角田裕毅、F1元王者アロンソとのバトルが貴重な学習体験に「すぐさま実践し、効果が出た。今後大きく役立つ」
アルファタウリ・ホンダF1チームの角田裕毅は、F1デビュー戦バーレーンGPで強い印象を残した。1周目を終えた時には15番手に落ちながら、最終的に9位を獲得、そのレースぶりを、元F1ドライバーのコメンテーターたち、マーティン・ブランドル、ジェンソン・バトン、ポール・ディ・レスタは絶賛した。
入賞圏内に浮上するまでの過程で、角田は元ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソをオーバーテイクした。彼らのタイトル獲得回数は合計7回に上る。レース後、角田は、アロンソをオーバーテイクした時、エモーショナルになったと語った。
予選でQ2をミディアムタイヤで通過するという目標を達成できなかったことがまだ悔しいと言う角田は、イギリスのテレビ局のインタビューにおいて、「決勝ではたくさんポジティブなことがありました。特に、たくさんのマシンをオーバーテイクし、いい学習になりました」とコメントした。
「フェルナンドをパスした時、少しエモーショナルになりました。前回彼を見たのは、12年か13年前、僕が7歳か8歳の時でした」
アルピーヌのアロンソをオーバーテイクした時のことについて、角田は「ターン1に入る時、彼のスキルを信頼して、追い抜きを開始しました」と説明した。
「かなり後ろの方から追いついてパスしました。エモーショナルな出来事でした。もちろん乗っているマシンが違いましたが、それでも満足しています」
2005年と2006年のチャンピオンであるアロンソをオーバーテイクしたことが特にエモーショナルな瞬間と感じたのはなぜかと聞かれた角田は、アロンソは昔から父親と自分にとってヒーロー的存在であると明かした。
「父がフェルナンドの大ファンなんです。特に彼のドライビングスタイル、走り方が大好きです。父は鈴鹿でフェルナンドの走りを初めて見て、最終コーナーからの加速は、どのドライバーよりも優れていると言いました。そういうわけでもちろん僕もフェルナンドに注目するようになりました」
アロンソとのバトルは短かったものの、そのなかでたくさんのことを学び、その後の走りにもすぐに役立ったと角田は言う。
「2、3周、彼の後ろを走ったことで、彼から学びました。彼がコーナーでどのようにタイヤをマネージするか、ひとつひとつのコーナーをどう走るのかを見ていたのです。彼をパスした後、彼の走りを真似してみました。いくつかのコーナーでは僕のマシンでも効果がありました」
「次は彼と戦う必要がないことを願っています。もっと上からスタートしたいですからね。フェルナンドのパフォーマンスがよくないということではなく、マシンの状況が違います」
「彼から学んだことは、今後に向けて大きく役立つと思います」
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