不況が続くロシアの北朝鮮レストラン…建設業は好調
一時は中国で100店舗を超えたと言われていた北朝鮮レストラン(通称北レス)。女性従業員の歌や踊りは現地の中国人のみならず、韓国人観光客からも好評だった。
国際社会は北朝鮮の核・ミサイル開発に対する圧力を強めた。中国も国連安全保障理事会の制裁決議の履行をアピールするためか、昨年9月から120日以内に北朝鮮企業と合弁企業を閉鎖すると決めていた。これを受け、同国内の北レスも閉店が相次いだが、最近になり徐々に再開しつつある。
お隣のロシアにも多くの北レスが存在するが、経営は芳しくないようだ。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
ウラジオストクの情報筋によると、市内には「金剛山」「モランガク」「高麗館」の3店舗の北レスがあり、いずれも20代の北朝鮮女性従業員が働いている。しかし、ランチタイムに金剛山、モランガクを訪れた情報筋は閑古鳥が鳴いていたと証言した。
「数十人を収容できるホールに加え、複数の独立した個室があるが、3つのテーブルにしか客がいなかった」(情報筋)
客の減少に伴い、1万ルーブル(約1万6800円)以上を使う団体客の予約がある場合に限って、歌とダンスのステージを行う。
不人気の理由はコスパが悪く、プロパガンダ臭が強いことにあるようだ。
「料理の味や質に比べ値段が高く、サービスの歌とダンスが北朝鮮の体制プロパガンダがメインで、客に拒否感を持たれる」(同)
北レスの女性従業員が外貨を稼ぎ出せていない一方で、同じ北朝鮮から来た男性労働者たちはかなり儲けているようだ。
KBSは先月5日放送の調査報道番組「追跡60分」で、建設ブームに沸くロシアのウラジオストクにおいて、多くの北朝鮮労働者が建設現場で働いている様子を報じた。
現地の情報サイト、FarPost.ruには、ウラジオストクやその周辺の北朝鮮労働者個人または企業が掲載したと思しき広告記事が多数掲載されている。いずれもマンションのリノベーションを請け負うものだ。
国連安全保障理事会の制裁決議2375号は、国連加盟国に対して北朝鮮労働者の就労許可を更新を禁じ、2397号は、現在滞在中の北朝鮮労働者を2019年末までに帰国させることを義務付けているが、ロシアは今後も北朝鮮労働者の雇用を継続する方針を示している。
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