辰年に中国人の出産意欲は高まるのか―仏メディア

2024年2月17日(土)19時0分 Record China

15日、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は、「辰年の今年に中国人の出産意欲は高まるのか」と題した文章を掲載した。

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2024年2月15日、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は、「辰年の今年に中国人の出産意欲は高まるのか」と題した文章を掲載した。



文章は、昨年中国の人口が前年比で50万人以上減少し、2022年より始まった人口減少が加速したと紹介。オーストラリアのビクトリア大学と上海社会科学院による研究では、現在14億人いる中国の人口が今世紀末にはわずか5億2500万人になるとの予測が示されたと伝えた。



一方で、中国当局は縁起の良い干支(えと)の辰年に出産を増やして人口を再び増加に転じさせるムードを作り出そうとしていると指摘。中国の公式統計によると、前回辰年だった12年には今世紀最多となる1973万人が生まれたとし、中国人口学会の会長も「中国人の干支に対する好みははっきりしており、辰年の今年は出生率が上昇するだろう」と予測したことを紹介した。



その上で、「辰年は人口減少の流れに小さな変化を与える可能性があるものの、海外の人口専門家の多くは長期的な中国の人口増加に対し悲観的な見方をしている」と指摘。その理由ついて「40年余り前の中国当局による誤った政策」を挙げるとともに、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル中国語版サイトが13日に発表したコラムの内容を伝えている。



それによると、同紙のコラムは、文化大革命から脱却して間もなかった中国政府が「100年後に中国の人口が40億人を超える」という誤った予測を立て、1980年秋に全国を対象に「一人っ子政策」を命じたこと、第2子が発覚した場合には罰金などの厳しいペナルティーを科すなど、政策遂行のために国から地方までが国民に強い圧力をかけたことを紹介し、「一人っ子政策によって中国の人口構造が破壊された」との認識を示した。



文章は「人災とも言うべき一人っ子政策は30年以上続き、2015年にようやく廃止された。その上、人口問題が危機的になったことで今度は3人産めと政府が呼びかけ始めた。しかし、出産育児コストの上昇や文化的・心理的要因から、若い女性は子を生むことに消極的になっている」と指摘。「人口減少に歯止めをかけようとする中国政府に対して、もはや手遅れではないかとの見方も多くなっている」と伝えた。(翻訳・編集/川尻)

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