台湾北部あわや大停電、救ったのはTSMC?―華字メディア

2024年4月17日(水)20時0分 Record China

16日、華字メディアの星島環球網は、3日の台湾東部沖地震の影響で台湾電力が北部地域の計画停電を予定していたことを伝えた。写真は台北。

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2024年4月16日、華字メディアの星島環球網は、台湾東部・花蓮県沖で3日午前に発生した地震の影響により、和平火力発電所や台中火力発電所、大潭複合火力発電所からの送電ができなくなったことで、電力供給の予備率が2.8%まで落ち込み、台湾電力が台北や基隆などの北部地域で計画停電を実行する予定だったことを伝えた。



記事は初めに、地震による発電設備への影響について言及し、「地震による影響で花蓮和平火力発電所は1号機のボイラーに破損が見つかり、2号機は年次メンテナンスのために稼働できず、130メガワットの電力が減ることになった。和平火力発電所1号機の修理は今晩には完了している予定が、想定以上の修理が必要だったのかまだ完了していない。台中火力発電所でも7号機と8号機に破損が見つかるダブルショックに加えて、台湾北西部の桃園市の大潭複合火力発電所の8号機にも地震の影響で稼働停止の情報が伝わった。これによりさらに110メガワット減少した。太陽光発電でも電力減少を補うことはできず、電力供給の予備率は2%台にまで落ちた」と紹介した。



電力供給の「予備率」とは、ピーク時の電力需要に対し、供給力の余裕がある割合を示す値で、発電所のトラブルなどでの需要と供給の増減を想定し、一般的には7〜8%が望ましく、安定供給には最低でも3%が必要とされている。



記事は「報道によると、台湾電力内部で電力供給安定化のための緊急会議が開かれ、必要な場合には台北や基隆などの北部地域に計画停電を実行する準備が進められていたという。ただ、先にデマンドレスポンスにより、TSMCなどの大工場に節電と自家発電設備の使用の要請を行う一方、水力発電所を全機フル稼働させて支援することで、午後7時には予備率が6%にまで回復したという」と伝えた。



記事によると、このことについて台湾の李彦秀(リー・イエンシウ)立法議員はSNSで「15日夕方に台湾電力の四つの発電ユニットが稼働できず、予備率が一度は3%未満にまで低下したが、TSMCが自前の36メガワットの発電機などを提供するという救いの手を差し伸べてくれたことで、電気供給が安定した。4月だというのにもう少しで大停電が引き起こされるところだったが、台湾には天が味方している」と投稿したという。この投稿に対し、他のネットユーザーからは「TSMCは電力会社じゃないだろうに」「不幸中の幸い」「エネルギー政策は失敗してなかった」「夜にグリーンエネルギーには助けてもらえない」「本当に電気を使ってもいいのか」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/原邦之)

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