試合を3度動かしたロングスロー…好ゲームで光った青森山田の“勝負勘”
サッカーキング2019年1月5日(土)23時24分
青森山田は二階堂の2ゴールで矢板中央との死闘を制した [写真]=山口剛生
取材・文=川原宏樹(提供:ストライカーデラックス編集部)
ゲームは戦前の予想どおり緊迫した展開となった。青森山田と矢板中央、ともにディフェンス力に定評のあるチーム同士の一戦。青森山田は檀崎竜孔とバスケス・バイロンにボールを集めて、矢板中央のゴールに迫ろうとした。しかし、「そこはプランどおり、しっかりできた」と髙橋健二監督(矢板中央)が振り返ったように、サイドで数的優位の状態を作り、突破を許さなかった。
一方の矢板中央は、身長190cmの望月謙を三國ケネディ・エブス(192cm)と競り合わせず、サイドに開いてから空中戦を挑んだ。そのこぼれを伊藤恵亮が拾わせ縦への推進を試みた。しかし、青森山田DF陣もセカンドボールへの反応が速く、矢板中央は思うような形を作れなかった。
立ち上がりから緊迫した展開が続く中、スコアを動かしたのはロングスローだった。
14分、矢板中央が右サイドからロングスローを送り込む。一度は跳ね返されるも、そのこぼれ球を再びエリア内に送ると、眞島聖弥が頭でねじ込み先制点を挙げた。青森山田の今大会初失点だった。
先制された青森山田も攻め込むもゴールは遠く、このまま前半を終えるかに思えた。が、終了間際の40分に同点ゴールを挙げる。右サイドからのロングスローのこぼれを武田英寿が胸トラップからボレーシュートを放つ。それを二階堂正哉が頭でコースを変えてゴールに流し込んだ。そのまま1-1で前半を終了。互いに失点を許すも、流れの中で守備を崩された場面はほぼなく、堅固な守備が目立った。
後半になっても、緊張感の試合展開は変わらなかった。そんな中、スコアを動かしたのはまたもロングスローだった。66分、青森山田は左サイドからロングスローを供給。これが再度左サイドに流れると、すぐさまクロスを入れる。これをファーサイドで受けた二階堂が左足でゴールへ押し込み逆転ゴールを奪った。その後、矢板中央は飯島翼や板橋幸大をピッチに送り込み、攻撃的にシステムを変更。決定機を作り出すべくゴールに迫ったが反撃及ばず。緊迫した好ゲームは青森山田が制した。
この試合で2得点を挙げた二階堂は自身のゴールを「自分の役目を徹底した結果」と話した。また、互いに高い集中力を保ったゲーム展開での得点に関して、「自分たちは競った後を狙っていたので、そこの差だと思います」と、相手より一手先を読んで動いたことを勝因に挙げた。
ちょっとした意識の違いが僅差のゲームで勝敗を分けた。青森山田が培ってきた経験からなる“勝負勘”のようなものを感じさせた。
ゲームは戦前の予想どおり緊迫した展開となった。青森山田と矢板中央、ともにディフェンス力に定評のあるチーム同士の一戦。青森山田は檀崎竜孔とバスケス・バイロンにボールを集めて、矢板中央のゴールに迫ろうとした。しかし、「そこはプランどおり、しっかりできた」と髙橋健二監督(矢板中央)が振り返ったように、サイドで数的優位の状態を作り、突破を許さなかった。
一方の矢板中央は、身長190cmの望月謙を三國ケネディ・エブス(192cm)と競り合わせず、サイドに開いてから空中戦を挑んだ。そのこぼれを伊藤恵亮が拾わせ縦への推進を試みた。しかし、青森山田DF陣もセカンドボールへの反応が速く、矢板中央は思うような形を作れなかった。
立ち上がりから緊迫した展開が続く中、スコアを動かしたのはロングスローだった。
14分、矢板中央が右サイドからロングスローを送り込む。一度は跳ね返されるも、そのこぼれ球を再びエリア内に送ると、眞島聖弥が頭でねじ込み先制点を挙げた。青森山田の今大会初失点だった。
先制された青森山田も攻め込むもゴールは遠く、このまま前半を終えるかに思えた。が、終了間際の40分に同点ゴールを挙げる。右サイドからのロングスローのこぼれを武田英寿が胸トラップからボレーシュートを放つ。それを二階堂正哉が頭でコースを変えてゴールに流し込んだ。そのまま1-1で前半を終了。互いに失点を許すも、流れの中で守備を崩された場面はほぼなく、堅固な守備が目立った。
後半になっても、緊張感の試合展開は変わらなかった。そんな中、スコアを動かしたのはまたもロングスローだった。66分、青森山田は左サイドからロングスローを供給。これが再度左サイドに流れると、すぐさまクロスを入れる。これをファーサイドで受けた二階堂が左足でゴールへ押し込み逆転ゴールを奪った。その後、矢板中央は飯島翼や板橋幸大をピッチに送り込み、攻撃的にシステムを変更。決定機を作り出すべくゴールに迫ったが反撃及ばず。緊迫した好ゲームは青森山田が制した。
この試合で2得点を挙げた二階堂は自身のゴールを「自分の役目を徹底した結果」と話した。また、互いに高い集中力を保ったゲーム展開での得点に関して、「自分たちは競った後を狙っていたので、そこの差だと思います」と、相手より一手先を読んで動いたことを勝因に挙げた。
ちょっとした意識の違いが僅差のゲームで勝敗を分けた。青森山田が培ってきた経験からなる“勝負勘”のようなものを感じさせた。
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