サムスンから薄型軽量の折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold6」が登場

2024年7月12日(金)11時0分 マイナビニュース

2024年7月10日にパリで開催された新製品発表会「Galaxy Unpacked」で、サムスンは折りたたみスマートフォン新製品2機種などを発表しました。「Galaxy Z Fold6」は閉じればスマートフォン、開けば小型タブレットになる1台2役の製品です。
Galaxy Z Fold6は本体を閉じると6.3インチのディスプレイを持つスマートフォンとして使えます。縦にやや長いデザインですが、この状態でも上下に2つのアプリを並べて使うことも可能で、SNSを見ながら動画を視聴する、といった使い方もできるのです。重さは239gで、他社のハイエンドスマートフォンとあまり変わりません。
閉じたときの大きさは153.5×68.1×12.1mmです。一般的なスマートフォンよりやや厚みがありますが、横幅は細く意外と持ちやすいと感じます。本体全体の形状は角をシャープにした形状で、ディスプレイ周りのベゼルの幅も狭いので引き締まったデザインという印象を受けます。バッテリーは4,400mAhを内蔵。チップセットは現時点で最高クラスのクアルコムSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを搭載します。
本体カラーはシックな色合いで、日本ではこのネイビーとシルバーシャドウの2色が販売されます。背面に見えるカメラは広角5,000万画素、超広角1,200万画素、3倍望遠1,000万画素の3つを搭載。なおデジタルズームでは30倍の望遠までの撮影が可能です。
こちらのクラフテッドブラックとホワイトはオンライン限定カラー。日本でもこの2色は販売されます。このうちクラフテッドブラックはカーボン素材風の背面デザインで、ケースをつけずにこのまま見せたくなるような外観をしています。サムスンのスマートフォンはここ数年オンライン限定色をグローバルで出していましたが、日本にも投入されるようになったことはうれしいことです。
さてグローバルにはもう1色のカラバリが投入されます。それがこちらのピンクで、残念ながら日本での発売は現時点ではありません。派手さの無い色合いであり、女性にも向くカラーなだけにぜひとも追加で販売してほしいと感じました。
本体を開くと7.6インチのディスプレイを使うことができます。よく見るとディスプレイ上部の右側あたりにうっすらとした丸いものがみえますが、これはフロントカメラ。ディスプレイの下に埋め込まれたアンダーディスプレイカメラを採用したことで、動画や写真を表示しても画面内を遮るフロントカメラの穴が見えません。コンテンツを大きい画面で楽しめるわけです。またこの内側のディスプレイは専用のスタイラス「Sペン」に対応します。Galaxy Z Foldシリーズ専用のSペンを使って手書き入力なども可能です。
Sペンを使った機能の1つとして、生成AIによる画像自動作成機能があります。プリインストールされているノートアプリ「Samsung Notes」にSペンを使って絵を描いて、ワンタッチで自動的に絵を作成してくれるのです。しっかりと書き込んだ絵を清書してくれるだけではなく、落書きのようなラフな絵からもそれっぽい絵を作ってくれるのは優秀です。絵心の無い人でもスケッチを楽しめますし、子供とお絵描きを楽しむ用途にも使えるでしょう。
なおSペンは本体に収納できず、専用ケースの背面に収納できます。このケース+Sペンは本体とは別に販売されます。他にも一般的なケースや、落下防止ベルトとスタンドが内蔵されたケースも販売される予定です。
Galaxy Z Fold6のSペン機能やAI機能は多岐にわたっており、ここではまとめきれないくらいです。Sペンの機能はフラッグシップモデルの「Galaxy S24 Ultra」と同等であり、手書きした文字の日本語テキストへの変換や、画面のキャプチャ機能など高度な操作が可能。AI機能は他にもオフラインで使える他言語対応の翻訳会話機能や、長い文章の要約、メールやメッセージの文章をラフな文体からかしこまった形式まで自動生成させる、などなどです。Galaxy Z Fold6は折りたたみスマートフォンであると同時に高度な「AIスマホ」でもあるのです。
撮影した写真の加工も生成AIをつかい、不要なオブジェクトの自動削除など多くの機能を搭載します。Galaxy Z Fold6ではポートレート写真のイラスト化も可能で、複数のパターンから写実的な絵を作り出してくれます。
Galaxy Z Fold6は本体をL字型に折り曲げて使うFlex Modeなど、他にも折りたたみスマートフォンならではの機能を多数搭載しています。普通のスマートフォンとしてだけではなく、ビジネスやクリエイティブツールにも対応できる、高機能かつ複合機能を搭載したスモールデバイスと呼べる製品でしょう。
日本ではこのGalaxy Z Fold6に加え、縦型の折りたたみモデル「Galaxy Z Flip6」も発売になります。そちらも別記事で書いていますので、興味ある方はチェックしてみてください。
富永彩乃+山根康宏 富永彩乃(とみなが あやの) ITジャーナリスト/自撮り端末研究家。日本や海外各国のIT事情、特に海外の最新スマートフォンやビデオコンテンツサービスに精通。海外展示会の取材も積極的にこなし、現地からライブ配信によるレポートや動画撮影・編集も自身で行っている。スマートフォン複数台を常に使いこなし、TVやメディアへの出演も多数。 山根康宏(やまねやすひろ) 香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。 この著者の記事一覧はこちら

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