「ニコ動」最高裁勝訴でドワンゴが声明 特許権の効力範囲に「1つの指針が示されたのは大変意義深い」

2025年3月3日(月)21時58分 ITmedia NEWS

「ニコ動」最高裁勝訴でドワンゴが声明

 ドワンゴは3月3日、動画サイト「ニコニコ動画」に関する特許を侵害されたとして、米FC2などを訴えていた裁判について、最高裁判所が同日に特許権の侵害を認めたと発表した。判決を受け、ドワンゴは「日本の特許権の効力に関して一つの指針が示されたことは、大変意義深いこと」などとコメントしている。
 ドワンゴは、ニコニコ動画の画面上に流れるコメントの配信システムの特許権をFC2が侵害しているとして提訴。一審では、FC2のコメント配信サーバが国外にあることから、特許権は日本国内でのみ有効とする「属地主義」によって特許権侵害は否定されていた。一方、控訴審では、特許の中心的機能であるコメントの表示が日本にあるユーザー端末で発生していたことなどから、ドワンゴが逆転勝訴していた。
 同社によると、最高裁は今回の特許権侵害について、特許を侵害したシステムによるサービスなどが日本国内の電気回線を通じて提供された点などから、属地主義の原則には当たらないと指摘。「サーバが領域外にあることに特段の意味はない」などの理由から、ドワンゴ側の主張を認めたという。
 これを受け、ドワンゴは「これまで、日本においては、ネットワーク関連発明に関し、サーバが国外にある場合であっても日本の特許権の効力が及ぶかという点について判断を示した先例はなかった」と指摘。「IT企業として、不明確であったネットワーク関連発明の国境を跨いだ実施に対する特許権の適用範囲について法解釈の明確化の一助を担えたことを喜ばしく感じている」と表明した。

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