超特急・草川拓弥、双方に生きる俳優&ダンサーの“二刀流” ファン拡大も実感「相当なこと」

2024年6月16日(日)7時0分 マイナビニュース

●何も言わずに通じ合う超特急のメンバー
フジテレビで放送中のドラマ『愛してるって、言いたい』(毎週水曜24:25〜 ※関東ローカル、FODでノーカット版全話配信中)で、バンドマン・神木竜役を演じる草川拓弥。初めて挑んだギターとボーカルだったが、その劇中バンドのミュージックビデオも話題に。さらに、桜井玲香とのW主演によるスピンオフドラマが、FODで配信中だ。
俳優業とともに、ダンス&ボーカルグループ・超特急のダンサーとして“二刀流”の活躍を見せる草川。双方の活動に与えるメリットや、30代に向けての意気込みなども含めて、話を聞いた——。
○白黒はっきりしたくて後悔も
——今回演じた竜という役に共感した部分はありますか?
僕もすごく人見知りで、人を寄せ付けないオーラみたいなものが若干あるなと思っているんです。僕が下手くそで、初対面の方にあんまり好印象を持たれないので(笑)、そこが似ているのかなと思います。
——竜は結構遠慮なくズケズケ言う感じがありますが、その部分の共通点はいかがでしょうか?
僕も物事はっきりしたい、白黒はっきりしたいタイプではあります。なので、たまに相手のことを考えずに言っちゃったことで、後悔することもありますね。
——どうやってフォローされるのですか?
もちろんそのときに気持ちを伝えて謝罪しなきゃと思うんですけど、なかなか言えずに、後でLINEとか電話とかでしますね。メンバーには迷惑をかけていると思います(笑)
——逆に言うと超特急のメンバーの皆さんとは本音で話し合える間柄ということなんですね。
もうほとんどが10年以上の付き合いで、家族以上に一緒にいるので、何も言わなくてもお互いに分かって通じ合ってるところはあるんじゃないかと思います。
——本音を言われた側も、寛容性があると。
そうですね。そこは良くも悪くも甘えられる部分であるし、逆に甘えてほしいところでもあり、お互い信頼し合ってるなって思ってます。
——ちなみに、本編の第3話で温泉に行って、バンド仲間の瑛斗(櫻井海音)に「竜、めっちゃ長風呂なんで」と置いていかれてしまう場面がありますが、ご自身もめっちゃ長風呂ですか?(笑)
あれは長過ぎましたよね(笑)。でも、僕も季節問わず毎日湯船に浸かるようにしていて、動画など見たりするのが好きなんです。ただ、竜ほど長風呂ではないです(笑)
●劇中バンドMVが都内各所に「ソワソワした感じ(笑)」
——竜がボーカル&ギターを務める劇中バンド「煌-RECCA-」のミュージックビデオが、ドラマの情報解禁前に都内各所で流れるプロモーションが行われ、SNSでも話題になりました。
グループ活動では踊ったりいろんなことをやらせていただいてますけど、ボーカルとギターという形は初めてでしたし、僕の歌声が世に流れるというのは恥ずかしいと言いますか、ソワソワとした感じでした(笑)。でもすごくうれしかったです。
それとYouTubeにも上がっていて、コメント欄でファンの方が「どういうこと!?」「何が起こるの!?」みたいな感じだったので、ニヤニヤしながらコメントを見させてもらいました(笑)
——初挑戦だったギターとボーカルは、難しかったですか?
そうですね。ギターを始める方が一番最初に挫折すると言われるFコードもやらせてもらったんですけど、一つのコードを覚えて、ひたすらそのコードだけを弾くことはできても、コードとコードが移り変わるところが一番難しくて、そこがとにかく苦戦しました。それに弾くだけじゃないので、スタンドマイクで歌い、手元も若干見ながら弾くというのが、すごく難しかったです。
——ライブのシーンは、いかがでしたか?
僕個人のファンクラブで観覧客のエキストラの募集をかけさせていただいたので、本当にアットホームな感じでした。僕のことをすごく知ってくださっている方々がペンライトを持って見てくれてる空間はグループ活動と一緒なんですけど、やっていることが違うので、新鮮な感じではありました。
撮影は芝居のパートを先に撮って、最後にミュージックビデオを撮らせてもらったんですけど、カメラワークとかを見て本当にバンドマンになった気分でした。
——練習はかなりされたのですか?
そうですね。歌の練習をしておこうと思って、1回1人でカラオケに行ったんです。ただ、そこのカラオケに練習したい曲が入ってなくて(笑)。仕事と仕事の合間だったんで、違う機種が入ってるところに行く時間もなかったので、結局そのカラオケの室内で携帯で曲を流しながら歌うっていう(笑)。別にここじゃなくてもよかったのかなと思いながら、練習した思い出があります。
——andropの内澤崇仁さんと、歌い出しも似ている感じがありました。
やっぱり意識しちゃいますよね(笑)。僕はそこに関して全くプロではないので、プロのお力を借りました。それに、andropさんの曲を歌わせてもらっている側なので、リスペクトを持ってというのをとにかく意識しましたね。
○「御眼鏡にかなわない」に苦戦
——バンド仲間で、いつも気にかけている瑛斗を演じた櫻井海音さんとの芝居は、どのように意識されていましたか?
とにかくカメラに撮られていることを意識せず、日常みたいにラフに、という感じですね。もちろん仲が良いですし、お互い信頼し合っていて深く知っている関係ではあるけど、仲が良いからといって何でも踏み込んでいいものではないと思うので、そのうまい塩梅が表現できればと思っていました。
——桜井玲香さんとW主演のスピンオフも配信されておりますが、こちらの見どころはいかがでしょうか。
本編では描かれなかった竜をさらに深掘りできるような内容になっています。ほとんどが会話劇にはなってるんですけど、その会話のラリーもすごくやりがいがありましたし、ちょっとバトルしているかのような演出に、僕もやっていてワクワクしました。人に対してズバズバと言うくせに、肝心の瑛斗への感情はモゴモゴして言えなくなったりして、そこの竜のかわいらしさというのがより伝わるんじゃないかと思っています。
——会話劇で難しかったところはありますか?
セリフを覚えるという作業がすごく苦手なので、そこだけは苦戦はしました。作品によって共感できる・できないでセリフや言い回しが頭の中に入ってくる感じが結構、顕著に分かれるんですよ。今回はスッと入ってきました。
ただ、「御眼鏡にかなわない」というセリフがあるんですけど、普段使わない言葉だったので、「御眼鏡」のイントネーションに苦戦しました。今も合ってるかどうか分からないんですけど(笑)、何回か間違えて、「もう1回やろうか」っていう感じでしたね。
●芝居と人生経験でパフォーマンスが表情豊かに
——今や俳優業と超特急の“二刀流”でご活躍されていますが、先に俳優デビューされてお芝居をされてきた後に、超特急に加入されました。
事務所に入ったのが中学1年の冬で、それからいろんな作品に出させてもらっていたんですが、高校2年の時に「グループでやってみないか?」と声かけてもらったんです。そこでグループ活動をすることになったんですが、最初の頃は“二刀流”ではなくて、それぞれ一つずつみたいな感じでした。
——それから実際に“二刀流”となって、この両立は最初から「いける」という感覚があったのですか?
自分の中でグループの時と個人の時とでの切り替えみたいなものは、はっきりとないんです。グループはメンバーがいるんで、良くも悪くも甘えられる部分がありますけど、1人の時だとやっぱり自分でやらなきゃいけないというくらいの違いで。ここを明確に変えようみたいな意識も特にないので、そこに関してのプレッシャーはあまりなかったですね。
——スケジュール的に大変だったことはありませんか?
ツアーをやりながらドラマを並行してやっている時期もありますが、慣れていきましたね。確かに最初は大変だったと思うんですけど、そこまで大変だったという記憶もないんです。
——もう無我夢中だったのかもしれませんね。
そうですね。その時、その時で目の前のことに挑んでいた感じでした。
——グループ活動と俳優業が、双方に与えるメリットというのもありますか?
表現の面で言うと、カメラで抜かれるタイミングとか、このアングルだと手元まで入らないとか考えるようになったのは、芝居をやってきたことが生きてますね。あと、グループでのパフォーマンスの時に、喜怒哀楽がはっきりと表現できるようになった部分があると思います。昔はファンの方にも言われていたんですけど、笑わずに無表情でパフォーマンスしていたんです。でも、いろんなお芝居を経験し、自分が人生経験を積んだのもあると思うんですけど、表情が豊かになったとおっしゃっていただく機会が増えたんですよ。笑顔だけじゃなくて、バラードだったら儚(はかな)い表情が自然とできるようになっていたり。
——台本から読み込むように、歌詞から読み込んで表現するという作業もあるのですか?
そうですね。ダンサーなので、基本は音を拾って体で表現するんですけど、しっかりと歌詞を聴いて、応援してくれてる8号車(=ファン)に対してどういう感情を伝え届けたいのかを考えながら、パフォーマンスしています。
——表現が豊かになった自覚が、ご自身の中でもあるんですね。
そうですね。豊かになればなるほど、やっぱりステージに立って楽しくなるので、すごく良かったなと思います。
——ファンの拡大という意味でも、“二刀流”は大きいですか?
そこもすごくありがたいことにあると思います。個人的に最近一番反響があったのは『みなしょー(みなと商事コインランドリー)』(テレビ東京)なんですが、そこからライブに“乗車”してくださる方がすごく増えたんです。作品を好きになって、役を好きになるというのはあると思うんですけど、そこからその役を演じてる人に興味を持ってライブまで来てくださるのは相当なことだと思うので、それはすごく感謝しています。
僕を知ってくれる方は、今までは「グループの方が俳優もやってるんだ」というパターンが多かったんですけど、最近は「グループもやってたんだ」という方が増えてきたんです。個人の活動がグループに還元できることは素敵なことだなと思います。
——グループの皆さんから、出演作品の感想をもらったりされるのですか?
別に仲が悪いとかじゃなくて、個人の仕事に関しては、お互いあんまり話さない感じなんですよ。2年前に入った4人の中でハルとかアロハとかは最近お芝居の仕事が増えていますが、改めて「見たよ」とか「あれ良かったよ」とか声をかけるのは、あんまりないですね。でも、きっと見てくれてはいるんです。確実に見てるだろうなっていう人もいますから(笑)
○30歳になる心境は「五分五分」
——20代最後の年を迎えて、残り半年で30代ということですが、20代でやっておきたいことはありますか?
感情として、30歳になるのは嫌だなっていうのと、早く30歳になって大人になりたいなというのもあって、五分五分なんですよ。だから普段からあんまり年齢のことを考えないようにしているんです。自分で言うのもあれなんですけど、わりと童顔で、実年齢よりも若く見られることがありがたいことに多いので、まだ役の幅は広いほうなのかなと思うんですけどね。
——まだまだ学生役も。
回想シーンでたまにあったりしますが、リアルな学園ものは、もう僕の心がもたないと思います(笑)。クラスで圧倒的に最年長だと思いますし、気をつかわれそうですし。もし仮にあったとして、きっと居づらいと思います(笑)
——30代でやりたいことはいかがでしょうか?
いろんな役をやらせていただくことが好きなので、まずは与えられた作品をやっていきたいと思いますし、もっと役の幅を自分の中で広げていきたいです。あと、僕は役に対してのアプローチが割と感覚派なので、その部分を持ち合わせつつ、しっかりとしたもう一方の部分が欲しいです。それが何かはまだ分からないんですけど、違うアプローチで自分なりにやってみて考えてみたいなと思います。
——ダンサーとの二刀流というのも、引き続きということですね。
はい、そうですね。
——最後にベタな質問で恐縮ですが、ドラマのタイトルにかけて、最近「愛してる」ものは何でしょうか?
コーヒーを愛してます。別に詳しいわけじゃないんですけど、最近コーヒーメーカーを買ったくらい好きで。もともと苦み系のものはあんまり得意じゃなかったので、牛乳とかいろいろ混ぜていたんですけど、単純に美味しいということに気づいたんです。あと、頭も回るようになると聞いて、飲んでいます。
●草川拓弥1994年生、東京都出身。08年『貧乏男子 ボンビーメン』(日本テレビ)で俳優デビューし、『花嫁のれん』(東海テレビ)、『高校生レストラン』(日本テレビ)などに出演。12年には超特急に加入し、ダンサーとして活動しながら、その後も『ウルトラマンギンガ』『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』『みなと商事コインランドリー』(テレビ東京)、『家売るオンナ』シリーズ(日本テレビ)、『デブとラブと過ちと!』(TOKYO MX)などドラマ、『チェリまほ THE MOVIE〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい〜』などの映画に出演する。現在、FODオリジナルドラマ『愛してるって、言いたい』が配信中で、スピンオフに桜井玲香とW主演。菅井友香とW主演の『ビジネス婚-好きになったら離婚します-』(MBS)も放送中。6月7日には映画『みーんな、宇宙人。』が公開された。
スタイリスト:東 正晃
ヘアメイク:Mashino
衣装協力:LAD MUSICIAN

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