浙江省杭州市の老人ホームで犬型ロボットが勤務―中国
2025年3月3日(月)21時30分 Record China
浙江省杭州市西湖区にある金秋老人ホームはスマート化を進めるため、このほど犬型ロボットを導入しました。
中国東部の浙江省杭州市西湖区にある金秋老人ホームはスマート化を進めるため、このほど犬型ロボットを導入しました。このロボットは重さ14キロ、高精度LiDAR(ライダー、レーザー光を用いるレーダー)とカメラを搭載し、自動的に移動路線を選び、障害物を避けることができます。また、お年寄りとのコミュニケーションや、物品を届けたり、散歩に付き添ったりすることができます。高齢化の加速に伴い、介護ロボットは中国各地でテストが実施されており、徐々に応用段階に入っています。
北京市北西部の海淀区は2023年から700世帯の高齢者に無料で介護ロボットを手配し、家事代行サービス、生活上の緊急支援、コミュニケーションと付き添いサービスを提供しています。杭州市社会福祉センターは早くも2016年に、「阿鉄」との愛称を持つ介護ロボットを導入し、スマート化介護や遠隔医療などを提供した経験があります。
こうした傾向について、対外経済貿易大学国家対外開放研究院の陳建偉教授は、介護ロボットは世界の高齢化問題に戦略的な解決方法を与え、家庭と社会の負担を軽減でき、発展の展望は広いが、技術、コスト、受容性など直面する課題も多いと述べています。
介護は簡単な家事代行や、緊急時に高齢者の代わりに救急車を呼ぶなどの単純なものではありません。高齢者には細心の介護だけでなく、感情的な慰めも必要です。市場に現在登場している介護ロボットの多くは、単一の機能しか持っていません。機能が整備されたロボットは量産化されていないか、価格が高いなどの問題があります。
中国のあるECサイトで販売されている介護ロボットは血圧、血中酸素、血糖値の測定のほか、ビデオ通話や、救急車を呼ぶ機能があり、価格は10万元以上(約207万円)で、外出時の付き添いロボットは3万元以上(約62万円)です。介護ロボットが一般の人々の生活に入るまでには、まだまだ長い道のりがあるとみられています。(提供/CRI)