多部未華子、“スター俳優”とのお家デートは何色?『空に住む』の心情を表す衣装
2020年11月2日(月)8時0分 シネマカフェ
カジュアルながら華やかさを忘れない職場でのスタイルから、リラックスムード漂う部屋着まで、シーンによって様々なスタイルを見ることができる本作。衣装を担当したのは、青山監督の『共喰い』や、多部さん主演で話題を呼んだ『あやしい彼女』、そして登坂広臣&中条あやみ主演の『雪の華』などを手掛けてきた篠塚奈美。
美しい色使いと、どこかリアリティを感じさせる多部さんの着こなしは、直実というヒロインをより共感度の高い魅力的なヒロインに見せている。
仲の良い後輩の愛子(岸井ゆきの)が部屋に遊びに来た時に着ていたのは、黄色の花柄ワンピースに緑のカーディガンという組み合わせ。ある事情を抱え、何かと前途多難な愛子を明るく優しく照らすような、暖かい色合いが印象的。
叔父(鶴見辰吾)とその妻・明日子(美村里江)の前では、Tシャツワンピースやフード付きポンチョといったラフなルームウェア姿が中心。身内なだけあって、ざっくりと結ったポニーテール姿や風邪気味のマスク姿など、無防備ともいえる格好も披露している。
しかしながら、そうした“オフ”の何気ない雑談中にも、ふとした瞬間に喪失感や虚無感を覚えてしまう直実。そこには、決してリラックスしているとは言い切れない彼女が映し出されている。
同じマンションに住んでいることから偶然出会い、逢瀬を重ねていくスター俳優・時戸森則(岩田剛典)とのシーンでは、ブルーを基調としたワンピースを着用。
初めて時戸が部屋を訪ねてきた日には、水色と白のボーダーがキュートなウエスト切り替えワンピースを、何度目かの来訪の時には、青と白のストライプが特徴的なワンピースにパーカーというラフな格好で対峙している。どこか“空”の色を思わせるようなコーディネートに。
このほかにも、様々な登場人物たちとのシーンで、直実の服装やヘアスタイルも変化。ファッションは心を映す鏡——そんな風に考えて映画をチェックしてみると、シーンごとに直実の心情がより伝わってくるかもしれない。
『空に住む』は全国にて公開中。