半導体メモリ価格は2024年第2四半期に予想以上の値上がりの可能性、TrendForce予測

2024年5月17日(金)11時45分 マイナビニュース

TrendForceの最新のメモリ価格予測によると、2024年第2四半期のDRAM契約価格は前四半期比13〜18%の上昇、NAND契約価格は同15〜20%の上昇と予測されるという。
同社は4月10日に台湾の花蓮地方で発生した地震の前時点では、第2四半期のメモリ価格はDRAMがPC OEMの間でノートPCの需要回復がそこまで強くないことにより在庫が増加していること、それまでも2〜3四半期連続で価格上昇が続いてきており、さらなる大幅な上昇に対する購入者の意欲が低いことを踏まえ、DRAMの契約価格は同3〜8%の上昇、NANDも同13〜18%の上昇に留まると予想していた。
しかし、花蓮地方の地震の後、PC OEMが特別な配慮によりDRAMおよびNANDの契約価格の大幅な値上げを受け入れたという報告が市場で散見されるようになり、最終的に新たな契約価格交渉が完了した4月下旬までに、上昇率は予想を上回るほど高いものとなっていたとする。これを踏まえた結果、在庫の価値を高めたいという買い手の意向のみならず、AI市場の需給見通しを加味すると、第2四半期の契約価格を上方修正する必要が生じたという。
なお、TrendForceによるとPC OEMが値上がりを受け入れても在庫の確保に動いているのは、DRAMサプライヤが2024年後半に向けてHBM3Eに生産能力の多くを割り当てることでDDR5の供給が増えないことを見越した動きであるとしている。一方のNANDについても、AI推論サーバにおけるエネルギー効率の向上に向けて、特に北米のクラウドサービスプロバイダ(CSP)がQLCのエンタープライズSSDの採用を進めており、その需要の高まりにともなう需要と供給のバランスが崩れる可能性があるものの、サプライヤ各社ともにNANDに対する設備投資には慎重姿勢を示しており、供給量が増える見通しが低いためだとしている。

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