中国Meizuはスマホから“AIデバイス”のメーカーへ転身 「Meizu 21」にその一端を見る

2024年5月27日(月)12時40分 ITmedia Mobile

Snapdragon 8 Gen 3を搭載する「Meizu 21」

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 中国の老舗スマートフォンメーカーであるMeizu(魅族)は、2024年2月に新たな製品戦略を発表し、スマートフォンからAIデバイスへの転身を図るとしました。
 2023年11月に発表された「Meizu 21」が最後の同社のスマートフォンになる、とそのときは考えられたものです。しかし2024年2月末に「Meizu 21 Pro」をリリースしました。Meizu 21 ProはAI機能を強化したスマートフォンということで、これもAIデバイスの1つということなのかもしれません。Meizu 21にも同社のAIシステム「Aicy」が搭載されており、スマートフォンでありながらも、あえてAIデバイスとして引き続き製品開発を進めていくのでしょうか?
 Meizu 21は角のエッジを立てたiPhoneに似た本体デザインをしています。プロセッサは意外にもSnapdragon 8 Gen 3を搭載。Meizuがぱっと出てきた新興メーカーではなく、古くからスマートフォンを開発しているメーカーだからこそ最高のプロセッサを搭載できるわけです。なお、同プロセッサを搭載できなければ、AI端末として送り出すことは難しかったでしょう。
 カメラはメインが2億画素、超広角が1300万画素で、さらに500万画素のサブカメラを追加。焦点距離はそれぞれ22mm、15mm、27mmとなります。サブカメラは深度測定にも使うようで、カメラの周りにLEDライトが内蔵されています。
 この背面のライトは「Aicyスマートリング」と名付けられており、通知などで光らせることが可能で、カスタマイズもできます。RGBカラーで光るので目立つことは間違いありません。他社の製品には見られない機能です。
 そして同じ名称のAicyがMeizuのAIアシスタント機能となります。Aicyをオンにしておくと、スマートフォンに何か話しかけることで回答を得ることができます。簡単に「今日の天気は?」「今何時」といった質問を投げかけられるわけです。背面のAicyスマートリングは音声に応じて色の強さが動くなどインタラクティブ性も持たせています。
 Meizu 21のスマートフォンとしての性能は悪くなく、むしろこれからAI機能を強化していけば独自の「AI端末」として他社との差別化が図れるかもしれません。「rabbit r1」のようなスマートフォンとは異なる形状のAIデバイスにも未来が感じられますが、Meizuには長年に渡るスマートフォンの製造ノウハウがあります。
 Meizuは2024年中にスマートフォンに代わるAIデバイスを出す予定ですが、Meizu 21の後継機になるのか、あるいは全く新しい形状になるのか、今後の動きを注視したいところです。

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