ハイアールから単機能のドラム式洗濯機とヒートポンプ乾燥機、一体型にしないメリットは?

2024年3月27日(水)6時0分 マイナビニュース

大容量のドラム式洗濯乾燥機を導入したいけれど「大きすぎて置けない」という家庭は多いでしょう。そんな家庭をターゲットにした製品が、乾燥機能を省くことでコンパクトになったハイアールの12kgドラム式洗濯機「AITO(JW-TD120SA)」です。
ハイアールはこの12kg容量のAITOとともに、同じ系統のデザインを採用した容量9kgのヒートポンプ式乾燥機「FUWATO(JZ-K90A)」も発表。いずれも価格はオープンで、推定市場価格はAITOが128,000円、FUWATOが138,000円前後。発売日は両モデルとも4月下旬です。
○海外ではメジャーな「単機能」のドラム式衣類ケア家電
日本ではドラム式洗濯機が乾燥機能を搭載していることが一般的ですが、海外ではドラム式でも洗濯機と乾燥機が独立している製品のほうが多いんです。
今回の新製品も、海外では当たり前の「洗濯機能だけのドラム式洗濯機」と「ヒートポンプ式乾燥機」という2モデルです。ハイアールは2022年に容量9kgの乾燥機能なしドラム式洗濯機「AITO(JZ-K90A)」を発売済みで、今回の新製品2機種はデザインをそろえた同じシリーズとなります。
新型のAITO JW-TD120SAは、洗濯容量が9kgから12kgへと大容量化。ただし本体は、容量9kgのJZ-K90Aが高さ86cmだったのに対し、新モデルは高さ94cmと高くなりました。新しい乾燥機と並べて設置したとき、高さに左右差が出てしまう点が残念。とはいえ「我が家は大量に洗濯物が出る!」という家庭には、洗濯容量が12kgという大容量モデルが選べるようになったのはうれしいところ。
冒頭、海外では乾燥機能のないドラム式洗濯機が多いと書きましたが、そのメリットは複数あります。たとえば、ドラム式洗濯機は節水性が高く、揉み洗いに加えて「たたき洗い」もできます。一方で縦型の洗濯機より本体サイズが大きいため、スペースの問題で設置できない家庭も。
単機能のドラム式洗濯機は、乾燥機能を省くことでドラム式のメリットを生かしつつ、本体サイズを比較的コンパクトにできます。さらに「ドラム式洗濯機で洗濯するけれど、普段は天日干し」や「浴室乾燥機を使う」という家庭にとって、洗濯乾燥機よりも求めやすい価格で購入できる点も魅力です。
○設置の自由度が高いヒートポンプ式衣類ケア乾燥機
もうひとつの新製品は、ヒートポンプ式の衣類ケア乾燥機「FUWATO(JZ-K90A)」です。現在、国内の洗濯機でトップシェアなのは乾燥機能を持たない縦型の全自動洗濯機ということで、「乾燥機がほしい」というニーズにぴったり。
FUWATOの大きな特徴はヒートポンプ式を採用しているところ。ヒートポンプ式の乾燥は「大気中など周りから熱を集めて加熱する」という仕組みなので、ヒーター式乾燥と比べて電気代が格段に安いんです。しかも、ヒーター式よりも低温で乾燥するため、布傷みが少ないというメリットもあります。
FUWATOは洗濯した衣類を乾燥させるほかにも、「衣類ケア」機能を搭載しているのもポイントです。たとえば、超音波ミストで乾いた衣類などに水分を浸透させ、「シワのばし」や「ふんわり仕上げ」「消臭」といったケアができます。
ぜひ注目してほしいのは、FUWATOが「設置場所を選ばない」ということ。通常、乾燥機(ドラム式洗濯乾燥機も含めて)は、衣類の乾燥によって出た水分を捨てるために、本体を排水口に接続する必要があります。FUWATOは内蔵タンクにも水をためられるため、電源さえあればウォーキングクローゼットや玄関といった排水設備のない部屋にも設置できます。タンク容量はだいたい乾燥1回分です(乾燥させる衣類や量によって変わります)。FUWATOには寒い冬にコートやダウンを温める「あたため」コースもあるので、玄関先に設置するのも面白いかもしれません。
AITOとFUWATOは、ドラム式洗濯乾燥機が一般的な日本において「単機能型のドラム式洗濯機・乾燥機」という珍しい製品。洗濯機と乾燥機が分かれていることで「洗濯終了後に衣類を洗濯機から乾燥機に移動させる」という手間は増えますが、そのぶん乾燥機のFUWATOは一体型にはないレベルの大容量です。
洗濯機と乾燥機を分けることで、1回目の洗濯物を乾燥機に入れて、すぐに次の洗濯を始めるといった使い方も可能。「一日に何度も洗濯機を稼働させることがある」という大家族や洗濯物が多い家庭では、むしろ一体型の洗濯乾燥機よりも便利に使えるかもしれませんね。
倉本春 くらもとはる 生活家電や美容家電、IoTガジェットなど、生活を便利にする製品が大好きな家電ライター。家電などを活用して、いかに生活の質をあげつつ、家事の手間をなくすかを研究するのが現在最大のテーマ。 この著者の記事一覧はこちら

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