ドジャース、後払いだけで驚異の1247億円超え 大谷翔平らを引き抜いた“異次元の大補強”を可能にした背景とは?

ココカラネクスト2024年1月9日(火)17時0分

大谷を筆頭に驚異的な後払い契約を成立させているドジャース。そのメガディールを成り立たせている背景とは?(C)Getty Images

 歴史的な大型補強に驚きを禁じえない。今オフに展開されるドジャースのそれだ。

 球団史上8度目のワールドシリーズ制覇に烈火の如く資金を費やしている。昨年12月9日(現地時間)に大谷翔平と10年総額7億ドル(約1015億円)の超巨額契約を成立させたドジャースは、レイズからトレードで獲得していたタイラー・グラスノーとも5年1億3500万ドル(約195億7500万円)で新契約を締結。この時点で、他球団を圧倒する補強費を投じていた。

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 ただ、本気になった西海岸の名門は止まらない。同21日にはポスティングでメジャー移籍を狙っていた山本由伸を12年総額3億2500万ドル(約471億2500万円)で獲得。そして、年が明けた今月7日に、複数球団による争奪戦が展開されたテオスカー・ヘルナンデスと1年2350万ドル(約34億円)の契約を成立させた。

 新戦力を獲得する以前の現有戦力を見ても十分にスターは揃えていた。そこに大谷をはじめとする球界屈指のタレントを加えたドジャースは、まさに「野球界の銀河系軍団」(サッカーのレアル・マドリーの異名)と呼ぶにふさわしい。

 今オフだけで総額12億2600万ドル(約1772億5000万円)を費やした名門の強化にあって、特筆すべきは、“後払い”規模の大きさだ。筆頭されるのは大谷とのそれ。プロスポーツ史上最高額となる契約のうち約97%にあたる6億8000万ドル(約994億円)が後払いという異例の支払い体型をとった。

 さらにヘルナンデスに対しても、2350万ドル(約34億750万円)のうち850万ドル(約12億3250万円)を2030年からの9年間で後払いする契約を交わしたドジャースは、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンとも同様の契約を締結済みだ。

 ベッツは契約終了の2033年から5年間は800万ドル(約11億6000万円)に加え、2038年から2年間で1000万ドル(約14億5000万円)、2040年からの5年間で1100万ドル(約15億9000万円)が支払われる。かたやフリーマンは2028年から2040年までの13年間で5700万ドル(約82億6500万円)を得る。

 たった4人だが、彼らに支払われる後払い金額は総額8億6050万ドル(約1247億7250万円)。文字通り桁違いの金額と言えよう。

 今オフの天文学的な補強を含めた異次元契約の数々を可能にするのは、地元放送局との根強い関係性にあると言われている。というのも、彼らは放映権料として2038年までの間、毎年3億3400万ドル(約484億3000万円)が支払われるスキームを確立。すでに安定した収入を得る目途が立っているのである。ちなみヤンキースが地元局『Yes Network』と結んでいる年間契約は1億4300万ドル(約207億3500万円)であり、ドジャースの契約がいかに大きなものかを物語っている。

 球界を騒然とさせ続けている補強は今後も続くのか。ドジャースの動向からまだまだ目が離せない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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