“名探偵”ケネス・ブラナーvs“霊能者”ミシェル・ヨー『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』本編映像
2023年9月12日(火)21時0分 シネマカフェ
最新作で世界一の名探偵ポアロが挑むのは、亡霊の仕業としか説明のできない“人間には不可能”な殺人事件。死者との会話を試みる降霊会の様子が描かれており、恐怖に満ちた事件の幕開けに相応しいミシェル・ヨーの怪演は注目だ。
解禁された映像では、ポアロが疑惑の目を向ける中、事件のキーパーソンである霊能者レイノルズが、死者との会話を試みる降霊会の一部が描かれる。
元オペラ歌手ロウィーナの亡き娘アリシアに「声を見つけて」と話しかけるレイノルズ。その周りを招待客が囲むなか、ポアロは一歩引いた場所から彼らの様子を伺っている。「誰かいるの?」と問いかけたレイノルズが空中で指を曲げると、誰も文字盤に触れていないにもかかわらず、鈍い音と共に「Y(イエス)」の文字がタイプライターに打たれる。
周囲は一斉にどよめき、ロウィーナの家政婦オルガは「こんなのよくない」とうろたえ、アリシアの元婚約者マキシムは「気づかないだけ」とそれぞれに苦悶とも驚愕とも区別のできない表情を浮かべる。招待客たちが恐怖に支配されていく中、レイノルズがさらに「誰かに苦しめられた?」と聞くと、再び「Y」の文字がタイプライターに打ち込まれる——。
今年『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でアジア人初のアカデミー賞主演女優賞を獲得したミシェル・ヨーは、死者の霊に向けた「聞いています」という印象的な囁き声が耳に残る、エキセントリックなレイノルズという役柄に挑戦している。
脚本に惹かれて本作の出演を決めたというミシェルは「脚本には恐怖があり、あらゆる影の背後に何かが潜んでいるような感覚があります。ポアロが自分の正気を疑い始める、そこが脚本の最も巧妙な部分でした」と語っており、百戦錬磨のポアロにとっても不可解な殺人事件が待ち受けていることをほのめかしている。
ケネスが「レイノルズは死者と会話できると信じている霊能者。作品に大きな重み をもたらすんです。それは代償を伴うものであり、彼女はそれがどのようなものであるかを見事に表現してくれました」と絶賛するように、 ポアロすらも脅かすレイノルズを演じたミシェルに注目だ。
『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』は9月15日(金)より全国にて公開。