医師が手術中に82歳患者の頭を殴打、病院「押さえただけ」と説明も映像を見ると…―中国

2024年4月24日(水)10時40分 Record China

中国・広西チワン族自治区貴港市の愛爾眼科医院で院長が手術中に患者の頭部を拳で殴りつける様子がカメラに捉えられた。

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中国・広西チワン族自治区貴港市の愛爾眼科医院で院長が手術中に患者の頭部を拳で殴りつける様子がカメラに捉えられた。



中国メディアによると、今月19日に武漢市の病院に勤務する著名な女性医師ブロガーが問題の動画を中国のSNS・微博(ウェイボー)に投稿した。動画は愛爾眼科医院での眼科手術の様子を撮影した監視カメラの映像で、執刀した同院の馮(フォン)院長が途中で82歳の患者の頭部を拳で強く殴打するような様子が映っている。患者が体をばたつかせると、別の医師がそれを押さえた。



同ブロガーは「馮医師は患者が痛みを訴えて声を上げているのにその痛みを和らげる措置を取らなかったばかりか、あろうことか拳で患者の頭を殴打した」と批判。「その動作はかなり手馴れており、周囲のスタッフも見慣れた様子で黙認している」と指摘した。また、術後に同患者は左目を失明し、家族が病院に事実関係を確認したものの、馮院長は患者を殴打したことを認めなかったとし、「このような医療道徳の持ち主が出世できるのか」と訴えた。



動画が物議を醸したことを受け、同院は20日に声明を発表。「調査の結果、この件は2019年12月12日に発生したことが分かった。局所麻酔で手術を行っていたが患者が手を伸ばして患部に触ろうとしたため、危険を避けるために患者を押さえた。患者を傷つける動機や行為はなかった」と主張し、「術後に患者と家族に説明し、納得してもらっている」と説明した。



しかし、告発した医師ブロガーはこの説明に「信じられるだろうか」と疑問を呈した上で、「同病院の医師に殴られたと言っている患者は一人だけではない。訴え出た人は私に『貧乏人であればみんな殴られた』と言っていた。同病院は私に動画を提供した人物を告訴すると言っている」などと説明した。動画を見たネットユーザーからも「患者が動いたのは明らかに殴られた後のこと」「医師が殴る前、患者は痛みを訴えただけで動いていない」「82歳の患者をこんなふうに殴って良いのか。そうか、金で黙らせればいいんだな」といった声が相次いだ。



医師ブロガーはさらに、映像から同一の手術室に2台のベッドが設置されていることが分かるがこれは規定違反であり、同病院は21年1月にも国の衛生基準を満たさないとして行政処罰されていると言及し、「知っていてわざと放置している」と批判したほか、記録から馮院長が通常は40分ほどかかる手術をわずか16分で終わらせていたことから「不正手術」を行っている疑いもあると指摘。その他、数件の手術についても問題点を指摘した上で、これらについてすでに当局に告発状を送ったことを明かしている。(翻訳・編集/北田)



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