米露外相が電話会談、ウクライナの停戦交渉を協議か…対露制裁解除に向けた意見交換の可能性も
2025年2月16日(日)5時29分 読売新聞
米国のマルコ・ルビオ国務長官=ロイター
【ミュンヘン(ドイツ南部)=淵上隆悠】米露両政府は15日、ルビオ米国務長官とセルゲイ・ラブロフ露外相が電話会談を行ったと発表した。ロシアのウクライナ侵略を巡り、米露首脳が合意した停戦交渉について協議したとみられる。
米側の発表によると、ルビオ氏はウクライナの紛争終結に向けたトランプ米大統領の決意を改めて強調した。米露間のその他の問題を巡り、協力して対応する可能性について協議した。
露側によると、会談は米側の要請で行われた。ウクライナ情勢やパレスチナを含む中東情勢への対応で協力するとの意思が双方から示された。貿易や投資分野での協力に向け、バイデン前米政権が設けた「障壁」を取り除くため、対話のチャンネルを維持することで合意した。米国の対露経済制裁の解除や緩和についても意見を交わした可能性がある。
露側の発表では、両氏はさらに、米露が自国で勤務できる互いの外交官の人数を制限している措置の早期終了に向けて意見交換したとしている。米国は2016年、ロシアがサイバー攻撃で米大統領選に干渉したとして、露外交官35人を国外退去とする制裁を実施。ロシアも滞在できる米外交官らを削減する報復措置を取っていた。