Canonical、LTS版Ubuntuのサポート期間を12年に延長するアドオン発表

2024年3月28日(木)12時37分 マイナビニュース

Canonicalは3月25日(現地時間)、Ubuntuの長期サポート版である「Ubuntu LTS」のサポート期間を12年まで延長する「Legacy Support」アドオンの提供開始を発表した。Canonicalは、Ubuntu LTSのユーザーに対して10年間のサポートを行う「Ubuntu Pro」を提供しているが、このUbuntu ProにLegacy Supportアドオンを追加することで、サポート期間を12年間に延長可能。Legacy SupportアドオンはUbuntu 14.04 LTS以降のバージョンで利用可能になる。
Canonical expands Long Term Support to 12 years starting with Ubuntu 14.04 LTS
○Ubuntu LTSのサポート期間
UbuntuのLTS(Long Term Support)版は通常よりも長期のサポート期間が設定されたバージョンで、一般ユーザーに対してはメインのUbuntuリポジトリで5年間の標準セキュリティメンテナンスが提供される。Ubuntu Proを契約したユーザーに対しては、メインリポジトリーとユニバースリポジトリーの両方におけるサポート期間が10年間に拡張される。Ubuntu Proには電話とチケットによるサポートも付属する。
新しいLegacy Supportアドオンは、Ubuntu Proの契約者が購入できるオプションで、追加で2年間のセキュリティメンテナンスとサポートを受けられるというもの。CanonicalはUbuntu Proのセキュリティメンテナンスについて「システムをプロアクティブに保護する継続的なプロセスの一部で、定期的な脆弱性スキャン、評価、パッチ管理が含まれる」と説明している。
具体的には、Ubuntu ProではUbuntuに同梱されているすべてのソフトウェアパッケージについて、重大・高・中程度のCVEベースの継続的な脆弱性管理が提供される。Canonicalのセキュリティチームはこれらの脆弱性に関する修正を、サポートされているすべてのUbuntu LTSリリースに積極的にバックポートするという。
○Ubuntu 14.04 LTS以降のリリースで利用可能に
Ubuntu LTSは2年に1度のサイクルでリリースされており、2024年3月現在は14.04 LTS(コード名:Trusty Tahr)、16.04 LTS(Xenial Xerus)、18.04 LTS(Bionic Beaver)、20.04LTS(Focal Fossa)、22.04 LTS(Jammy Jellyfish)がある。このうち、14.04 LTSは2014年4月にリリースされたもので、2024年4月にUbuntu Proによるサポート期間が終了する。
新しいLegacy Supportアドオンはこの22.04 LTS以降のLTSリリースで利用可能となっている。したがって、14.04 LTSをUbuntu Pro契約で使用しているユーザーは、Legacy Supportアドオンを追加することでサポート期間を2026年4月まで延長可能になる。
なお、Ubuntuの各バージョンのリリース日とサポート期間については、次のページに詳しくまとめられている。Legacy Supportアドオンを利用した場合のサポート期限はまだ反映されていないが、各リリースの「Expanded Security Maintenance」が2年間延長されると考えればいいだろう。
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