「強い青森山田を取り戻した」“主将”山本虎 目標の達成に「すごいホッとしています」

2024年1月8日(月)23時9分 サッカーキング

青森山田の山本虎(4番)[写真]=金田慎平

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 第102回全国高校サッカー選手権大会・決勝が8日に行われ、青森山田(青森)が近江(滋賀)を3−1で下して、優勝を果たした。試合後、ミックスゾーンで青森山田のキャプテンDF山本虎がメディア取材に応じた。

 2年ぶり4度目の選手権制覇を成し遂げた青森山田で、主将としてチームを牽引したDF山本虎。高円宮杯プレミアリーグに続く、“二冠”を達成できたことに安堵の表情を浮かべていた。

「(2021年に)三冠を取ったあと、昨年の3年生の代は、一番プレッシャーがあった年だと思うし、その中で一つもタイトルを獲れませんでした。なので、『もう一回、強い青森山田を取り戻そう』というのを目指して、今年1年間取り組んできました。二冠取れたし、選手権での優勝を一番の目標にしてきたので、すごいホッとしています」

 2023年度の後半は、ほぼ負けなしの強さを誇った青森山田。しかし、夏のインターハイではまさかの3回戦で敗退し、チームもバラバラになりかけていたと山本は振り返る。

「正直、手がかかるチームというか…。キャプテンとしては、チームがバラバラになるときもありましたし、負けているときに自分の感情をコントロールできない選手もいましたし、そういうときに上の立場の選手がどういう対応するのかはずっと考えてやってきました。苦しい部分もありましたけど、言えば絶対やってくれるという信頼があったので、最後はみんな戦ってくれたと思います」

 青森山田にとって、今年は大きな変化があった1年。29年間で3度の選手権優勝に導いた黒田剛前監督(現:FC町田ゼルビア監督)が退任し、正木昌宣監督のもとで新たなスタートを切ったが、順風満帆とはいかなかった。

「正木さんはスタートから指揮を執るのが1年目で、自分たちが結果を残さなかったら、これから絶対に青森山田にいい選手が入ってこないだろうなと思っていたので、絶対に自分たちの代で結果を残してやろうと思っていました。夏のインターハイ後とか、正木さんも焦っているように見えた部分もあります」

 地元青森出身の山本は、青森山田に憧れて育ってきた。それだけに母校への思いは、誰よりも強く、責任感も人一番強い選手だ。

「青森出身なので、活躍したらテレビに出させてもらう回数が多くなるのは分かっています。青森の子どもたちとか、県外、全国各地から来る選手たちに『青森山田は本当に強いんだぞ』と見せられたと思います。来年からもっと期待したいです」

 愛する青森山田に選手権優勝という置き土産を残した卒業する山本。卒業後は東洋大学に進学する。

「今年、大学に入りますけど、1年目から活躍して、プロの練習参加だったり、出来れば特別指定で早く(プロの世界に)行きたいですし、卒業後は海外にすぐ行きたいと思っています。出来れば『早く、早く』と思っていますけど、焦らずにもう一度自分を見直しながらやっていければと思います」

 大きな重圧を乗り越えて、青森山田に“二冠”をもたらした経験はこれからのサッカー人生に必ず生きてくるはず。今後の山本の活躍に期待したい。

サッカーキング

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