保育士の6割が「AI導入」に反対「心が育たない!」 一方「少しでも職員の負担が減るならいい」の声も
保育士の人材紹介サービスを提供するウェルクスは12月8日、「保育のAI化」についての調査は今年11月に実施し、同社運営の「保育のお仕事」読者やSNSフォロワーの10〜60代の男女113人から回答を得た。
待機児童の増加や保育士の人材不足が深刻化する昨今、保育士の業務負担軽減を図るため、連絡帳アプリや見守りロボットなどの「AI」導入の動きに注目が集まっている。
しかし現場で働く保育士に「保育AIがどのようなものか知っているか」と聞くと、知らないが82.3%。また「職場に保育AIが導入されていない」が94.4%で、「導入されている」は5.3%に留まっている。
AIは「子供になにかあっても駆けつけて抱き上げることが出来ない」自分の職場への保育AI導入については、「賛成」が41.6%、「反対」が58.4%。賛成と回答した人からは、やはり「少しでも職員の負担が減るならいいと思う」(20代女性)との声が多い。特に、
「SIDS(乳幼児突然死症候群)対策の昼寝番、体温管理などはどんどんやらせた方が良いと思う」(40代男性)
「仕事の軽量化や統計が取れたりなどメリットが多そう」(20代男性)
など、業務の効率化に役立つと考えているようだ。中には「それでなくても、今年度から5分おきに呼吸の確認をしなければならず、休憩なんてもちろんないので負担が増えてます」(30代女性)と嘆く声も。
一方、反対と回答した人からは「子どもの教育現場では使いたくない!心が育たないと思います!」(40代・女性)というコメントが寄せられている。
「子供になにかあっても駆けつけて抱き上げることが出来ない。せいぜいセンサーで体温図る体温計がわり。(略)連絡帳など任せようとするのは意味不明」(40代女性)
30代女性からは「毎日関わりちょっとした変化に気付けないと対応できないから。プログラミングされた機械では微妙な変化に対応できない」という声も。また、AIの機能を使いこなすことができず、負担軽減されていないのでは、という声もあがっている。
AIは子どもの管理ではなく「親の時間のルーズさ」「勤怠管理」に活用?どのような仕事を保育AIに任せたいかを聞くと、「行事写真の撮影・選定などの雑務」が最多で55.8%。他には「保育日誌などの内部の書類業務」(46.9%)、「連絡帳や保育だよりなどの書き物業務」(31.0%)などが多い。その一方で「AIには任せたくない」という人も34.5%いる。
今後、保育AIに期待することを聞くと、雑務の負担が少なくなればというコメントが寄せられている。
「シフト作成、残業申請などの保育以外に関する事務処理。行事の衣装製作にどんな材料が必要か、また、その発注処理。こどものロッカー内の管理(着替えやオムツが足りているかどうかなど)」(40代女性)
また、あくまでAIは保育士な補助的な役割として活用し、
「子どもの管理ではなく、親の時間のルーズさや勤務に関しての業務関してAIを使うべきだと私は思います。(略)職員の管理や親の送迎時間など幅広い分野で導入すべき事例だと思いました」(30代女性)
という声もあがっている。
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