IBMとアルバックが量子コンピュータ向け次世代希釈冷凍機開発で連携、2026年の市場投入を計画
2025年3月21日(金)11時21分 マイナビニュース
アルバックは3月21日、同社およびアルバック・クライオがIBMの量子コンピュータに関する知見を取り入れる形で、量子コンピュータ向け次世代希釈冷凍機の開発を進め、2026年の市場投入を計画していることを明らかにした。
量子コンピュータの1種で、IBMをはじめとして多くの企業が研究開発を進める超伝導量子コンピュータの中核となる超伝導量子ビットは、絶対零度に近い極低温環境でのみ機能するために、ヘリウム同位体を混合チャンバー内で循環させ、超伝導量子ビットのミリケルビン(mK)動作温度を達成する希釈冷凍機を用いて冷却される必要がある。
しかし、日本の量子コンピュータの研究や産業分野では海外メーカー製の希釈冷凍機が広く活用されており、世界的な量子コンピュータの研究開発・産業活用の加速に伴う納期の長期化やメンテンタンス対応の遅れといった課題が顕在化しつつあるという。
今回の取り組みは、こうした課題解決に向け、独自の国内生産体制を確立させ、スピーディかつ確実な技術サポートの提供を実現することで、日本の量子技術の発展を支えることを目指したものとなるという。
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