メッシの「香港欠場、日本出場」騒動が中国侮辱問題に延焼か―独メディア

2024年2月9日(金)21時0分 Record China

8日、ドイチェ・ヴェレは、サッカーアルゼンチン代表FWのリオネル・メッシが香港での親善試合に欠場し日本での試合に出場した問題で、中国国内の不満がエスカレートしていることを報じた。

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2024年2月8日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは「メッシの騒動が中国侮辱問題に延焼か」と題し、、サッカーアルゼンチン代表FWのリオネル・メッシが香港での親善試合に欠場し日本での試合に出場した問題で、中国国内の不満がエスカレートしていることを報じた。



記事は、米メジャーリーグ・インテル・マイアミのアジア遠征に帯同したメッシが体調不良を理由に4日の香港での親善試合を欠場した一方で、7日に東京で開かれたヴィッセル神戸との親善試合では後半に出場したと紹介。香港の人々は「不公平だ」との強い疑念を抱いており、主催者やクラブに対する説明を求めているとしたほか、中国政府系メディアの環球時報も7日夜に社説を掲載し「メッシが日本で元気に動き回る様子は、彼の誠実に対する疑念を増幅させるものであり、その影響はすでにスポーツの領域をはるかに超えた」と批判したことを伝えた。



また、今回の問題は瞬く間にPR(パブリックリレーションズ)クライシスや政治論争に発展したとし、香港消費者委員会がすでに1000件以上の苦情を受け取ったと明かしたほか、一部の議員からは「メッシとインテル・マイアミ、そして彼らの背後にいる黒幕を憎む。メッシを二度と香港に来させるべきではない」という露骨な反発や、賠償金を求めるべきだとの意見も出ていると紹介した。



さらに、インテル・マイアミがYouTubeで配信した日本での試合のコメント欄には、メッシのコンディションを疑問視するメッセージや香港での試合の払い戻しを要求するメッセージが寄せられ、中国のSNS上ではメッシに対するボイコットを呼びかける書き込みも相次いだと紹介。香港での試合のチケット価格は最も高額なもので4880香港ドル(約9万3000円)と香港史上最高額を記録したにもかかわらず、チケットは瞬く間に完売し当日は3万8000人以上が観戦に訪れていたため、メッシが出場しなかったことに対する失望感がより大きくなったことを伝えている。



記事は、メッシとインテル・マイアミの香港訪問は、香港政府が支援する今年の大型スポーツ興行「ブランドM」の第一弾として大々的に宣伝されていたことを紹介。「ブランドM」自体は2004年にスタートした取り組みで、昨年には経済不況下の観光産業と香港の国際的イメージを回復させるために申請団体の資格を緩和し、昨年だけでラグビーやバレーボール、マラソンなど13のプロジェクトが「Mブランド」として承認され、総額1億4900万香港ドル(約28億円)の政府補助金が支給されたと伝えた。



その一方で、香港政府が「Mブランド」の公式承認を与える前に、主催者やチームとの契約条件を精査しないなど事前の監督不行き届きも指摘されてきたことを指摘。昨年11月に開催されたFIA世界ラリークロス選手権では、最高額の1700万香港ドル(約3億2000万円)の補助金が支給されたにもかかわらずエンジニアリング上の問題でコース短縮やレースの縮小を余儀なくされたと紹介している。(翻訳・編集/川尻)

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