ペロブスカイト太陽電池でどこでも発電都市へ、都庁展望室で実装検証が開始
マイナビニュース2024年3月21日(木)11時42分
東京都庁の展望室でペロブスカイト太陽電池の実装検証が開始
リコーとリコージャパンは、東京都および東京都住宅供給公社(JKK東京)と協力して、東京都庁展望室およびJKK東京のサービス付き高齢者向け住宅「コーシャハイム向原」にて、ペロブスカイト太陽電池の有効性を確認することを目的とした実装検証を開始することを2024年3月15日に発表。3月19日、検証場所の1つである都庁第一本庁舎45階の展望室にて実装検証のお披露目式が開催された。
同式典には、東京都知事の小池百合子氏、リコージャパン 専務執行役員の太田謙治氏、リコー Energy Harvesting事業センター所長の田中哲也氏、JKK東京 理事長の中井敬三氏が登壇。今回の取り組みについての説明などが執り行われた。
今回の実装検証事業は2024年3月から2025年4月までの約1年の間、ペロブスカイト太陽電池を搭載したCO2や環境情報を取得できるリコー製IoTセンサを、都庁展望室内の5か所とコーシャハイム向原の廊下や共用部、居住個室など計5か所にそれぞれ設置し、温湿度やCO2濃度といった環境データを測定するとともに、ペロブスカイト太陽電池の発電性能や耐久性、通信状況、センサの有効性なども検証していこうというもの。
東京が目指すあらゆる場所で発電できる社会
この実装検証を通じて、「(ペロブスカイト太陽電池を)より一層性能を高め、また、普及を促進していきたい」と語る小池都知事は、「薄くて、軽くて、曲がる、大変使い勝手が良い。屋内でも高い発電性能が維持できる」とペロブスカイト太陽電池の特長を評価。今回の実装検証に先駆け、2023年にドバイにて開催された国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)にて、ペロブスカイト太陽電池のサンプルを手にしながら「東京はあらゆる場所で発電できる世界初の未来都市になる」と世界に向けて発信するなど、世界に向けて日本発の技術をアピールしてきた。
今回の式典でも、「HTT(電力を、H減らす、Tつくる、Tためる)を実現できるよう、企業と連携して日本が誇る技術をスピード感持って実装していき、あらゆる場所が発電する未来都市をつくっていきたい」と改めてその思いを強調した。
一方のリコー側は、今回なぜ東京都と組んだかについて、「ペロブスカイト太陽電池を用いて、世界に先立って発電する都市にする」という小池都知事の考え方と、リコーが考えているコンセプトが合致したという点が大きいと説明したほか、「多くの市民や外国からの観光客が来るということで、日本発の技術をアピールすることにつながるほか、多くの人の往来があり、温湿度やCO2濃度なども日によって変わっていくことが期待され、そうしたデータをしっかりと取得していくことによって、快適な空間の構築につなげることができるといった意味でも最適な場所ではないかと考えました」と実装検証の場所としても最適であるとの見方を示した。
すでにリコーは2023年に、セブンイレブンと組んでコンビニエンスストアでの実装検証も行っていたというが、この取り組みは一般公開されなかった。しかし、今回の実装検証では「ペロブスカイト太陽電池を多くの人に知ってほしい」という思いから、搭載機器を一般にも公開する形で取り組むとしている。
リコーの田中氏は、「ペロブスカイト太陽電池が搭載されたリコー製環境センサは小池都知事が世界に発信した“世界初の未来都市”を実現できる技術だと思っている。今回の検証を踏まえて早期事業化に努めたい」と宣言した。
さまざまなポテンシャルを持つペロブスカイト太陽電池。しかし、寿命がどれぐらい持つのかという「耐久性」の問題がまだしっかりと検証できていないとのことで、リコーでは今回の検証を通して、具体的な見極めを行い、その成果を踏まえてから商品化をしていきたいとのこと。なお、具体的な事業化の時期についても同様に、実装検証の様子などを見てから判断していきたいとしている。
リコーとリコージャパンは、東京都および東京都住宅供給公社(JKK東京)と協力して、東京都庁展望室およびJKK東京のサービス付き高齢者向け住宅「コーシャハイム向原」にて、ペロブスカイト太陽電池の有効性を確認することを目的とした実装検証を開始することを2024年3月15日に発表。3月19日、検証場所の1つである都庁第一本庁舎45階の展望室にて実装検証のお披露目式が開催された。
同式典には、東京都知事の小池百合子氏、リコージャパン 専務執行役員の太田謙治氏、リコー Energy Harvesting事業センター所長の田中哲也氏、JKK東京 理事長の中井敬三氏が登壇。今回の取り組みについての説明などが執り行われた。
今回の実装検証事業は2024年3月から2025年4月までの約1年の間、ペロブスカイト太陽電池を搭載したCO2や環境情報を取得できるリコー製IoTセンサを、都庁展望室内の5か所とコーシャハイム向原の廊下や共用部、居住個室など計5か所にそれぞれ設置し、温湿度やCO2濃度といった環境データを測定するとともに、ペロブスカイト太陽電池の発電性能や耐久性、通信状況、センサの有効性なども検証していこうというもの。
東京が目指すあらゆる場所で発電できる社会
この実装検証を通じて、「(ペロブスカイト太陽電池を)より一層性能を高め、また、普及を促進していきたい」と語る小池都知事は、「薄くて、軽くて、曲がる、大変使い勝手が良い。屋内でも高い発電性能が維持できる」とペロブスカイト太陽電池の特長を評価。今回の実装検証に先駆け、2023年にドバイにて開催された国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)にて、ペロブスカイト太陽電池のサンプルを手にしながら「東京はあらゆる場所で発電できる世界初の未来都市になる」と世界に向けて発信するなど、世界に向けて日本発の技術をアピールしてきた。
今回の式典でも、「HTT(電力を、H減らす、Tつくる、Tためる)を実現できるよう、企業と連携して日本が誇る技術をスピード感持って実装していき、あらゆる場所が発電する未来都市をつくっていきたい」と改めてその思いを強調した。
一方のリコー側は、今回なぜ東京都と組んだかについて、「ペロブスカイト太陽電池を用いて、世界に先立って発電する都市にする」という小池都知事の考え方と、リコーが考えているコンセプトが合致したという点が大きいと説明したほか、「多くの市民や外国からの観光客が来るということで、日本発の技術をアピールすることにつながるほか、多くの人の往来があり、温湿度やCO2濃度なども日によって変わっていくことが期待され、そうしたデータをしっかりと取得していくことによって、快適な空間の構築につなげることができるといった意味でも最適な場所ではないかと考えました」と実装検証の場所としても最適であるとの見方を示した。
すでにリコーは2023年に、セブンイレブンと組んでコンビニエンスストアでの実装検証も行っていたというが、この取り組みは一般公開されなかった。しかし、今回の実装検証では「ペロブスカイト太陽電池を多くの人に知ってほしい」という思いから、搭載機器を一般にも公開する形で取り組むとしている。
リコーの田中氏は、「ペロブスカイト太陽電池が搭載されたリコー製環境センサは小池都知事が世界に発信した“世界初の未来都市”を実現できる技術だと思っている。今回の検証を踏まえて早期事業化に努めたい」と宣言した。
さまざまなポテンシャルを持つペロブスカイト太陽電池。しかし、寿命がどれぐらい持つのかという「耐久性」の問題がまだしっかりと検証できていないとのことで、リコーでは今回の検証を通して、具体的な見極めを行い、その成果を踏まえてから商品化をしていきたいとのこと。なお、具体的な事業化の時期についても同様に、実装検証の様子などを見てから判断していきたいとしている。
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