WRC:スウェーデンが深刻な雪不足に直面。プロモーターらは第2戦開催について協議重ねる
WRC世界ラリー選手権のプロモーターとシリーズ第2戦スウェーデンの地元オーガナイザーは、大会を予定どおり実施できるかどうか協議していることを明かした。ラリー・スウェーデンの舞台である北欧のスウェーデンとノルウェーは暖冬の影響で深刻な雪不足に直面している。
北欧の2カ国を舞台にシリーズ唯一のフルスノーイベントとして行われるラリー・スウェーデン。2020年シーズンは第2戦として2月13〜16日の開催が予定されている。
しかし、今年の北欧は日本と同じく暖冬となっており降雪量が少ない状況が続いている。1月最終週にはまとまった雪が降ったものの、依然として季節外れの暖かさが続いており、今後も暖冬傾向が続くとの予報がなされている。
ラリー・スウェーデンは氷点下以下の厳しい寒さで凍結した地面や雪道が舞台のイベント。専用のスパイクタイヤが凍結路面に食い込むことでグリップが生まれ、雪上とは思えないハイスピードでのバトルが繰り広げられる。
しかし、この暖冬の影響で各SSの路面がWRCの開催に適した状況になっているかは不透明だという。
これを受け、地元オーガナイザーとWRCプロモーターは2月3日に協議を実施。さらに週内にはWRCに参戦するマニュファクチャラーチームも交えた会合を行うという。あわせてFIAによる現地視察も予定されている。
そしてWRC第2戦の開催を優先するために、同週末に開催予定だったヒストリックイベントの中止が決定された。
ラリー・スウェーデンのグレン・オルソンCEOは「ラリー・スウェーデンを開催するためにあらゆる可能性を模索している」とのコメントを発表している。
「状況はつねにモニタリングしているし、今週中にも決定を下せるよう、つねにシチュエーションの再評価を行っている」
ラリー・スウェーデン側の発表には記載されていないものの、今後取られる可能性がある選択肢はルートの変更や短縮、もしくは大会全体の中止のどちらかだという見方が強い。
仮に大会中止となれば、すでに中止が決定しているラリー・チリに続いて、2020年シーズンで2戦目の中止となる。
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