光のお父さん」(17)に出演したことです。撮影は2日間だけでしたが、そのときの監督が、「演じ屋」シリーズを一貫して手掛けてきた野口(照夫)監督で。ちょうど『演じ屋 reDESIGN』に出演する役者を探していたらしく、打ち上げのとき、「お願いしたい役がある」とお声掛けいただきました。そのときのことは、今も鮮明に覚えています。まだ右も左もわからなかった私の「お芝居をしたい!」という心の声のようなものをすくい上げてくださって、本当に感謝しています。

−そういう一期一会の縁を大切にしてきたことが、現在の活躍につながっているのでしょうね。

 小さい頃から母にも「一期一会を大事にしなさい」と言われてきたので、ご縁は大切にするようにしています。それこそ、俳優の仕事は一期一会で、何度も出会う方もいれば、いくらお仕事をしても、出会えない人とはいつまでも出会えなかったりしますから。

−奈緒さんにとっての「演じ屋」の魅力とは?

 いろんな魅力のある作品ですが、私の好きな点を一つ挙げると、演じ屋ファミリーのみんなが、それぞれ人の痛みを知っていることです。だから、「お人好しではいけない」と境界線をはりつつも、みんな根本が情に熱く、困っている人たちを助ける選択をする。それは、現場自体が優しく温かい人たちの集まりで、そういう皆さんの人柄が作品ににじみ出ているからなんだろうなと。その温かさは「演じ屋」という作品にとって大切なものだと思っています。

−そういう大切な「演じ屋」を、今後も続けていきたいと?

 私1人でどうにかできるわけではありませんが、これからも「演じ屋」が続いてほしいという思いは強く持っています。アイカたちの今後も含め、いくらでも物語を広げられますし、いくらでも新しい仲間と出会える作品ですから。前作で磯村さんが加わってくださったときも、「演じ屋」の世界が広がってとても楽しかったですし。またうれしい再会ができたらいいなという期待も含め、これからも「演じ屋」が続いていくことを願っています。

(取材・文・写真/井上健一)

連続ドラマW-30「演じ屋 Re:act」は、WOWOWで2024年5月24日(金)午後11時放送・配信スタート(全7話)

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