ミドルクラスで10万円超も――GeForce RTX 5060 Ti搭載カードが一斉に店頭に並ぶ
2025年4月21日(月)17時5分 ITmedia PC USER
パソコン工房 秋葉原パーツ館の初回入荷価格表
●「RTX 4070系がなくなって、価格が落ち着いてから……」——GeForce RTX 5060 Ti搭載カードの評価
週末時点で複数のショップに多くの在庫が並んでおり、型番指定でなければ入手性は十分に高い状況になっている。売れ行きについては「まだこれから」との見立てが多かった。
あるショップは「まだ前世代のGeForce RTX 4070 SUPERや同RTX 4070が10万円前後から買える状況ですからね。RTX 5070も12万円以下から選べます。その中で、今の価格のRTX 5060 Tiカードを選ぶメリットはちょっと薄く感じてしまうのも無理ないですしね」と淡々と話していた。
そうした中で、じわじわとRadeonシリーズの人気が高まっていると指摘するショップも複数ある。
別のショップは「伝統的に不安視されてきたドライバ問題もだいぶ解消されましたし、Radeon RX 9070/9070 XTの評価の高まりもあって、ブランド全体で見直されてきている感じがありますね。数万円から10数万円まで、価格に応じてきちんと遊べるカードがそろっていますから。『ゲームもAIも』という方はGeForceでしょうけど、『ゲームを』という方はコスパ的にRadeonがお勧めですね」という。
●左右&前面の3面ピラーレスケース「Evolv X2」がデビュー
PCケースの新製品では、PhanteksのE-ATXケース「Evolv X2」が注目を集めていた。ブラックとホワイトがあり、オリオスペックの価格はブラックが5万6980円、ホワイトが5万9180円となる。週明け時点で、どちらも再入荷待ちとなっていた。
左側面とフロント、右側面前方に強化ガラスを配置し、それぞれのコーナーに支柱を置かないピラーレス構造としているのが特徴だ。底面から吸気して上部の通気口から排熱するデザインで、内部のパネルやシャシーにはアルミニウムを採用している。ボディーサイズは約228(幅)×454(奥行き)×588(高さ)mmだ。
オリオスペックは「前方に立てたラジエーターを立体で鑑賞もできますし、これまでとはちょっと違った角度で内部を眺めたりもできます。組み立てがいのあるケースだと思いますね」と高く評価していた。
●光るDDR5-9000メモリ「Trident Z5 CK RGB」が即売り切れ
メモリ関連で注目を集めたのは、G.SKILLのCUDIMM「Trident Z5 CK RGB F5-9000C4256H24GX2-TZ5CRK」だ。DDR5-9000で動く24GB×2枚キットで、パソコンSHOPアークの価格は6万3580円となる。ただし、取材時点で既に売り切れとなっていた。
同店は「G.SKILL製のDDR5-9000メモリで初の光るタイプですね。これを1カ月前から待っていた方がいまして、入荷後即に売り切れとなりました」という。
先々週に登場した「MEG Z890 GODLIKE」のように、DDR5-9000を超えるCUDIMMへの対応をうたうマザーボードも増加しており、高速DDR5メモリの注目度も高まっているそうだ。
しかし、ここ最近は通常のDDR5メモリの値動きも気にする人も増えているという。別のショップは「関税問題や円相場の関係で、PCパーツの価格が動きそうだと気にする人は増えましたね。今のところは代理店のバッファもあって何とかなっていますが、動き出すとしたらDDR5メモリからでしょう。そういう意味で注目度は上がっています」と明かす。
●ASUSとMSIからRyzen向けの4万円前後マザーが登場
マザーボードは、複数社からAMD B850チップセット搭載のモデルが登場している。ASUS JAPANからはATXサイズの「PRIME B850-PLUS WIFI-CSM」、MSIからはmicroATXサイズの「MAG B850M MORTAR WIFI」が売り出された。価格は4万円弱と4万1000円弱だ。
2製品を並べるTSUKUMO eX.は「そこそこのCPUとグラフィックスカードを組み合わせるという感じで、ちょうど求められている価格帯なのかなと思います」と話していた。