極右党首を親EUのブカレスト市長が破る、やり直しルーマニア大統領選挙の決選投票

2025年5月19日(月)11時2分 読売新聞

19日、ルーマニアの首都ブカレストで、当選が確実となり支持者の前で勝利演説をするダン氏=倉茂由美子撮影

 【ブカレスト=倉茂由美子】ルーマニアで18日、選挙介入などが疑われ、やり直しとなった大統領選挙の決選投票が行われた。親欧州連合(EU)路線の維持を訴えた首都ブカレスト市長のニクショル・ダン氏(55)が、極右政党・ルーマニア人統一同盟(AUR)党首のジョージ・シミオン氏(38)を破った。

 選管当局の発表(開票率100%)によると、ダン氏が得票率53・6%、シミオン氏が46・4%だった。4日の1回目投票では、シミオン氏がダン氏の倍近い票を得て圧倒していたが、ダン氏が中道や左派の支持を集めて逆転した。

 ダン氏は19日未明、ブカレスト市内で「ルーマニアが正しい方向へ変わることを信じた人々の勝利だ」と勝利宣言した。シミオン氏もSNSで動画を公開し、「ルーマニア国民の意思だ」と敗北を認めた。

 昨年11月の大統領選では、TikTok(ティックトック)で選挙戦を展開した親ロシア・極右のカリン・ジョルジェスク氏が急浮上し、首位に立った。だが、ロシアの介入やSNSによる情報操作などが指摘され、憲法裁判所が結果を無効にする異例の事態となった。今回、ジョルジェスク氏は再出馬できず、シミオン氏を支持していた。

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