好調な侍ジャパン打線の「懸念材料」とは?球界OBが指摘「スピードのある投手に対してどうなるか」
(C)Getty Images
3夜連続の大量得点でチェコを10−2と下した侍ジャパン。この試合では11安打と打線が爆発した。2番の近藤健介(29)が2本の二塁打を放てば、5番の吉田正尚(29)も2安打3打点と気を吐く。打線のつながりは上々で、試合序盤は苦しんだ軟投派投手に対しても、上手くアジャストしてヒットの山を築いた。
現役時代に阪急で数多くのタイトルを獲得し、引退後は投手コーチとしてダルビッシュ有(36)や田中将大(33)らを育てあげた佐藤義則氏も、この結果には「今日もしっかり打線がつながって、4回の時点でほぼ勝負を決めた」と賛辞を送っている。
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「打線は相変わらず調子がいいし、2番の近藤(健介)と5番の吉田(正尚)がいい場面で仕事が出来ている。打線に関しては不安はない。日本のバッターのレベルは高く、遅いボールや変化球にはしっかり対応できる」
とはいえ、まだ1次ラウンドの段階。これから対戦相手のレベルが上がってくれば、話が変わってくる可能性はある。
侍ジャパンの目標は14年ぶりの世界一だ。大会が進んでいけば、アメリカ代表やキューバ代表をはじめとするハイレベルな相手との対戦が待っている。当然、1次ラウンドとは別次元の戦いになり、相手投手の球速や球威、変化球のキレが増して来るだろう。佐藤氏はこの点について、「ここまでは相手のピッチャーのレベルもあって、日本のバッターが150キロ以上の真っすぐと対峙する場面がほとんどなかった。これがスピードのあるストレートを投げてくる投手と対戦した時にどうなるかは、これから試される」と話した。
チェコ戦で4番の村上宗隆(23)に今大会初ヒットが生まれたことは好材料で、「村上に1本出て本人もホッとしたと思う。1本だけでどうこうということはないけども、これがキッカケになる可能性はあるし、オーストラリア戦で当たりが出てくれば風向きは変わる」(同氏)。不振の村上に当たりが戻ってくれば、それこそ「日本の打線に隙はなくなる」のは間違いない。まずは今夜のオーストラリア戦、侍打線がどんなパフォーマンスを見せるのか注目だ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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