フォード、ワークスチームとしてのF1復帰には魅力を感じず「意味のあるところに戦略的に貢献したいと考えている」
アメリカの自動車メーカーであるフォードは、フルワークスチームとしてF1に復帰することも検討したが、最終的にそれが正しい方法とは思えないと判断したことを明らかにしている。
フォードは2月3日、新パワーユニットレギュレーションが施行される2026年にレッドブル・レーシングと提携してF1に復帰することを認めた。フォードが前回F1に関与していたのは、ジャガー・レーシングとしてのことだったが、皮肉なことにチームは2004年にディートリッヒ・マテシッツに売却され、レッドブルF1チーム事業の中核を形成することになった。
「我々は確かにあらゆる選択肢を検討した」と、フォードのパフォーマンスモータースポーツ担当グローバルディレクターを務めるマーク・ラッシュブルックは、金曜日にニューヨークシティで行われた2023年シーズン発表イベントで語った。
ラッシュブルックによると、フォードは2年以上前にF1復帰のため様々な選択肢の評価を始めていたという。
「もちろん時間をとって多くの人々の意見を聞いた」
「フォードが関心を持つか少なくとも検討していることが知られると、既存チームや新チーム候補など、多くの人々がパートナーになる機会があるか名乗りをあげてくれた」
「いくつかのチームからアプローチがあったが、当初はどこもピンとこなかった」
また、ゼロから新しいファクトリーチームを立ち上げることは、フォードにとっては魅力的ではなかった。
「過去にしたように、チームを持って完全なファクトリーとして復帰することはしっくりこなかった。なぜなら我々は意味あるところに戦略的に貢献したいと考えており、どこでそうできるか学びたいと思っていたからだ」
「適切な時期にF1に参戦するのは非常に重要なことだ。適切なやり方で適切なパートナーとともにということだ。我々は両方の点でそれを実現していると考えている」
以前レッドブルは、世界タイトルを獲得した現在のホンダとの提携関係が終了する2026年に向け、ポルシェとの提携を視野に入れていた。その交渉は決裂したが、レッドブルは代わりに適切な状況とタイミングでフォードとの話し合いに入ることができた。そして交渉は急速に進展した。
「レッドブルについては、彼らがパートナーに求めていることを我々が提供できること、そして我々がパートナーに求めていることを彼らが提供できるということがすぐに明らかになった」
「話し合いは2022年後半から始まった。非常に早い段階でこのパートナーシップが適切なものだとわかったので、交渉は非常に早く進んだ。さらに詳細についての話し合いを行い、今日(3日)ここで発表することができた」
レッドブルが独自のパワーユニット事業を立ち上げたことは、二社の関係を完璧なものにするのにプラスになった。
「レッドブル・パワートレインズのような企業と組むのは間違いなく正しいことだ。彼らはライバルの自動車メーカーではない。パワーユニットについて他の自動車メーカーと提携することには違和感があるし、適切なことではなかっただろう。確かにそのような機会はあったが、我々にとって正しい方法ではなかっった」
フォード会長のビル・フォードは金曜日、この発表は「モータースポーツの最高峰」へフォードが復帰する「スリリングな新しい章の始まり」だと述べた。
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