テレビの電源を「本体の主電源」で消すと故障の原因になるってホントですか? 【専門家が回答】

2024年6月2日(日)20時35分 All About

「テレビの電源を『本体の主電源』で消すと故障の原因になる」といううわさは本当なのでしょうか。「All About」デジタル・家電ガイドの安蔵靖志が解説します。

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テレビの電源を消すには、リモコンで消す方法と、テレビ本体の主電源で消す方法があります。インターネット上では「主電源で消すと故障の原因になる」といった声もありますが、実際のところはどうなのでしょうか。
「All About」デジタル・家電ガイドの安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
テレビの電源をリモコンではなく「本体の主電源」で消すと故障の原因になるってホントですか?
(回答)
主電源をオフにすると、録画や番組表の取得が実行されなくなります。特に故障しやすくなるということはないと思いますが、主電源をオフにするメリットはほとんどないのでおすすめしません。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

主電源をオフにすると録画や番組表取得などが実行されなくなります

最近のテレビには、接続した外付けハードディスクや内蔵ハードディスクに番組を録画できる製品が多くあります。もしこういった録画機能を利用している場合は、外付けと内蔵にかかわらず、主電源をオフにすることは絶対におすすめしません。主電源をオフにすると、リモコンからの操作はもちろんのこと、予約録画も実行されなくなってしまうからです。テレビの設定などを行っていなくて、録画機能を使っているかどうか分からない場合も、主電源は触らないほうが良いでしょう。
また、最新の番組表取得なども行われなくなってしまいます。故障しやすくなる、ということはないかと思いますが、主電源をオフにすることのデメリットは大きいです。

電気代の節約にもほとんどなりません

デメリットが大きい半面、主電源をオフにするメリットは少ないです。テレビの待機電力は年々省エネ化が進んでおり、最近のテレビは0.1W〜0.5W程度にまで下がっています。1年間で計算すると約27円〜約136円(1kWhあたり31円で計算)と、ほとんど電気代の節約にはなりません。
地球温暖化が進む中で家庭でも省エネ対策を行う必要はあります。しかし、主電源をオフにしてもほとんど省エネにならないだけでなく、デメリットばかりが大きいです。どうしてもテレビの消費電力が気になるのであれば、より省エネ性能の高いテレビに買い替えるか、テレビを視聴する時間を制限するのをおすすめします。
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
(文:安蔵 靖志)

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