「やられる心配はない」井上尚弥戦にフルトンが自信!苦難を共にしたトレーナーも「彼は頭もいい」と賛辞
(C)Getty Images
前世界バンタム級4団体王者の井上尚弥(大橋=29)と、世界スーパーバンタム級の2団体王者であるスティーブン・フルトン(米国=28)による一戦が今年の春、開催されようとしている。正式発表を待つばかりとなっているこの一戦、実現が近づくにつれ、井上の階級転向初戦の相手として迎え撃つこととなる、王者・フルトンのコメントもフォーカスされている。
米ボクシング誌『Ring』では今月8日、公式サイト上でフルトン自身の井上戦への意気込みやトレーナーのワヒド・ラヒム氏のコメントを特集記事として掲載。これまで無敗で王者に登り詰めたものの、現在までの歩みは決して栄光に照らされてきたわけではないことが綴られている。
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記事ではフルトンについて、王者でありながらも地元フィラデルフィアでは支持されていないことや、米国内で軽量級ボクサーへの関心が薄いこと、さらには自身のルーツなどによりリング内外で不当な扱いを受けてきたと説明。同メディアは「彼自身と彼のチーム、そして数人の友人以外、誰も彼が日本に行って勝てるとは思っていない」と下馬評が圧倒的に低いことも記している。
その上で「しかし、”クールボーイ・ステフ “(フルトンの愛称)は、そんなことは気にしない」と続け、フルトン本人が「日本に行って、やられる心配はない。戦い方を知っていれば、ジャッジやその他のことを気にする必要はないんだ」と自信をのぞかせたとしている。
さらにラヒム氏も「フルトンは驚くほど自信がある。自信は能力をもたらすが、彼は頭もいい。公平に扱われるかどうかは気にしない。カメラの前では公平に扱われるかもしれないが、カメラの後ろでは違うかもしれない。私たちはそれに慣れている」として、フルトンへの信頼とともに周囲からの対応に揺るがない気構えを示したという。
また記事では、フルトンのボクシングへの強い想いを表現するコメントも紹介している。
「お金のことはどうでもいい。戦うことが好きなんだ。他のことは本当にどうでもいいんだ。サイズや人種、好き嫌いも関係ない。自分のやっていることが好きで、それが得意なんだ。そう言える世界チャンピオンはそう多くはないだろう」
今回のトピックではフルトンが2年前から井上戦を望んでいたことなども明かされている。日本で行われることが有力視されている今回の対戦、強靭なメンタルを持つ王者陣営は、敵地で「モンスター」を凌駕することだけを見据えている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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